「忠言、耳に逆らう」とは?基礎知識をまとめて解説
「忠言、耳に逆らう」は、古代中国の書物に似た表現が複数回用いられたことのある故事成語です。「忠言、耳に逆らう」は、少し異なる形で表記されることもあります。
はじめに、このことわざの読み方と別表記、意味、語源・由来、使い方・例文を確認しておきましょう。
「忠言、耳に逆らう」の読み方と別表記
読み方は「ちゅうげん、みみにさからう」です。同様の表現として、「忠言は耳に逆らう」「忠言耳に逆らう」と表記される場合もあります。少しずつ表現が異なるものの、意味は同じです。
「耳に逆らう」ではなく「耳に払らう」と漢字表記するケースもあるようです。この場合も「みみにさからう」と読みます。一般的には、「耳に払らう」ではなく「耳に逆らう」と漢字表記するため、使用される頻度の高いほうで覚えておくといいでしょう。
「忠言、耳に逆らう」の意味
「忠言、耳に逆らう」の意味は、「他人がしてくれる忠告は、素直には聞き入れにくいということ」です。
他人が忠告してくれること自体は、ありがたいことです。しかし「ありがたいものだ」「聞き入れたほうがよいかもしれない」とわかっていても、言われる側からすれば「ああしたほうがいい」と他人からいわれると嫌になり、素直に聞けないことも。「忠言、耳に逆らう」は、こうした内容を端的に伝えることわざです。
忠言耳に逆らう
出典:小学館 デジタル大辞泉
《「史記」淮南王伝などから》忠告の言葉は、とかく相手の感情を害して、すなおに聞き入れられない。

「耳に逆らう」の意味
「耳に逆らう」とは「聞いて不愉快に感じること」、また「聞く人に不快感を与えるような話をすること」を意味します。場合によっては「忠言、耳に逆らう」と同じく「ありがたい忠告は耳に痛いこと」を指すケースもあるようです。
「忠言、耳に逆らう」の語源・由来
「忠言、耳に逆らう」の由来となったとされるのは、古代中国の書物です。
先述のとおり、古代中国では「忠言、耳に逆らう」と似た表現が何度も用いられています。たとえば「孔子家語―六本(りくほん)」では、孔子が「忠言は耳に逆らえども行いに利あり」と述べたと伝えています。
この言葉の意味は、「忠告は聞き入れにくいものだが、行動を正してくれるという利点がある」です。孔子は、さまざまな格言を残している中国の思想家。孔子の考えは儒教として伝えられ、中国だけではなく日本にも多くの影響を与えました。
「忠言、耳に逆らう」の使い方・例文
「忠言、耳に逆らう」の使い方を、簡単な例文で確認しましょう。
・あのとき、彼のアドバイスのとおりにしておけば、こんなことにはならなかったのに。「忠言、耳に逆らう」とは、よく言ったものだね
・彼の言うことも一理あると思う。「忠言、耳に逆らう」だよ、一度試してみたら?
・先輩からの厳しい指摘に、最初は反発したくなりました。しかし「忠言、耳に逆らう」と言いますし、自分の成長のためにもまずは受け入れてみようと思います
このように「相手の話を聞いたほうがいいかもしれない」「でも、あれこれ言われた通りになんてしたくない」と感じているような場面で用いられます。
「忠言、耳に逆らう」に関連する事柄をチェック!
あわせて、「忠言、耳に逆らう」に関連する事柄も確認しましょう。ここでは「忠言、耳に逆らう」と似た意味としてよく用いられることわざと、「耳に逆らう」の類義語・言い換え表現を解説します。

「忠言、耳に逆らう」と似た意味のことわざ
「忠言、耳に逆らう」と意味の近いことわざとして知られているのが「良薬は口に苦し」です。古代中国では、両者が並べて語られることも多くあったとか。
「良薬は口に苦し」の意味は「よい薬は口に入れると苦いけれども、病によく効く」です。これは「よい忠告の言葉は聞くのがつらいが、身のためになるというたとえ」としても用いられます。
「忠言、耳に逆らう」の由来として先述した「孔子家語―六本」でも「孔子曰く、良薬は口に苦けれども病に利あり、忠言は耳に逆らえども行いに利あり」と、一緒に用いられました。また「史記」留侯世家でも、同様にセットで用いられています。
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「耳に逆らう」の類義語表現
「聞いて不愉快に感じること」などを意味する「耳に逆らう」の類義語・言い換え表現は、「耳障り」「耳に障る」「耳立つ」「耳に当たる」などです。
このうち、「耳障り」は「みみざわり」と読みます。意味は「聞いて気にさわったり、不快に感じたりすること」、または「そのさま」です。たとえば「蚊が飛ぶときの耳障りな音がしていて、仕事に集中できない」などと用いられます。
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「忠言、耳に逆らう」状態のままでいい?
あなたは、誰かから「こうしたほうがよいのではないか」とアドバイスされたときに、素直に受け止められていますか?
アドバイスを言われる側にも、考えがあります。それなのに他人からあれこれ言われると「それくらいわかっている」や「このままのほうがいいのに、あの人はわかってないんだ!」などと、反発したくなることも。
もちろん、忠告されたことが的外れな場合もあるでしょう。しかし、アドバイスをする側は、その助言の前から相手を観察して、改善したほうがよいと考えるポイントを見つけています。そのため、本人では気づきにくい改善点に気づいているケースも少なくありません。
真剣に注意された内容は、聞き入れにくいと思ったとしても、いったん受け入れて試してみるのもよいでしょう。一度助言を受け入れてみることで、仕事がスムーズに進むようになったり、成績が伸びたりなど、事態が好転するかもしれません。
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「忠言、耳に逆らう」を理解しよう!
今回紹介した「忠言、耳に逆らう」は、言葉の意味を理解すれば共感しやすいことわざです。とはいえ、ずっと耳に逆らう状態でいるのは「ここだけは直したほうがよい」という部分を改善できないままになり、自分自身のステップアップにもつながりません。
「忠言、耳に逆らう」の意味に共感するだけで終わらず、助言をいったん聞き入れてみることができれば、よりよいやり方が見つかる可能性も。
この記事を参考に「忠言、耳に逆らう」や関連する表現への理解を深め、ビジネスや日常生活にうまく取り入れましょう。
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