四字熟語「世道人心」とは?基礎知識をまとめて解説
「世道人心」という四字熟語は「人の世の道徳と人の心」などを意味します。使用されている漢字自体は簡単なものばかりですよね。
まずは世道人心の読み方や意味などの基礎知識を確認していきましょう。
世道人心の読み
世道人心の読み方は「せどうじんしん」です。「せいどうじんしん」と読む場合もあります。ただし、一般的な読み方は「せどうじんしん」のため、そちらを覚えておくとよいでしょう。
世道人心の意味
世道人心の意味は「人の世の道徳と人の心」「社会道徳とそれを守る人の心」です。世の中で守るべきだと考えられている道義・道徳や、それを守ろうとする人の気持ちを表す際に使用されます。
世道人心の「世道」は「人が人として守るべき道徳」を指します。また、「人心」とは「多くの人の心」のことです。
せどう‐じんしん〔セダウ‐〕【世道人心】
出典:小学館 デジタル大辞泉
人の世の道徳と人の心。社会道徳とそれを守る人の心。

世道人心の使い方・例文
続いて、世道人心の使い方を例文で簡単に確認しておきましょう。
・子どもを暴力行為の標的にするなんて。まったく、世道人心もきわまったものだ
・世道人心が上進することは、大いに結構だ
・我が社においては、世道人心が恥とすべきことを恥とし、清く正しく経済活動をおこなうようにという取り決めをしています
世道人心のように社会道徳に関連する4つの表現
世道人心のほかにも、社会道徳に関連する表現はあります。社会道徳に関連する言葉は、たとえば以下のような表現です。
1. 節義…節操と道義。人としての正しい道を踏みおこなうこと。
2. 道義…人の踏みおこなうべき道徳上の正しい道。道理。
3. 倫理…人として守りおこなうべき道。善悪・正邪の判断において普遍的な規準となるもの。道徳。モラル。
4. 道…物の道理。ことわり。人として踏まなければならないとされる行動の筋道。
世道人心の知識とあわせて、社会道徳に関連するこれらの表現の意味や使い方などを確認しましょう。

節義
節義の読み方は「せつぎ」です。意味は「節操と道義」「人としての正しい道を踏みおこなうこと」などを表します。実際に使用される際は「節義を重んじる」といった形で用いられることが多い言葉です。
たとえば、以下のように使用します。
・彼女は節義を重んじる人だ
・節義を守ることは大切である
・節義を重んじることで、いずれは周りから信頼されるような人物になっていけるだろう
道義
道義の読み方は「どうぎ」です。言葉の意味は「人の踏みおこなうべき道徳上の正しい道」「道理」などを表します。実際に使用される際は「道義にもとる行為」「道義的責任」などと用いられることが多いです。
道義を使用した例文は、以下のとおりです。
・これまでずっと仕事で彼に便宜を図ってもらっていたのに、君は恩を仇で返すのか。そんなことは道義にもとる行為だ
・もっと道義をわきまえた人になりなさい
・人にやってもらったことを自分の手柄にするのは道義的によくないよ
・我が社の名前をかたって大規模な詐欺行為があったなんて。実際には我が社と関係なかったとはいっても、被害者に対する道義的責任を感じる
倫理
倫理の読み方は「りんり」です。意味は「社会生活で人として守りおこなうべき道」「善悪・正邪の判断において普遍的な規準となるもの」「道徳」「モラル」などを表します。実際に使用される際は「倫理にもとる行為」「倫理観」「政治倫理」といった形で用いられることが多い表現です。
また「倫理学」を省略した言葉として用いられるケースもあります。
倫理を使用した例文は、以下のとおりです。
・あの人の発言内容は倫理観に欠けている
・技術の進歩のためには、倫理の面で考えるべきことが数多くある
・今回あなたがプレゼンテーションをした技術は、たしかに素晴らしい。しかし、実際に活用できるようにするためには、倫理的な諸問題を解決しなければならないだろう
・予定している研究内容のなかで、非倫理的だと思うものがなにかあれば教えてください
道
道の読み方は、「どう」「みち」「ち」「じ」「とう」など複数あり、どのように読むかによって意味が異なります。世道人心のように、社会道徳に関連する表現として用いられる場合の道の読み方は「どう」もしくは「みち」です。ただし、同じ読み方であっても複数の意味を持っているため、実際に使う際や文章から読み取る際は注意しましょう。
道を「どう」と読む際の意味は「人や車が通行する所」「通路」「モラルや信仰上の教え」「人として踏みおこなうべきみち」「老子・荘子を祖とする思想や教え」などです。これらのうち、「モラルや信仰上の教え」「人として踏みおこなうべきみち」といった意味が、社会道徳に関連するといえます。
また、道を「みち」と読む際の意味には「人・車・船などが往来するように整備された所」「目的の場所に至る経路や、その途中」「目的地までの距離」「ある目的や結果に行きつく道すじ」などがあります。「みち」と読む際の意味のうち、社会道徳に関連するのは「物の道理」「ことわり」「人として踏まなければならないとされる行動の筋道」「道徳」などです。
このように「道」は読み方や文脈によって意味が変わるため、社会道徳の文脈で使われているかどうかを意識することが大切です。実際に使用される際は「道をあやまる」「人の道に背く」「道ならぬ恋」といった形で用いられます。
道を使用した例文は、以下のとおりです。
・人の道に背くことをしてはいけないよ
・道ならぬ恋であることは知っているけれど、どうしても彼のことを諦められない
・彼からの忠告を真剣に聞かなかったあの時から、道をあやまってしまったようだ
世道人心を理解しよう!
世道人心とは「社会道徳とそれを守る人の心」などを表す四字熟語です。一般的な読み方は「せどうじんしん」ですが「せいどうじんしん」と読んでも間違いではありません。世道人心の使用頻度は高くないものの、教養として知っておくと役立つ言葉だといえるでしょう。
同じように、社会道徳に関連する表現には、「節義」「道義」「倫理」「道」などがあります。この記事を参考に、世道人心という四字熟語や関連表現への理解を深めましょう。
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