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「得手に帆を揚げる」の意味とは
「得手に帆を揚げる(えてにほをあげる)」は、自分が得意とする分野に入ったことで、勢いよく物事を進める様子を表します。
「得手」は得意なこと、「帆を揚げる」は船が風を受け進みやすくなった状態のことです。この2つが組み合わさることで、得意な条件がそろい、一気に物事がうまく進む状態を意味します。
「得手に帆を揚げる」は、ビジネスやスポーツ、日常生活など幅広い場面で活用できることわざです。会話に取り入れることで、前向きで活力のある印象が与えられるでしょう。
得手に帆を揚・げる
出典:小学館 デジタル大辞泉
得意なわざを発揮できる好機が到来し、調子に乗って事を行う。
「得手に帆を揚げる」の由来
「得手に帆を揚げる」は、江戸時代の「いろはかるた」に登場します。
いろはかるたは「いろはにほへと~」の全47字に「京」の1字を加えたかるたです。諸説あるものの、江戸時代中期には存在したともいわれています。
それぞれの文字にことわざが当てはめられており「犬も歩けば棒に当たる」がその代表ともいえます。「得手に帆を揚げる」は、江戸いろはかるたの「え」の読み札に該当します。
かるたでは「得手に帆を揚ぐ」となっており、古くから多くの人々に親しまれてきたことがわかります。

「得手に帆を揚げる」の使い方や例文
「得手に帆を揚げる」は、自分の得意分野で活躍する場面や、状況が好転し一気に物事が進む場面などで活用できます。
特に、それまで停滞していたものが、急に勢いづくような状況に適したことわざです。
日常会話でも比較的使いやすく、「調子が出てきた」「本領発揮している」といった状況が伝えられます。
・プレゼンが得意な彼女は、本番では得手に帆を揚げるように話を進めた
・得意分野を任された彼女は、得手に帆を揚げる勢いで作業を終わらせた
・相手の弱点を突いたことで、交渉は得手に帆を揚げる展開となった
・自分の専門分野に話題が移ると、彼女は得手に帆を揚げるように会話をリードした
・条件が整ったことで、プロジェクトは得手に帆を揚げるように進み始めた
・チームは流れをつかみ、得手に帆を揚げる形で連勝を重ねた
「得手に帆を揚げる」の類語や言い換え表現
「得手に帆を揚げる」には、次のような類語や言い換え表現があります。
・順風満帆
・所を得る
・追風に帆を上げる
・驥足を展ばす
・渡りに船
いずれも順調さや条件のよさなどを表す言葉です。それぞれの違いを理解すれば、場面に応じた表現を選択できます。例文を知ることで、使用時の具体的なイメージもつかめるでしょう。

「順風満帆」
「順風満帆(じゅんぷうまんぱん)」は、風を受けた帆がいっぱいに張り、船がぐんぐんと進む様子を表す言葉です。転じて、物事が順調に進むさまを指します。
「得手に帆を揚げる」と同じく、航海に関する四字熟語です。「順風満帆」の場合は、個人の得手不得手より、状況全体の順調さに焦点が当てられているといえます。
・彼女のキャリアは、誰が見ても順風満帆そのものだった
・準備に時間を要した計画は、順風満帆に進んだ
・新しくオープンしたカフェは口コミで人気が広がり、順風満帆なスタートを切った
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「所を得る」
「所を得る(ところをえる)」とは、よい地位や境遇を得て、能力を十分に発揮することです。自分に適した職を得て、活躍するという意味もあります。
自分の得意分野に身を置くという点において、「得手に帆を揚げる」と意味の近い言葉といえるでしょう。
・新しい部署に移り、所を得た彼女は今まで以上に実力を発揮している
・彼女は研究職に就いてから、所を得たように活躍している
・自分の能力を活かせる部署に配属された彼女は、ようやく所を得たと感じている
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「追風に帆を上げる」
「追風に帆を上げる(おいてにほをあげる)」は、「得手に帆を揚げる」と意味がよく似た言葉です。追風を受けて帆を張り勢いよく進む船の様子を、物事が順調に進むさまにたとえています。
「得手に帆を揚げる」と異なるのは「タイミング」に焦点を当てていることです。得意分野に限らず、何かしらの好機を得て物事が一気に進む様子を表現できます。
・市場の流れに乗り、追風に帆を上げる形で売上が伸びた
・周囲の協力も得られ、彼の計画は追風に帆を上げる勢いで進んでいる
・チームは勢いに乗り、追風に帆を上げるように勝ち進んだ
「驥足を展ばす」
「驥足を展ばす(きそくをのばす)」とは、優秀な資質を持つ人が、その才能を存分に発揮することです。
「驥足」の「驥」とは脚力の優れた馬のことで、1日に千里もの道を走る姿に由来しています。
また、「驥足を展ばす」には「自由に振る舞う」という意味も。「得手に帆を揚げる」とは、別のニュアンスを含む言葉であることを押さえておきましょう。
・彼女は若手ながらも、驥足を展ばして活躍している
・新天地に移り、彼女は驥足を展ばすチャンスを得た
・彼女はこれまで機会に恵まれなかったが、新しい職場でついに驥足を展ばした
「渡りに船」
「渡りに船(わたりにふね)」は、困っているときに都合よく助けが現れることを意味します。自分の能力よりも、タイミングや運の良さなどを強調する言葉です。
仏教の経典に書かれた一節に由来し、望んでいたものが都合よく現れた状態も表現できます。
・資金難の中での出資話は、まさに渡りに船だった
・人手不足の現場に経験者が来てくれて、まるで渡りに船のようだ
・重い荷物を運べず困っていたら、手を貸してくれる人が現れ、まさに渡りに船だった
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「得手に帆を揚げる」を使いその場の状況を表そう
「得手に帆を揚げる」は、状況の変化や勢いが的確に伝わる便利なことわざです。特に、得意分野に身を置き、本来の力を発揮している様子を表現できます。
「得手に帆を揚げる」の意味を理解したら、類語との使い分けも検討してみましょう。その場に合った言い回しを選べば、コミュニケーションがより豊かになります。
今回ご紹介した使用例も参考に、「得手に帆を揚げる」や類語の数々を、日常会話でぜひ活用してください。
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