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WORK

2023.10.19

仕事話を前に進めるための「解決策」について、すぐに使える4ステップ

30代になると仕事の手ごたえも感じ、プライベートも充実していているからこそ、さまざまな悩みが生まれてきますね。ここでは、そんな皆さんの「仕事」や「キャリア」の悩みに、リクルートマネジメントソリューションズの研究員である小松さんがアドバイスします。

リクルートマネジメントソリューションズ 小松苑子

仕事を前に進めるために必要なコミュニケーション術 その4

仕事の依頼を受ける時、営業する時、何かを交渉する時、いろいろな立場のチームメンバーで協働する時など、相手の要望や期待を受け取り、それをもとにコミュニケーションを重ねて行く場面は、仕事をする上で欠かせません。どうすれば相手の要望や期待を明確に引き出して、関係者の合意をスムーズにとり、話や物事を前に進めることができるのでしょうか?

営業のハイパフォーマーが使っている法則をヒントに、仕事をサクサク進めるためのコミュニケーション術をご紹介していきます。

前回の記事では、問題解決フレームで、(1)未来の姿 (2)現状 (3)問題 (4)影響・優先順位 (5)意思の、5つで整理すると相手の要望・期待をクリアにできることをご紹介しました。

また、特に意識するといいこととして、未来の姿(1)を具体化することと、影響・優先順位(4)や、意思(5)は定期的にチェックすることをお伝えしました。

仕事を前に進めるために必要なコミュニケーション術

・「未来の姿」を具体化すること
・「影響・優先順位」や「意思」は定期的にチェックする

今回は、要望・期待を整理した後、話を前に進めるための「解決策のデザイン」について、すぐに使えるステップをご紹介します。

仕事を前に進めるために必要なコミュニケーション術

ステップ1:要望・期待の確認

まず、相手の要望・期待について、あなたがどのように理解したかを伝えます。

営業活動で注文書や提案依頼書をもとに前回ご紹介したような形でヒアリングを進めた後「今回のご要望を整理しますと…」と要約したり、社内外でプレゼンや説明を行う際に冒頭で「今回の件について背景はこのように理解しております」と言ったりするシーンが、まさにそれです。

相手のニーズを正確に理解しているかどうかを確認することで、間違った解決方法を提示を防ぎます。

ちなみに、自分が要望・期待に対して提案や回答をする前手で、社内や自分の部署に持ち帰ったときに、「相手の要望・期待はこういう風に捉えたのですがどう思われますか?」などと複数の関係者でその要望・期待を揉んで、多様な角度から眺めることも大事なプロセスです。

一人の価値観や思考だけで要望・期待を捉えるのではなく、「それは〇〇も期待されていると思う」や「ここについてはどの範囲までを想定されているのだろう?」など、自分だけでは見えていなかった可能性や観点が出てくることがあります。

場合によっては「もう一度相手に確かめてみよう」と再確認してみると、次のステップに進めるために重要な情報を掴めた、なんてこともよくあるからです。

すべての仕事・案件にこのように丁寧にできなくても、「ここぞ」という案件には力を入れてみるのもいいでしょう。

ステップ2:複数の解決策を考える

存在そのものの有無を問われるなど、あまり思考する必要のない要望や制約条件が多い場合だと、対応する解決策が自ずと一つに絞られてしまいますが、モノや情報が溢れている現代は、ビジネスでもプレイベートでも何かの要望・期待について複数の選択肢・方向性が出てくることが一般的です。

例えば、以下のような「キャンプをしてみたい」という要望・期待の例だと、これを満たすには、施設やスーパーなどが整った近場のキャンプ場に行く案もあれば、アウトドア用品メーカーが主催する初心者向けの体験イベントに参加する案も候補に挙がるかもしれません。

仕事を前に進めるために必要なコミュニケーション術

前回も触れましたが、仕事とは常に不確実なものに向き合うことです。

私たちは、お客様のニーズ、社内のプロジェクト、事業計画、製品・サービスの開発計画など、情報の複雑性、曖昧性、不確実性と常に付き合っています。

スピードが求められる現代では、この複雑性・不確実性に加え、情報の流動性も相まっているからこそ、選択肢や可能性を複数描いておき、変化に機敏に対応していくこともとても大切な力です。

ステップ3:メリット・デメリットを伝える

次に、提示した複数の解決方法のそれぞれについて、メリットとデメリットを説明し、どれが最もふさわしいのかをメンバーで検討します。

ここでのポイントは、最適な解決策・方向性は何かについて、相手と客観的・フラットに一緒に考えるモードにすることです。

つまり、第2回の記事でお伝えした「相手本位になること」(自分の基準は蚊帳の外に置き、フラットに物事をみたり考えたりしてみること)です。

こういう時、人は主観が入りがちで「自分だったらなんとなくこっちだな」と思ってしまいがちですが、自分本位を脱して相手本位になり同じ目線・立場で考えてみることが大事です。

そうでないと後々「押し付けられた」「誘導された」と思われることにもなりかねないからです。

また、このステップ2(複数の選択肢を考える)~ステップ3(メリット・デメリットを伝える)で、選択肢を提示してメンバー全員で比較検討するからこそ、解決策の実現性や具体性がより高まるという効果もあります。

私自身、先日仕事でお客様に3つの選択肢を提示することがありました。実は元々提案の軸として一つの案を思い浮かべながら準備を進めていたのですが、進めるうちに「この目的・優先順位なら、こういう方法もあるかもしれない」と思い、3つご提示してお客様にメリット・デメリットを説明しました。

それぞれの案について検討した結果、結局元々描いていた1つ目の選択肢で決定しました。

ですが、その検討に時間を費やした分、当初消化すべきだった議題が終わらず、追加でお時間を頂くことになってしまいました。お客様の時間を頂く罪悪感や、そこにかけた労力が無駄だったかもしれないというやるせなさでしばらく落ち込んでいたのですが、その案件の営業担当に「今この時点で提示したからこそ、本当に大事な軸・要素をメンバー全員で合意・確認できたので、いいと思います」と言ってもらいました。

結果的に、その案件で重要視するポイントがさらに明確になり、関係するメンバーが迷いなく進められ、後々「なぜこの案にしたのか?」「こういった案もあったのでは?」と考え直すことはなさそうです。

ですが、第4回の「要望・期待をクリアに」の段階でそこをもう少しきちんと握れていれば… と、今回ご紹介しているコミュニケーション術に照らすと、まだまだ未熟な自分に気づかされた出来事でした。

案件や相手によって、反射的に筋がよさそうな解決策一つだけを提示してスピーディに進めるケースももちろんあります。しかし、大事な施策・案件では、なるべくこのステップを踏んでそもそもの目的や優先順位、影響すること、意思などポイントを押さえてメンバー間で共通認識にしておいた方がいいでしょう。

後々疑問を抱いたり、手戻りしたりすることが少ないからです。

ステップ4:選択を支持する

「解決策のデザイン」最後のステップでは、相手の選択に同意を示します。

仕事を前に進めるために必要なコミュニケーション術

同意を示す中で、具体的なイメージをすり合わせたり、その選択のメリットを強調したりして、相手の選択を後押しします。

ここでもやはり「相手本位になること」をおすすめします。相手から見て、その選択肢にどのようなメリットがあるのか「これによって何が実現できるのか」「あなた/あなたの部署/御社にとってどんな影響が起きそうか」といった表現に置きかえて会話することが重要です。

こちら側の主観・都合の表現ではなく、相手の立場に立った表現を徹底することによって、相手はその選択肢を自分の問題解決のための手段として初めて実感することができるのです。

仕事を前に進めるために必要なコミュニケーション術

TOP画像/(c)Adobe Stock

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リクルートマネジメントソリューションズの小松苑子さん

リクルートマネジメントソリューションズ 小松苑子

株式会社リクルートマネジメントソリューションズ HRDサービス開発部研究員。2008年に人材派遣会社に新卒入社して営業を経験後、新規営業モデルや若手の教育体系を構築。2017年に同社に入り、主に営業力強化や、新入~中堅社員の領域の企業研修など人材育成サービスの企画に従事。


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