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2023.08.16

たたき台はどう作る? 基本的な作り方や押さえるべきポイントを紹介

たたき台とは、企画立案や何かしらの提案をする際、最初に作成する原案のこと。たたき台作成に苦手意識を持つ人は意外と多いですよね。この記事では、たたき台の基本的な作り方やポイントを紹介します。参考にしてください。

たたき台って何? 意味から紹介

上司や先輩から「たたき台の作成」を指示されて、嫌な気持ちになることはありませんか? たたき台を作ろうとするも、何から始めればいいかがわからず、時間ばかりが過ぎるという人もいるでしょう。

たたき台は、企画立案や提案の際に欠かせないものですが、だからこそ、どう作ればいいかわからないかもしれません。この記事で紹介する、たたき台の基本的な作り方やポイントをぜひ活用してください。

たたき台とは、「案を練るための原案」のこと

▷【たたき台】読み方:たたきだい
批判・検討などを加えて、よりよい案を得るための原案。
《デジタル大辞典》(C)Shogakukan Inc.より引用

辞書で「たたき台」を調べると、上記の意味があることがわかりました。たたき台は、あくまでも「原案」であることがわかりますね。

企画や提案をする際、まず作成するのがたたき台ですよね。内容についての情報を集めて資料にしたものがたたき台で、それを見ながら業務内容の質を高めたり、形にしたりするのが一般的です。

たたき台を作るメリットとは?

業務において、たたき台の内容をそのまま採用することはないため、なぜ必要なのかと思うかもしれません。たたき台の作成は容易ではないため、疑問に思うのも当然でしょう。しかし、たたき台を作成すると、次のようなメリットを得ることができます。

▷論点が整理できる
たたき台を軸として議論をしていくため、論点の整理に役立ちます。たたき台がない状態だと、議論は迷走するでしょう。また、たたき台をシェアすることで、さまざまな視点からの意見が出るということも。たたき台があるからこそ、企画や提案がブラッシュアップできるのです。

▷理解度の確認ができる
たたき台を作ることで、自分の理解度を知ることができます。作成に迷う時は、何かしらの理解や情報が不足しているということも。その際は、情報収集をする、誰かのサポートを受けるなどして、理解度を高めるといいですね。

虫眼鏡で資料を拡大する
(c)Shutterstock.com

たたき台を作る:基本編

ここからはたたき台の作り方を紹介します。まずは基本的な作り方の手順を見ていきましょう。

ステップ1:目的とコンセプトを把握

まずは、企画やプロジェクト、提案に関する目的やコンセプトを把握し、たたき台に記載します。たたき台と言えど、目的やコンセプトに沿った内容にしないと、作成の意味がありません。

指示された際、目的やコンセプトがわからない場合は、上司や担当者に確認し、情報を得てから進めるようにしてください。

ステップ2:検討項目を洗い出す

次は、検討項目の洗い出しをしていきます。具体的には、次のような項目が多いでしょう。この情報も、たたき台に記載してください。

・ターゲット層となる顧客について
・全体スケジュール
・責任者や担当者など人員に関する情報
・準備するもの
・予算
・過去の実績や反省点
・成果指標や目標数値

ステップ3:各項目をざっくりリサーチ

洗い出した要素について、ざっくりでいいのでリサーチをします。緻密に調べる必要はありませんので、時間をかけ過ぎないようにしてください。可能であれば、過去資料などを収集し、添付するといいですね。

リサーチの段階では、どのような情報があれば、チームでの話し合いに役立つかを考え、取り組むのがおすすめです。必要資料を準備しておけば、スムーズに話し合うことができるでしょう。

ステップ4:資料として簡潔にまとめる

リサーチした情報をまとめ、たたき台を作ります。あくまでも原案ですので、緻密なものを作る必要はありません。必要な写真や資料は添付しますが、文字の色づけや装飾などは不要。わかりやすくて簡潔なたたき台をイメージし、作成してください。

もくもくとパソコンを操作する女性
(c)Shutterstock.com

たたき台を作る:押さえるべきポイント編

基本的な作り方の次は、たたき台を作る上でのポイントを紹介します。以下に挙げることを把握しておくと、たたき台作成のハードルは下がるはずです。参考にしてくださいね。

ポイント1:最優先すべきは、スピード

たたき台を作成する際、もっとも優先したいのが、スピードです。たたき台は原案ですので、作成に時間をかける必要はありません。たたき台の作成に時間をかけると、高い完成度を期待されることになり、かえって負担に感じるということも。

たたき台作成の指示があったら、スピーディーに提出することを意識しましょう。

ポイント2:完成度は気にしない

繰り返しになりますが、たたき台は「原案」です。たたき台作成の段階で、必要情報がすべて揃っているということはあまりありません。その時にある情報のみを使い、たたき台を作ることになるため、完成度を気にする必要はないのです。

ポイント3:細かいことも気にしない

たたき台を作成する際、上司や先輩にダメ出しされるのではと不安になるかもしれません。しかし、案を練るために作成するものですから、指摘やダメ出しはある、と考えるといいですね。

また、資料の完成度などが気になるかもしれませんが、たたき台で重要なのはスピードです。細かいことは気にせず、早く提出することを優先してください。

ポイント4:情報にはできるだけ数字を入れる

情報収集の際に特に意識したいのが「数字」です。何かを決める際、判断材料として優先されるのが数字。何かしらのデータを扱う場合は、できるだけ数字を入れるようにしましょう。

ただし、数字を入れる際は、信頼できる引用先かどうかをしっかりチェックしてください。どのようなデータであれば有益なのかについては、日頃からリサーチして情報を集めておくといいですね。

ポイント5:たたき台は変わるものと心得る

たたき台の作成は大変な作業です。簡潔に作るといっても、リサーチを重ね、データを収集しなければならず、けっこうな労力を使いますよね。だからこそ、たたき台の内容を手直しされると、気持ちが沈んでしまうかもしれません。

しかし、たたき台が完成形になることは、ほぼありません。企画や提案は、何度も手直しをしながら質を高めていくもの。新たに出る課題や指摘は、たたき台があるからこそ得られたことです。

たたき台を作成する際、内容は変わると心得ておくことで、気持ちはずいぶんと違うはず。たたき台が変更されるのは良い兆候と捉えるようにしてください。

立ち上がって会議する同僚
(c)Shutterstock.com

最後に

たたき台は、ゼロから作り上げるため、作成には労力と時間がかかります。しかし、たたき台で提示した内容はどんどん変更されるため、それに負担に感じる人も多いです。たたき台を誰かが作成してくれた時は、ぜひ作成者の労をねぎらってくださいね。

TOP画像/(c)Shutterstock.com

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