この記事のサマリー
・「しごでき」は「仕事ができる」の略語です。
・略語ゆえ、使う場面によっては失礼にあたる恐れがあります。
・ビジネスシーンでは「有能」「的確」などへの言い換えが賢明です。
「しごでき」という言葉を、見聞きする機会が増えています。
テンポのいい表現としては便利ですが、一方で、略語ならではの軽さや、使っていい場面かどうか、迷うこともあるでしょう。特に言葉選びに敏感な人ほど、その使い方には慎重になるはずです。
この記事では、「しごでき」の意味や、現在の使い方を整理し、ビジネスシーンでの注意点や、より落ち着いた言い換え表現までを紹介します。
言葉選びに迷ったときの判断材料として、ぜひ役立ててください。
「しごでき」とは?
まずは、言葉の正確な定義と、どのように使う言葉なのかを確認していきましょう。
「しごでき」の意味
「しごでき」は、「仕事ができる」ことを意味します。意味の通り、「仕事ができる」を略したのが「しごでき」です。
参考:『現代用語の基礎知識』(自由国民社)
「しごでき」は死語?
略語や若者言葉は流行の移り変わりが早いため、「いま使っても古くない?」「痛い人だと思われない?」と不安になる人も少なくないでしょう。
「しごでき」は、2023年版の『現代用語の基礎知識』に掲載されており、現在も一定の文脈で使われている表現です。SNSでも現状使われています。したがって、意味が通じる「現役の言葉」といえるでしょう。
ただし、若者言葉やSNS用語としての印象が強く、どんな場面でも使えるわけではありません。言葉の鮮度だけでなく、相手や状況を見極めて使うことが大切です。

「しごでき」は褒め言葉?
「しごでき」はカジュアルな響きをもつため、褒め言葉として成立するかどうかは場面に左右されます。ここでは、その性質と使いどきを整理します。
「しごでき」が褒め言葉として成立する条件
カジュアルな会話やSNSなどでは、「しごでき」はテンポよく相手を称賛する言葉として使えます。
ただし、改まった場面や距離感のある相手には、軽く聞こえる可能性があります。
略語であることを踏まえ、くだけたやりとりが許される場かどうかを判断軸にすると安心です。
「しごでき」をビジネスで使っていい?
「しごでき」は、ビジネスシーンにふさわしい表現とはいえないでしょう。社内の雑談などでは通じることもありますが、社外のやりとりや公式な文書では、避けるのが無難です。
略語が与える印象は人によって異なるため、少しでも迷うなら使わない判断も適切ですよ。

「しごでき」の言い換え表現
「しごでき」は略語であるため、別の言葉に置き換えるほうが適切な場合があります。ここでは、フォーマルからカジュアルまで、場面に応じた言い換え表現を整理します。
「有能」
「有能」は、才能や能力があることを表す言葉です。
例文:「新しいプロジェクトには、有能な人材を配置する予定です」
「的確」
「的確(または適確)」は、「的をはずさず、まちがいがないこと」を意味します。
「的確な指示」「的確な対応」など、具体的な行動にフォーカスした褒め言葉としても使いやすい語です。
例文:「要点を押さえた的確な指摘に、会議の空気が引き締まりました」
カジュアルな言い換え表現
日常会話やSNSなど、くだけた場面では、「しごでき」の他にも、相手の働きぶりをそのまま具体的に伝える表現があります。
例えば、「段取りが早いね」「判断が完璧だね」といった一言は、相手の行動を端的に褒める表現として効果的です。
例文:「今の判断、さすがだね。的確だったと思う」
参考:『デジタル大辞泉』(小学館)

「しごでき」に関するFAQ
ここでは、「しごでき」に関するよくある疑問と回答をまとめました。参考にしてください。
Q1. 目上の人に「しごできですね」と言ってもいいですか?
A. 控えるた方がいいでしょう。略語であることに加え、下から上へ「評価」を下す形になるため、相手によっては不快感や「軽んじられている」という印象を与えてしまいます。
Q2. どのような相手なら使っても問題ありませんか?
A. 同僚や後輩など、気心の知れた間柄に限ります。カジュアルな関係性であれば、短いフレーズで明るく称賛を伝える手段として有効です。SNS上でのやりとりや、打ち解けた場での相槌に適しています。
Q3. ビジネスメールで「しごできな対応ありがとうございます」と書いてもいい?
A. 適切ではありません。テキストとして残る公式な連絡では、略語は「マナー不足」と見なされます。「迅速かつ的確なご対応に感謝いたします」といった丁寧な表現に置き換えましょう。
最後に
「しごでき」は、相手を肯定的に評価する言葉である一方、「略語」と「評価語」という二つのデリケートな性質を併せ持っています。大切なのは、流行をなぞることではなく、目の前の相手との距離感を正しく見極めることです。
言い換えの選択肢を持っておくことで、場にふさわしい伝え方がしやすくなります。状況や相手に応じて言葉を選び取る姿勢こそが、信頼を少しずつ積み重ねていく力になります。
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