「しごでき」とは?
最近耳にするようになった「しごでき」という言葉。特に若者の間では頻繁に使われているみたいですね。「しごでき女子」「しごできキャラ」というような表現も使われるようになってきました。まずは「しごでき」の意味をしっかり確認しておきましょう。
「しごでき」とは、「仕事ができる」または「仕事ができる人」を略した言い方。仕事と言っても、職業に限定するわけではありません。若者の間では、要領よくスマートに動く人に対する褒め言葉として「しごでき」を使うことが多いのです。例えば、周りを見てお水を注いでくれる人、物事を素早く決めて進めてくれる人、提出物を早く出す人などは「しごでき」と呼ばれる対象となります。
使い方としては、「さすがしごできだね、ありがとう」「私のしごでき彼氏」「先輩みたいにしごできな人間になりたい」のような例文が挙げられるでしょう。相手の能力を褒める際に使うと良いですよ。
「しごでき」の元ネタは?
相手を称賛する言葉として使われる「しごでき」ですが、皆さんは職場で言われたことがありますか? 「しごでき」には尊敬の意も含まれています。もし「しごでき」だと言われたら、最大の褒め言葉だと捉えても良いでしょう。そんな「しごでき」の語源は一体何なのか気になりませんか? 次は由来について解説していきますね。
「しごでき」の元ネタは、明確ではありません。2019年頃から流行し始めた言葉ですが、元々はナイトワークで使われていたという説があります。ホストやホステスの中で、特に太客を多く持っていたり、コミュニケーション能力に優れていて人気が高い人たちのことを「しごでき」と呼んでいたとか。また2022年、2023年でドラマ化もされた『明日、私は誰かのカノジョ』という漫画では、主人公のセリフの中で「しごでき」という言葉が使われています。
ドラマでもこのセリフが使われたことから、SNSでは一気に「しごでき」が浸透し広まったのではないか? とも考えられますね。最初はナイトワークで多く使われていた言葉ですが、今では日常生活やビジネスの場でも普遍的に使われるようになりました。
「しごでき」の言い換え表現には何がある?
「しごでき」の意味や元ネタについて理解していただけましたか? 「しごでき」は短くてとても言いやすい褒め言葉ですが、やはりフォーマルな場所では使いづらいですよね…。そこで、「しごでき」の言い換え表現もいくつか紹介しておきます。ぜひ、こちらも一緒に覚えておきましょう。
1:有能(ゆうのう)
「有能」とは、漢字の通り「才能がある」ことです。「有能な人材」というように、仕事に特化して使うことが多いでしょう。反対語は「無能」です。
2:敏腕(びんわん)
「敏腕」は、「有能」よりもさらに具体的に、物事を素早く正確に処理する力があることを指します。「敏腕弁護士」や「敏腕刑事」などというように、職業と組み合わせて使うこともありますね。
3:オールマイティー
なんでも完璧にできる人のことを「オールマイティー」と言います。「万能」「全知全能」と言ったりもしますね。これは職業に限らず、スポーツや芸術などあらゆるジャンルのことができることを指します。「しごでき」とは若干ニュアンスが違いますが、要領よくなんでもこなすという面では、言い換え表現として使うことができるでしょう。
4:手際が良い
物事を処理する要領・腕前が優れていることです。一緒に作業していて、手際が良いなあと感じる人っていますよね。無駄がなく、効率よく業務を進めることができる人には憧れるものです。プライベートでも、旅行の計画をする際に、手際よく段取りをつけてくれる人は「しごでき」とも呼ばれる人であるはず。
5:機転がきく
「機転がきく」とは、その場に応じて気の利いた判断・処理ができること。
ここまでの言い換え表現では、「効率よく動ける人」というようなニュアンスのものを紹介してきました。しかし、「周りを思いやって気遣いができる人」も「しごでき」と呼ばれます。特に、飲み会などの集まりで機転を利かせた行動や発言ができる女性は「しごでき女子」なんて言われたりもするんですよ。
しごできな人の特徴を紹介!
最後に、しごできな人の特徴を紹介していきます。ビジネスにおいても、普段の生活においても、しごできであることは必ずプラスになるはず。あなたも周りから憧れられる「しごでき」を目指してみましょう。
1:「報連相」がしっかりしている
報連相(ほうれんそう)とは、「報告」「連絡」「相談」のこと。ビジネスの基本だからこそ、しっかりおさえておきたいポイントですね。プロジェクトの進捗状況の細かな報告、スケジュールや段取りの素早い連絡、チーム内でコミュニュケーションを取り、他者のアドバイスを聞き入れる姿勢。これらは「しごでき」のベースとなるでしょう。
2:物事を後回しにしない
しごできな人は、何事も取りかかるのが早いもの。早めに着手し始めることで、何か問題が発生しても、余裕を持って対応できます。これはビジネスに限らず、日常生活でも応用できることですね。
3:広い視野を持っている
機転がきいた行動のとれる人は、広い視野に立ち、周りをよく見ています。それは、余裕があるからこそできること。視野が広いからこそ、周囲の人たちに対して気配りをすることができるのです。
最後に
「しごでき」というと、「仕事ができる人」というイメージがまだ強いかもしれません。しかし最近の「しごでき」は、周りをよく見て気遣いができる人、スマートにケアしてくれる人とうような意味合いが強くなってきています。「しごでき」を目指す上で、理想を高く持ちすぎずに、ただ周りへの思いやりの気持ちを持って行動すると良いですね。
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