あなたがもし、人から過剰に褒められたらどのような気持ちになりますか? 素直に「嬉しい」と感じる人もいれば、「何か裏があるのでは…」と感じる人もいるかもしれません。実は、褒め殺ししてくる人の中には、皮肉や嫌味から褒めてくる人もいます。当記事では、褒め殺しという言葉の意味や、日常生活で使える褒め殺しテクニック、褒め殺しされた時の返し方について解説!
褒め殺しとは?
「褒める」というポジティブなイメージの言葉と、「殺す」というネガティブなイメージの言葉が組み合わさってできている「褒め殺し」。最初に、「褒め殺し」という言葉の意味について紹介します。
意味
「褒め殺し」とは、「不快になるほど、過剰に褒めること」「褒めちぎることで、相手をからかったり、非難すること」という意味。本来、褒めることは相手のことを称賛したり、優れていると評価するなど、ポジティブな意味合いで使われますよね。
ですが「褒め殺し」は、相手をけなしたいといったネガティブな意味合いで使われるのです。つまり、褒め殺しをしてくる人の真意は、相手のことを「認めていない」「評価していない」のだと考えられるでしょう。
褒め殺しの例
褒め殺しのイメージをつかむために、具体的な例文を紹介します。例えば、「結婚式の写真、本当にいい写りですね! 女優さんみたいで、全然○○さんに見えないです」など。褒めているものの、なんだか嫌味にも聞こえますね。「カメラマンやヘアメイクさんの腕が良かったって言いたいの?」と感じることも…。褒め殺しは、このように過剰に褒めるのがポイントです。
類語や言い換え表現は?
続いて、褒め殺しと似た意味を持つ言葉について見ていきましょう。褒め殺しの言い換え表現として挙げられるのは「褒めちぎる」「持ち上げる」「褒め称える」などです。それぞれの意味を詳しく解説します。
1:褒めちぎる
「褒めちぎる」とは、「これ以上ないほど、褒めること」。「ちぎる」には、「はなはだしく〜する」という意味があります。「ちぎる」に、「褒める」を組み合わせて、「はなはだしく褒める」という意味になるのです。
2:褒め称える
「褒め称える」とは、「大いに褒めること」。行為や結果、業績などを優れていると認めて、称賛することです。そもそも「称える」とは、「褒める」という意味。つまり、同じ意味の言葉を合わせることで、「必要以上に褒める」という意味になります。
3:持ち上げる
「持ち上げる」とは、その言葉の通り「手で持つなどして、物を上の方に上げる」という意味もありますが、「褒めておだてる」という意味もあります。褒めることで相手をいい気分にさせる、得意にさせるなど、下心がある時に使われるのです。
仕事で使える褒め殺しテクニックは?
職場などで使える、褒め殺しのテクニックを紹介しましょう。例えば、自分に対して反発してくる先輩と一緒にプロジェクトを進めなければいけなくなったとします。
この時に、「○○さんは、私より経験が豊富ですし、スキルなんて比べ物になりません。今回のプロジェクトも○○さんの力が必要なんです。本当に頼りにしています!」と相手のことを褒めてみましょう。可能なら、チームのみんながいる前で褒めてみてください。
メンバーの前で褒めることで、より自尊心をくすぐることができます。また、褒め言葉が嘘ではないと相手に信じてもらえるというメリットも。このやり方を使えば、反発してくる人ともうまく仕事をしていけるはずです。
恋愛で使える褒め殺しテクニックは?
もし好きな人を「振り向かせたい!」「距離を縮めたい」と思ったら、相手を褒め殺ししてみるのがおすすめ。まずは、相手の仕事について聞いてみましょう。会話の中で、過去に残した成果や頑張っていることなどを聞き出せたら、そこを褒めてみてください。
「異動して間もないのに、そんなに新規契約をとれたなんてすごいですね! 経験はもちろん、スキルも能力もないと、そこまでの結果は残せないですよね」など。褒められて嫌な人はいないので、相手もいい気になってくれるはずですし、あなたのことを好意的に見てくれるかもしれません!
褒め殺しされた時の返し方は?
褒め殺しという行為は、素直に褒めている時もありますが、褒めることで相手をからかったり不快にさせたいという気持ちが隠されていることがあります。褒め言葉が皮肉、もしくは嫌味だと感じた時、どのような対応をすればいいのでしょうか。ここでは、褒め殺しされた時の返し方について解説します。
1:否定する
褒め殺しをされた時の対処法の一つは、否定すること。相手は、褒め殺しをすることで、あなたのことを調子に乗らせたい、陥れたいと思っている可能性があります。相手の作戦にはまらないためにも、「いえいえ、そんなことないです」などと、褒め言葉を受け取らないようにしてみましょう。
2:軽く受け流す
褒め殺しをされたら、軽く受け流すのも手。「ありがとうございます〜」などと、相手の褒め言葉に感謝の気持ちを示しつつも、流してみてください。これであれば、相手も悪い気はしないはずですし、場の雰囲気を壊すこともないでしょう。
3:違う話題を持ち出す
褒め言葉を否定したり、受け流しても、相手が褒める行為を止めない場合もあるでしょう。そんな時は、「そういえば、この間の案件どうなりました?」などと、話題を変えるのが効果的。意識を別の方向に逸らすことができて、褒める行為を止められるかも。また、相手も無理に話題を戻すことはないでしょう。
最後に
人に褒められて嫌な気持ちになる人は、ほとんどいないはず。ですが、皮肉を込めて褒め殺しをしてくる人がいるので、安易に褒め言葉を受け取らないことが大切です。「何か裏がある気がする…」「嫌味なのでは?」と感じたら、相手の思惑にはまらないよう、褒め言葉を軽く受け流したり話題を変えてみてくださいね。
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