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この記事のサマリー
・「褒められる」とはその人の実績や行動が、他の人から評価され、称えられることを意味します。
・褒められる人の特徴には、日々努力を重ねていることや、素直さ、他者への敬意が挙げられます。
・褒められるのが苦手な人には承認に慣れていない傾向があります。
人から褒められると、「自分のことをわかってくれる人がいた!」と嬉しい気持ちになりますよね。褒めた方も、相手の笑顔や、素直に喜んでくれる姿を見ると、温かい気持ちになるものです。お互いのモチベーションが上がり、チームワークもよくなることでしょう。
この記事では、キャリアコンサルタントの櫻井宏美さんと一緒に、褒められる人の特徴や褒められることが苦手な人の心理について見ていきます。
「褒められる」とは?
まずは、「褒める」とはどういうことなのかから、確認していきましょう。
「褒める」の意味
「褒める」とは、高い評価をし、賞賛することを意味します。「誉める」とも表記しますよ。
辞書では次のように説明されています。
ほ・める【褒める/▽誉める】
[動マ下一][文]ほ・む[マ下二]
1 人のしたこと・行いをすぐれていると評価して、そのことを言う。たたえる。「勇気ある行動を―・める」「手放しで―・める」「あまり―・めた話ではない」⇔そしる/けなす。
2 祝う。ことほぐ。
「真木柱(まけばしら)―・めて造れる殿のごといませ母刀自面変(おめが)はりせず」〈万・四三四二〉
引用:『デジタル大辞泉』(小学館)
つまり、「褒められる」とは、その人の実績や行動が、他の人から評価され、称えられることを意味します。小さなお子さんであれば、学校の成績や、運動会での頑張り、友達に親切にするなどの行為について、褒められることが多いですよね。
人の欲求の順番
大人でも、会社での営業実績や社会貢献など、人から褒められることは、次の行動への活力やモチベーションにつながるもの。この「誰かに褒められたい」という感情は、「承認欲求」ともいえます。
アメリカの心理学者アブラハム・マズローは、人の欲求を低次元のものから順番に5つの階層で表しました。
生理的欲求:生命を維持したい
安全欲求:自分の身を守りたい
社会的欲求:他人と関わりたい
承認欲求:他人から認められたい
自己実現欲求:自分らしく生きたい
人は低階層の欲求がある程度満たされると、より高度の欲求を求める。つまり、生理的欲求に始まり、最終的には自己実現に向けて成長していく生き物であると、マズローは説いています。
他人に褒められたいと願う人は、他人から認められ、自分を高く評価してほしいという気持ちが強い人だといえるでしょう。

褒められる人の特徴とは?
どんな人でも、誰かから褒められたら嬉しいものですよね。では、認められる人にはどんな特徴があるのでしょうか? ここでは3つの特徴を紹介しますので、一緒に見ていきましょう。
何かに対して努力をしている
仕事において、必要な知識を得るために、資格取得の勉強をしていたり、健康維持のためにジム通いをしていたり、目標を持って努力をしている人は、褒められることが多いでしょう。
当たり前のようなことでも、行動に移し、結果を残すことは、なかなかできないものですよね。自分の目標に、前向きに取り組んでいる人がいたら、その頑張りに対して、ねぎらいの声を掛けてあげてください。きっと、励みになることでしょう。
素直な心を持っている
素直で正直な心を持った人は、褒められる人の特徴だといえるでしょう。自分の過ちやミスも素直に認めて、反省しますし、人に評価されたり、認められたりした時、自然に「ありがとう」と喜びを表現します。
一方で、日本人の美徳として、謙遜するあまり、「そんなことありません」「まだまだです」と、褒め言葉を否定的にとらえる人もいますよね。
せっかく、自分の頑張りが他の人の目に留まり、褒められたのです。ポジティブな褒め言葉は、素直に受け取っておいてもいいでしょう。

自分よりも他人を優先する
困っている人や、助けを求めている人に対し、自分のことは後回しにして、相手を優先する人も、褒められることが多いですね。率先して、周りに配慮し、頼まれる前から他の人をサポートしている場合もあります。
頼りにされることも多く、仲間も多いので、その人が困った時には、必ず誰かが助けてくれます。チームワークがしっかり形成されている組織は、お互いを褒め合うケースが見られるものです。
褒められるのが苦手な人の心理とは?
褒め言葉をなかなか受け取ってくれない人も、中にはいますよね。どうしてそのようなことが起こるのでしょうか? ここでは褒められるのが苦手な人の心理を解説します。
自己肯定感が低い
そもそも自己評価が低いので、誰かに褒められたとしても、素直にその言葉を受け取ることができないケースが考えられます。「こんなこと誰にでもできる」と、褒め言葉を否定してしまうのです。
幼いころからの親子の関係性で、あまり褒められて育ってこなかったり、常に親の高い期待にさらされ、「なんでもできて当たり前」という環境で育ってきた場合もあるでしょう。
そのような人には、「あなたの仕事のこういうところがよかった」など、その人の頑張りや行為の過程を、具体的な例をあげて褒めてみることをおすすめします。
他人を信用しない
人を信用することができない人も、褒められるのが苦手だといえます。他人から褒められると、「何か魂胆があるのかもしれない」と深読みしてしまいがち。本当は素直に嬉しいはずなのに、疑い深さから、褒め言葉が頭に入ってこないのです。
そうなると、チーム内のコミュニケーションも円滑に進まない場合もあります。周りから孤立して、一人ぼっちの状況に陥ることもあるでしょう。そうした人がいる場合には、出勤時の挨拶、就業時の行動や発言、業務中の態度などに気を配るようにしたいですね。

お世辞や同情だととらえる
褒められることが苦手な人の中には、「きっとお世辞だろう」「同情しているだけだ」と、とらえる人も多いようです。本気で受け取って、後で自分が傷つくのが怖かったり、「憐れみを持たれているのでは?」と不安に思うこともあるようです。
安易に相手を褒めることをせずに、客観的な視点から、できたことやよかったことを具体的に伝えるようにしたいですね。
「褒められる」の類義語は?
「褒められる」に近い意味を持つ言葉は、いくつかあります。この機会にさまざまな表現を覚えておきたいですね。
称えられる
「称える」は、「褒める」ことを意味します。「褒め称える」という言葉もありますが、こちらは「称える」と同じ意味を持ちます。「褒める」は自分と同等もしくは目下の人に使いますが、「称える」は自分より目上の人に対して使いますよ。
賞賛される
「賞賛」は褒め称えることを意味します。「称賛」とも書きますよ。
参考:『角川類語新辞典』(角川書店)、『デジタル大辞泉』(小学館)、『使い方の分かる 類語例解辞典』(小学館)
「褒める」に関するFAQ
ここでは、「褒める」に関するよくある疑問と回答をまとめました。参考にしてください。
Q1. 「褒める」の英語表現には何がありますか?
A. “praise” や “speak highly of” が一般的です。
Q2. 「褒める」の類語として適切なのはどれですか?
A. 「称える」「賞賛する」などが挙げられます。
Q3. 褒める際に気をつけたいことはありますか?
A. 表面的なお世辞や相手の価値観に合わない称賛は逆効果になることもあるので注意しましょう。
最後に
大人になると、人から褒められることは、もしかしたら、あまり多くないかもしれませんね。一方で、褒められることばかりを意識して日々を過ごしていると、人の顔色をうかがいながら、他人軸での生き方になってしまいます。
褒められたい時は、まずは、自分で自分の頑張りを、思う存分褒めてみましょう。「わたし、エライ!」「わたし、頑張ってるね!」と心の中で自分をねぎらってみてください。
TOP画像/(c)Shutterstock.com
キャリアコンサルタント 櫻井宏美さん
2017年国家資格キャリアコンサルタント取得。保険薬局・薬剤師の新卒採用を担当。Well-beingが高まる働き方を模索&実践中。



