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2023.06.30

「ご返事」と「お返事」どっちが正しい? 使い分けや敬語の注意点を解説

「ご返事」と「お返事」という言葉はビジネスシーンでよく使われるものの、使い分けに迷うことがありますよね。実はどちらも正しい言い方です。この記事では「ご返事」と「お返事」の違いや使い方の基本的なルール、例文、敬語を使う時の注意点などについて解説します。

相手の返信に対してお礼を伝える時、「ご返事ありがとうございます」か「お返事ありがとうございます」か、どちらを使おうか迷ったことはありませんか? また、自分の行為に関しても「ご返事が遅くなり申し訳ありません」「お返事いたします」など、「お」と「ご」のどちらを使うべきなのか、ふと考えてしまったことがあるはず。この記事では、「お」と「ご」の使い分けを解説していきます。

「ご返事」と「お返事」はどっちが正しい?

最近では、「お返事」を耳にすることが多くなりましたが、結論としては「ご返事」も「お返事」もどちらも正しい言い方です。ただし、その後に続く言葉によって、「ご」と「お」のどちらを使うのかが変わります。

パソコンを見ながら微笑む女性
(c)Shutterstock.com

「ご」の使い方

「ご」をつけるのは、漢語の場合です。漢語とは、音読みで使われる言葉のこと。中国から伝わった言葉のほか、日本で新たに作られた言葉もあります。漢語の例としては、「住所」「親切」「帰宅」「招待」「出演」「集合」「多忙」「体調」など。これらの漢語には、基本的に「ご」をつけます。

ただし例外もあり、漢語であっても「お」をつけることも。例えば、「食事」「菓子」「料理」などで、これらは「お食事」「お菓子」「お料理」と言います。

<「ご」を使った例文>
・こちらの欄にご住所の記入をお願いします。
・イベントにご招待いただき、ありがとうございます。
・先生のご体調はいかがでしょうか。

「お」の使い方

「お」をつけるのは、和語(大和言葉)の場合です。和語とは、日本固有の言葉のこと。もとから日本で使われていた言葉で、訓読みやひらがなで表されます。例えば、「金」「手」「米」「山」「色」「魚」「知らせ」「会う」「売る」など。和語には、「お」をつけることが多いです。

ただし、「ご」と同じく、和語にも例外があります。例えば「ごゆっくり」「ごもっとも」などは、和語であっても「ご」をつけるのが一般的です。

<「お」を使った例文>
・お問い合わせをありがとうございます。
・お招きいただき、とても嬉しいです。
・イベント開催のお知らせを確かに受け取りました。

「ご返事」「お返事」はどちらも正解

では、「返事」は和語と漢語、どちらなのでしょうか。「返事」は実は、和語とも漢語ともとらえることができます。もともと「返事」は、「かえりごと」という和語でした。それが、「へんじ」という音読みの漢字を当てられ、「返事」という漢語が出てきたのです。

つまり、「ご返事」も「お返事」もどちらも正解。「ご返事」と言えば「返事」を漢語として、「お返事」と言えば、和語としてとらえたと考えていいでしょう。

自分の行為に「ご返事」と言ってもいい?

「お」「ご」は、相手の行為を高めることで敬意を表す「尊敬表現」として使うべきと考えている方は、自分の行為に対して「ご返事」と言うのは間違いだと感じるかもしれません。しかし、自分の行為に対しても「ご返事」を使えます。この場合の「ご」は、自分をへりくだって使われる謙譲語になるのです。なお、「お」も謙譲語として使えますので「お返事」もOK。

以下に、自分の行為に対して使う謙譲表現の「お」「ご」の文例を紹介。参考までに、相手の行為を高める尊敬表現もあわせて紹介します。

仕事中によそ見をする女性
(c)Shutterstock.com

<謙譲表現(自分の行為)>
・商談の結果に関しては、私からご報告します。
・ご返信が遅くなり申し訳ございません。
・今日中にはお返事いたします。

<尊敬表現(相手の行為)>
・この度はご返信いただきありがとうございます。
・お客様からのご返答お待ちしております。
・お電話をくださったようですが、不在にしており申し訳ありませんでした。

「ご返事」の使い方を例文でチェック!

続いて、ビジネスシーンでのやりとりでも使える「ご返事」を使った例文をいくつか紹介します。

1:「明日までにご返事いただければ幸いです」

こちらは、相手の行為を高めて尊敬の意を表す「尊敬表現」です。文中の「幸いです」とは、「〜していただけるとありがたい」という意味。「ご返事ください」と直接的に催促するよりも、より丁寧で柔らかい印象を与えるので、ビジネスシーンでよく使われる表現です。

ノートパソコンを使う人
(c)Shutterstock.com

2:「ご返事が遅くなり申し訳ありません」

「ご返事が遅くなり申し訳ありません」は、自分の返信が遅くなった場合に、謝罪の気持ちを伝える表現です。より丁寧な表現にしたい場合は、「ご返事が遅くなり、誠に申し訳ございません」「ご返事が遅れたこと、お詫び申し上げます」を使うといいでしょう。

「お」と「ご」を使う時の注意点

日本人にとっても難しい「お」と「ご」の使い方。「お」と「ご」を使う時には、いくつかの注意点があります。ビジネスシーンで恥ずかしい思いをしないよう、しっかりチェックしておいてくださいね!

「お」と「ご」の多用に気をつける

なるべく丁寧に言おうという気持ちから、過剰な敬語表現をしているケースもあります。例えば、「おにんじんなどのお野菜も、お召し上がりになられますか?」という文。「お」を3回使っていて、ややくどい印象を受けますよね。

さらに言うと、「お召し上がりになられますか」という言葉は、尊敬語の「お」「になる」「なられる」、食べるの尊敬語「召し上がる」が使われていて、過剰敬語になっています。この場合は、「にんじんなどのお野菜も召し上がりますか?」くらいで問題ないでしょう。このように、「お」「ご」は使いすぎないように注意してくださいね。

カタカナの言葉には「お」「ご」はつけない

ここまで、「お」や「ご」をつける言葉について説明しました。しかし、「お」と「ご」をつけない言葉もあります。それは「コーヒー」「ストロー」などのカタカナの言葉です。ただ、例外的に「おトイレ」という表現もあるように、外来語であっても接頭語をつけるケースもあります。

最後に

「お」と「ご」の使い分けは、日本人であってもなかなか難しく、どちらを使うか迷いますよね。ですが、説明したように、基本的に音読みの言葉の場合は「ご」、訓読みの言葉の場合は「お」をつけると覚えるとわかりやすいですよ。「お」と「ご」の正しい使い方をマスターして、自信を持って使えるようになってくださいね。

TOP画像/(c)Shutterstock.com

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