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「ご無沙汰しております」の意味や使い方をおさらい
あいさつや、メールの冒頭で使われることが多い「ご無沙汰しております」。この言い回しを最近見聞きしたという人もいるでしょう。「ご無沙汰しております」と言われたら、どう返事をするのが正しいのか、迷ってしまいませんか?
「ご無沙汰しております」は、ビジネスシーンやフォーマルな場でもよく登場する言い回しです。正しく使うためにも、意味や使い方、ポイントを知っておくといいですね。
「ご無沙汰しております」の意味と使い方
久々に会う相手と話す時や、長らく連絡をしていなかった相手にメールや電話をする時、「ご無沙汰しております」と伝えてから、本題の話をするのが一般的です。
「ご無沙汰しております」は、「長い間、連絡をしなくて申し訳ありません」という意味。2~3か月以上の間、音沙汰がなかった時に「ご無沙汰しております」を使います。
なお、交流のない期間が半年から1年以上の場合は、「久しくご無沙汰しております」「大変ご無沙汰しております」のように表現することも。この言い回しも覚えておくと、役に立ちますよ。
メールや口頭でも使える
「ご無沙汰しております」は、使うシーンを選びません。直接の会話や電話はもちろん、メールや手紙でも使うことができます。また、「おります」は謙遜語のため、同僚や友人知人だけでなく、目上の人に対して使っても問題ありません。
ビジネスシーンで「ご無沙汰しております」を使う場合は、必ず自分が誰かを名乗るようにします。たとえば、「ご無沙汰しております。春の展示会でお世話になりました、〇〇会社の〇〇と申します」のように伝えると、その後の会話がスムーズに進むでしょう。
「ご無沙汰しております」に対する正しい返事の仕方
「ご無沙汰しております」に対する返事の仕方を見ていきましょう。
「こちらこそご無沙汰しております」
「ご無沙汰しております」に対する返事で、もっともよく使われる言い回しです。しばらく連絡をしなかったのは、言われた方も同じ。返事の際、「連絡をしなくて申し訳ない」という気持ちを、この言い回しで伝えるといいですね。
冒頭に「こちらこそ」を付けると、相手の言葉に同意するニュアンスが出て、より気持ちが伝わるでしょう。また、「こちらこそご無沙汰してしまい、申し訳ございません」のように「謝罪の言葉」を付け加えると、より丁寧な印象になります。
「お久しぶりです」
「お久しぶりです」と返事をするケースもあります。丁寧な表現ではありますが、「こちらこそご無沙汰しております」に比べると、少しカジュアルな印象です。そのため、目上の人に対して使うのは避ける方が無難。「お久しぶりです」は、自分と同格、もしくは目下の相手に対して使うといいですね。
より丁寧に返事をするには?
ビジネスやフォーマルな場でのやり取りや、相手が目上の人だった場合は、より丁寧に返事をしたいですね。その場合、どのように返事をすればいいかもチェックしていきましょう。
相手の近況を聞く
「こちらこそご無沙汰しております」の後に、「いかがお過ごしでしたか?」「お変わりございませんか?」と、相手の近況を聞くといいですね。そうすることで、相手を気遣う気持ちが伝わるとともに、丁寧さが増すでしょう。
また、相手の近況を聞くことで、相手が話しやすくなるというメリットも。特にビジネスシーンでは、何かしらの相談や伝えたいことがあり、連絡をしてくれた可能性がありますよね。
「ご無沙汰しております」の後に、相手の近況を聞く問いかけをすることで、その後の会話がスムーズに進むはずです。
自分の近況についても話す
相手の近況を聞いたら、自分の近況も話すといいですね。自分の状況を伝えることで、連絡をしなかった理由や、申し訳なく思う気持ちがより丁寧に伝わることも。また、そこから会話が弾むケースも多いため、コミュニケーションがスムーズになるかもしれません。
ただし、対面の場合は、まず相手の近況を聞くのがベター。相手の話が落ち着いてから、自分の近況を話すといいでしょう。
メールの返事で注意したいことは?
久しぶりの相手からメールが来た時、どのように返事を書けばいいか見ていきましょう。メール作成の参考にしてくださいね。
メールの返事は早めがベスト
久しぶりの相手にメールをするとなると、少し緊張しませんか? 「自分のことを覚えてくれているかな?」「返事が来なかったらどうしよう」「久しぶり過ぎて、相手の迷惑になるかもしれない」など、相手はいろいろな不安を感じているかもしれません。
その点を考えると、可能であれば、24時間以内に返事をするのが理想的。返事が早いと、相手も安心してくれるはずです。
また、早く返事をすることで、自分の評価が高まるということも。返事や対応が早い人は、信頼されやすい傾向があります。早く返事をすることは、自分にとってもメリットがあるのです。
メールの返事、書き出しは?
メールで返事をする際の書き出しについて、文例を紹介します。ビジネスメールを想定していますので、参考にしてくださいね。
・こちらこそご無沙汰しております。連絡を差し上げず、失礼いたしました。お忙しい中ご連絡いただきまして、ありがとうございます。
・こちらこそご無沙汰してしまい、申し訳ございません。本来なら、こちらから連絡すべきところ、ご連絡いただきありがとうございます。
・こちらこそご無沙汰しており、失礼いたしました。ご連絡をいただきまして、ありがとうございます。
上記のような言い回しのあとに、「お変わりありませんか」「お変わりなくお過ごしですか」のような、相手の近況を尋ねる言い回しを加えるのもいいですね。相手の書いている内容を踏まえつつ、自分の近況も付け加えて返事をすると、相手を安心させることができるでしょう。
最後に
「ご無沙汰しております」に対して返事をするなら、「こちらこそご無沙汰しております」と伝え、連絡ができず申し訳ないという気持ちを伝えます。そのあと、相手の近況について聞いたり、自分の近況を伝えたりすると、コミュニケーションがよりスムーズになるはずです。メールでやり取りをする場合は、早めの返事がベスト。相手に余計な負担がかからないよう、心を込めて返事のメールを作成したいですね。
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