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しゃべるときに「えー」が出る理由って?

無意識にでも、あるいは単純な癖としてであっても、しゃべるときに「えー」と出てしまうのには理由があります。
♦︎頭の中で考える時間を稼いでいる
話している最中に言葉を選んだり記憶を呼び起こしたりしているときに自然と出てくる「えー」などの言葉は、“フィラー(つなぎ言葉)”のひとつ。
沈黙を埋めるために無意識に発している場合が多く、「えー」と言いながら話題になっている事柄について考えをめぐらせているのでしょう。
♦︎緊張や不安から
人前で話すときに緊張すると、頭が真っ白になったり間を埋めたくなったりしがち。
そのため、つい「えー」と口にしてしまうのです。
特に、大勢が見ているプレゼンやスピーチの場面で多発しやすいのもこのためです。
♦︎周りからの影響
家族や上司、同僚などの身近な人がよく「えー」と言っていると、無意識のうちにうつってしまい自然に真似てしまう場合もあります。
言葉のクセは、意外と「うつる」ものですよね。
しゃべっている最中の「えー」が周囲に与える印象

「えー」というつなぎ言葉が多いと、聞き手にどんな印象を与えるのでしょうか?
周囲に与えやすい影響を解説します。
♦︎自信がなさそうに見える
言葉に詰まったり「えー」と間を埋めたりすると、聞いている人に不安げな印象を与えてしまう場合もあります。
多発するほど話の内容に自信がないように見られやすく、プレゼンの場であれば準備不足を疑われてしまうことも…。
♦︎話がまとまっていない印象を与える
つなぎ言葉が多いと、話の筋道がはっきりしません。
多発するほど耳障りだと感じる人も少なくないため、聞き手に「結局なにが言いたいの?」と感じさせてしまうおそれもあります。
♦︎聞き取りにくく集中力をそがれる
会議など集中したい場面で話し手による「えー」が何度も繰り返されると、話のテンポが乱れ聞き手の集中力が途切れてしまう場合もあります。
特にプレゼンや面接では、影響が大きいでしょう。
話しているときの「えー」を減らせる工夫3選

しゃべっている最中に出てしまう「えー」を「クセだから仕方ない」と諦める必要はありません。
ちょっとした意識と練習で、簡単に減らせます。
♦︎自分の話を録音して確認する
「えー」を減らすにあたっては、まずは現状を知ることから始めましょう。
自分の話を録音して聞いてみると、どれだけ「えー」を使っているかが明確になります。録音をするのは、ひとりでいるときではなく、普段と同じように人前で話しているときがベスト。
実際のプレゼンや報告の場で、自分が話をしている様子を録音してみるといいかもしれません。
♦︎間(ま)を大切にする
「えー」と言ってしまう背景には、沈黙が怖い心理もありがちです。
しかしプレゼンや会議の場においては「えー」を多発するよりも短い沈黙があったほうが、かえって思慮深い印象を与えやすく、落ち着きや知性を感じさせられるでしょう。
“間(ま)”を恐れずに、会話の最中に“ひと呼吸”おく練習をしてみましょう。
♦︎伝える内容を事前に整理する
「えー」と発してしまう背景には、発言する内容について準備不足が影響している場合も。
話す前には、話の構成や要点をあらかじめ頭の中で整理するクセをつけましょう。
「自分は、何を言いたいのか」を明確にしてから話し始めると、つなぎ言葉は自然と減ります。
「えー」は人前で話し慣れると減りやすい
しゃべっているときに「えー」と言ってしまうのは、誰にでもある自然な現象です。
しかし自覚して改善できれば、伝え方はぐっと洗練されていきます。話す内容だけでなく、話し方もその人を表す大切な要素ですよね。
「えー」は人前で話すことに慣れてくると自然と減りやすい傾向もありますから、意識をしながら場数を重ねていくといいでしょう。
TOP画像/(c)Adobe Stock

並木まき
ライター、時短美容家、メンタル心理カウンセラー。企業研修や新人研修に講師として数多く携わっている。シドニー育ちの東京都出身。28歳から市川市議会議員を2期務め政治家を引退。数多くの人生相談に携わった経験や20代から見てきた魑魅魍魎(ちみもうりょう)な人間模様を活かし、Webメディアなどに執筆。