結婚したら、給付金がもらえる?
結婚が決まって準備をはじめると、お金のことが心配になる人は多いものです。「結婚式が予算をオーバーしたから、新居の費用が不安」「新生活や引っ越しにお金がかかるから、結婚式は後にした方がいいかも」など、悩みは尽きないかもしれません。
結婚や新生活には、何かとお金がかかるもの。そこでチェックしたいのが、結婚でもらえる給付金です。
これから紹介する結婚の給付金は、申請してはじめてもらうことができます。申請期限や条件がありますので、内容をよく確認し、手続きをしてくださいね。
結婚新生活支援事業について
新婚のカップルを応援する事業の代表が「結婚新生活支援事業」です。補助の上限額は1世帯あたり最大60万円。該当するなら、必ず申請したいですね。ここからは、「結婚新生活支援事業」の内容を紹介します。
結婚新生活支援事業とは?
少子化対策の一環として内閣府が実施するこの事業は、新婚カップルの新生活スタートにかかる費用を支援してくれるというものです。該当するのは、家賃や引っ越し費用など。最大60万円の支援が受けられます。
どんな人がもらえる?
結婚新生活支援事業を受ける要件や上限額は次の通りです。
【要件】
1:[婚姻日]令和5年3月1日~令和6年3月31日
2:[所得要件]世帯所得500万円未満
3:[年齢要件]ご夫婦ともに婚姻日時点の年齢が39歳以下
【補助上限額】
・夫婦ともに29歳以下の世帯は:1世帯あたり上限60万円
・それ以外の世帯:1世帯あたり上限30万円
本年度の申請は、令和5年4月1日から。要件や補助上限額、申請方法は、実施の自治体により異なります。詳細は各自治体のホームページまたは窓口で確認してくださいね。
実施している自治体は?
「結婚新生活支援事業」は、すべての自治体で導入しているわけではありません。現時点で対象となるのは、全国634市区町村(令和4年10月現在)。東京都は青梅市、大阪府では枚方市や藤井寺市が対象です。
内容や実施の自治体は、毎年更新されます。婚姻届を出す前に、住みたい地域が該当するかどうか、確認しておくといいですね。
出典:子ども・子育て本部 – 内閣府:結婚新生活支援事業について
自治体から結婚祝い金が出ることも
結婚したら、結婚祝い金を支給してくれる自治体も。たとえば、山梨県身延町では、この町に住所がある人が結婚し、定住する場合に1組7万円を支給してくれます。申請期限は、婚姻届提出後6か月を経過した日から1年以内。さらに、出産祝い金の制度もあります。
結婚して住む自治体にどのような制度があるのか確認し、該当する給付金があれば、ぜひ申請してくださいね。
結婚するカップルを応援する自治体の取り組みもチェック
給付金以外にも、結婚するカップルを応援する自治体独自の取り組みがあります。結婚するカップルのみ対象のサービスがたくさん用意されていますので、上手く活用したいですね。
この記事では、東京と大阪の取り組みをピックアップし、紹介します。
TOKYOふたり結婚応援パスポート(東京都)
結婚を決めたふたりの一歩を応援する東京都の取り組みです。このパスポートを持っていると、さまざまな企業やお店からサービスを受けることができます。
<対象>
・1年以内に結婚を予定している婚約カップル
・結婚してから1年以内の新婚カップル
<登録条件>
本事業の趣旨に賛同し、TOKYOふたり結婚応援パスポート利用規約にご同意すること
<特典内容>
・新居紹介時、仲介手数料をキャッシュバック
・ホテルの宿泊を特別割引
・プロポーズがこれからの人に、無料でプロポーズの演出をサポート
・特別価格での商品提供など
パスポートの利用をしたい場合は、サイトもしくはアプリから利用者登録をすればOK。サービスの利用は東京都内の店舗に限りますが、東京都在住以外のカップルも対象なんですよ。近隣の県に住んでいる人や、カップルで東京旅行に行く際は、ぜひ活用するといいですね。
おおさか結婚縁ジョイパス(大阪府)
新婚世帯や、これから結婚を予定しているカップルに対し、大阪府が無料配布しているのが「おおさか結婚縁ジョイパス」です。協賛店で提示すれば、さまざまな特典やサービスを受けることができます。
<対象>
・大阪府在住の、これから1年以内に結婚を予定しているカップル
・大阪府在住の、結婚1年以内の新婚世帯
<利用方法>
PC・スマホ・タブレットより、該当のサイトにアクセスして利用登録をする
<特典内容>
・商品購入で特別にポイントを進呈
・宿泊やサービスの料金を特別に割引
・家具やインテリアを購入したら、設置料や送料、コーディネート料をサービス
・有名ホテルのチャペル挙式料割引、ウエディングドレス無料 など
結婚式場やウエディングドレスの特典があるのは嬉しいですね。結婚式を考えている大阪府在住のカップルは、利用を検討するといいかもしれません。
東京と大阪以外でも、独自の取り組みをしている自治体があります。新婚もしくは婚約中のカップル限定ですので、上手く活用しながら、新婚生活や結婚準備を楽しんでくださいね。
会社からもらえるお金はある?
会社からもらえるお金はあるのでしょうか?
会社からは、結婚お祝い金がもらえることも
多くの会社が「結婚お祝い金制度」を導入しているため、もらえる可能性は高いかもしれません。勤務先の制度を調べ、確認してみましょう。
会社からの結婚お祝い金の相場は、3~5万円が一般的。会社により、一律でお祝い金を支給する場合と、勤続年数により金額が変わる場合とがあります。なお、会社の場合は、結婚の報告により、管轄の部署で手続きをしてくれることがほとんどです。
上記以外にも、新婚世帯の家賃の一部を補助する制度や、住宅購入時に利子を補助する制度などもあります。これらは申請しないともらえないお金です。事前にパートナーといろいろ調べてみてくださいね。
最後に
結婚したらもらえる給付金の代表が「結婚新生活支援補助金」でしょう。全国630以上の市区町村で導入されており、家賃や引っ越し代を補助してくれます。内容は毎年更新されるので、結婚が決まったら、内閣府や自治体のホームページで確認するといいですね。給付金以外にも、新婚カップルや婚約中のカップルを応援する取り組みをしている自治体もあります。制度を上手く活用しながら、パートナーと一緒に充実した時間を過ごしてくださいね。
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益田瑛己子
ライター・キャリアコンサルタント・ファイナンシャルプランナー。金融機関の営業職として長年勤務し、現在はライター(ブック・Web)として活動中。3人の子供が自立し、仕事と趣味を謳歌している。
ライター所属:京都メディアライン