家計管理は継続することが大切!
家計管理に苦手意識があり、家計簿の記録が継続できないと悩む人は多いです。家計管理は継続が大切とわかっていても、収支を記録し続けるのは意外と労力が必要になりますから、継続が難しいと感じるのは自然なことかもしれません。
実は家計管理が継続できない人には、共通した理由があります。
家計管理が継続できない理由とは
家計管理が継続できない場合、次のような共通点があります。当てはまることがあるかどうか確認してみましょう。
・家計管理の時間を確保していない
家計管理の時間を確保しないと、後回しにすることが増え、レシートや記録がたまりがちです。そうなると、思い出しながら記録することも増えるため、どうしても時間がかかります。それを防ぐためにも、家計管理の時間を予定に組み込みましょう。「週に1回はする」「日曜日の夜は家計管理をする」など、マイルールを決めて時間を確保してください。
・目標がなく、何となく家計管理をしている
なぜ家計管理をするのか、なぜ貯金をするのかを明確に決めることがないままだと家計管理の継続は難しいでしょう。具体的な目標を作ることで、モチベーションが続くことが多いからです。具体的なライフプランがない場合は、小さな目標を立ててみるといいでしょう。「月に2万円は必ず貯金する」というように目標設定すると、継続しやすくなります。
・管理方法が細かい
家計管理は、支出をきちんと記録することが必要ですが、設定した項目が細かいと継続は難しくなります。家計管理は、無駄な支出を見つけて減らすのが目的ですから、支出項目は少なめに設定しましょう。
家計管理を継続するポイントは
家計管理を継続させるためにも、次のポイントを押さえておきましょう。
目的や目標を明確にする
家計管理や貯金の目的や目標を明確にし、それを記録しておきましょう。家計管理をはじめる前に、次のことを考えてみてください。
・家計管理をすることで成し遂げたいことは何か
・将来、どんな生活がしたいのか
・貯金をする目的
・いつまでに、どのくらい貯金したいのか
上記が明確になったら、目標時期までの期間を逆算し、月々の貯金額を決めましょう。収入からその金額を先取りし、残ったお金で生活費の管理をするといいですね。最初は記録を継続することに注力してみてください。それが習慣化すれば、振り返りをする余裕が出てきます。
支出項目を少なくして、記録する
家計管理を継続しやすくするためにも、支出項目を少なくして記録するようにしましょう。前述したように、家計管理は無駄な支出を省くために取り組むものです。支出項目は以下の4つに絞ってみてはいかがでしょうか?
・固定費
住居費や水道光熱費、携帯電話料金、保険料など毎月決まった額の支出があるもの。
・食費と日用品費
生活するうえで必要になるものにかかった支出。
・その他のやりくり費
美容や服にかかる費用。毎月発生しないとしても、定期的に支出があるものは、やりくり費として計算し、その月使わなかった分は積み立てていく。「今月は服を買ったから、新しいコスメは来月に買おう」というように、必要に応じて支出を調整していく。
・特別費
普段あまり発生しない、冠婚葬祭や医療費、旅行や自動車にかかる費用のこと。支出がない月も、一定額を予算として計上し、振り分けたお金は積み立てていく。
この4つの項目に仕分けしたものを定期的に振り返り、それぞれが「浪費・消費・投資」のどれに該当するかを確認していきます。「浪費」と感じた支出はマーキングをするなどして、次月以降の家計管理に活かしていきましょう。
家計管理で確実にお金を貯めていく方法とは
家計管理で確実にお金を貯めていくには、次のことを押さえておくといいですよ。
目的別に口座を作ろう
生活費口座・やりくり費口座・貯金用口座・特別費用口座というように、目的別に口座を分けましょう。そうすることで、家計管理がしやすくなります。口座別に銀行を分けるよりは、同じ銀行で各口座を設定するといいですね。
銀行によっては、ひとつの代表口座の中に、目的別口座を設定できる商品がありますので、それを利用するのもひとつです。また、定期預金や積立定期預金を作り、それを目的別口座にするのもいいでしょう。
家計管理の鍵を握るのは、特別費の確保
家計管理をするうえで鍵を握るのが、特別費を毎月確保することです。特別費を確保しておけば、急な出費があっても、家計管理がしやすいでしょう。家計管理には想定外の支出がつきものですから、それに対応できる仕組みを作っておきたいものです。
キャッシュレス決済がメインの家計管理は
買い物は現金ではなく、キャッシュレス決済がメインという人も増えていますね。その場合の家計管理のポイントを解説します。
利用するキャッシュレス決済の種類を決める
キャッシュレス決済には、さまざまな種類があります。電子マネーやスマホ決済、クレジットカード、デビットカードなどを利用している人が多いのではないでしょうか。利用するキャッシュレス決済の数が多いと、支払日や締め日の把握が難しくなり、管理も大変です。まずは利用するキャッシュレス決済の種類を決めておきましょう。
たとえば、固定費はクレジットカード決済、食費や日用品費はデビットカードというようにしておくと、情報が整理されますので管理もしやすくなります。利用するキャッシュレス決済は必要最低限にとどめておくのもひとつです。
利用金額上限を決め、ポイント管理も忘れずに
各キャッシュレス決済の利用上限額を決めておきましょう。手元から現金を払う必要がない分、知らず知らずのうちに使い込んでしまうのがキャッシュレス決済のリスクでもあります。
たとえば食費や日用品費、その他のやりくり費はデビットカードや事前チャージが必要な電子マネーを利用すると、使い過ぎを防ぐことができます。クレジットカードを使う場合は、利用枠を最低限に設定しておきましょう。
また、キャッシュレス決済は買い物のたびにポイントが付与されます。還元率が高いものもあってお得ですが、ポイントには有効期限がつきものです。ポイントが失効することがないよう、ポイント管理も忘れずにしましょう。
最後に
家計管理は継続が大切とわかっていても、なかなか続かず悩む人は多いです。家計管理が継続できない理由に、家計管理の時間を予定に入れていないことや目的や目標設定があいまいであること、支出項目が細かすぎることなどがあります。物価上昇が続く時期だからこそ、しっかりと家計管理をして無駄な出費を防ぎましょう。キャッシュレス決済がメインの人は、ポイント管理も忘れずにしてください。
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益田瑛己子
ライター・キャリアコンサルタント・ファイナンシャルプランナー。金融機関の営業職として長年勤務し、現在はライター(ブック・Web)と就職支援をメインに活動中。3人の子供が自立し、仕事と趣味を謳歌している。
ライター所属:京都メディアライン