目次Contents
結婚で名字が変わったら、銀行口座の名義変更は必須!
結婚により変わった名字を見るたび、新鮮でうれしいと感じる人も多いでしょう。結婚による改姓は、幸せな気持ちにさせてくれますが、一方でさまざまな名義変更の手続きが発生しますので、面倒に感じることもあるのではないでしょうか。
結婚すると名字以外にもさまざまなことが変わりますが、銀行に届け出をしないといけないのでしょうか。
結婚により変更した個人情報は銀行に届け出を
結婚すると、名字以外に住所も変更になる人が多いでしょう。結婚を機に転職や退職をして、勤務先や仕事の有無に変更が生じることもあります。
結婚により変更した個人情報は、速やかに銀行に届け出て、変更手続きをしましょう。名前や住所の変更をせずにいると、何か起こった際に手続きが複雑化したり、お金の引き出しに時間がかかったりする可能性があります。
住所変更がなくても銀行口座の名義変更は必要
結婚後、名字は変更するけれど住所は変わらないという場合も、銀行口座の名義変更を届け出る必要があります。変更になったのは名字だけだから、と後回しにせず、すぐに名義変更の手続きをしましょう。
結婚後、銀行口座の名義変更はいつまでにする?
結婚してからの名義変更に明確な期限はありません。しかし、名義変更をしないでいると、取引の際に支障が出てしまい、スムーズにいかなくなる可能性があります。特に緊急事態が発生した場合、即時対応してもらえないことが多いので、必ず早めに名義変更手続きをしておきましょう。
結婚後、銀行口座の名義変更をしないとどうなる?
結婚して名字が変更になったのに、銀行口座の名義変更をしないとどうなるのでしょうか。
実は旧姓のままでも口座は凍結されることなく、そのまま利用できます。しかし、手続きが複雑化したり、即時対応ができなかったりと、名義変更をしなかったせいで生じるリスクもあるのです。
口座から引き落としができない
公共料金やクレジットカードの引き落とし口座の名義を変更せずにいると、口座引き落としできなくなることがあります。口座引き落としの際、各名義の照合をするため、そこで不一致と判断されると口座引き落としがストップしてしまうことに。
通帳やカードの紛失や盗難が発生すると、手続き完了に時間がかかる
通帳やキャッシュカードの紛失や盗難が発生した場合、通帳やカードの再交付に時間がかかってしまいます。通帳やカードの再交付には本人確認証が必要になるため、本人確認に時間がかかり、場合によっては手続きも複雑化することに。
預金を引き出しや、定期預金の解約ができない
大きなお金の入出金や、定期預金などの解約時は、本人確認証の提示が必要。そのため、銀行口座の名義を変更していないと、本人とみなされず、手続きに時間がかかることになります。場合によっては即時対応してもらえず、すぐにお金を引き出すことができない可能性もあるでしょう。
新商品の契約ができない
住宅ローンや投資系商品などを契約したいと思っても、銀行口座の名義変更が完了していないと契約手続きをすることができません。この場合も、本人確認が必須となるからです。また新規で口座開設をするとしても、同じ銀行内に旧口座がある場合は受け付けてもらえないことがあります。
ペイオフの保証がされない可能性がある
銀行などの金融機関が破綻すると、預金などの一定額は保護の対象となりますが、銀行口座の名義変更をしていない場合、ペイオフの保証がされない可能性が生じます。ペイオフの手続きにも本人確認が必須となるためです。
結婚後の銀行口座名義変更、次の場合はどうする
結婚後の銀行口座を名義変更する場合、次のようなケースはどのような対応になるのでしょうか。
旧姓のまま銀行口座を利用したい
基本的に、銀行口座の名義と戸籍を一致させておく必要があるため、銀行口座の名義変更はしなければなりません。どうしても旧姓のまま銀行口座を使いたいという場合は、取引銀行に相談してみましょう。旧姓のまま銀行口座を利用できるかどうかは、各銀行の判断になります。
事実婚の場合は
事実婚の場合、戸籍の名字に変更が生じないのであれば、銀行口座の名義を変更する必要はありません。これまで通りの名義で利用することができます。
結婚後の銀行口座、名義変更手続きで必要なものは
銀行で名義変更をする際、手続きで必要になるのは何があるでしょうか。
名義変更手続きで必要になるもの
銀行口座の名義変更手続きで必要になるのは次のものです。銀行によって必要書類が異なりますので、手続きの前にホームページなどで確認しておきましょう。
・旧姓の通帳、証書、キャッシュカード(全取引分)
・それまで使用していた旧姓の届出印
・新しく使用する新姓の届出印
・戸籍謄本や戸籍抄本などの、改姓前と改姓後の名前が把握できる公的書類
・運転免許証やマイナンバーカードなどの有効な本人確認書類
本人確認書類については、取引の種類により提出する必要書類が異なります。特に住宅ローンや投資性商品は指定がありますので、事前に必ず確認しておきましょう。
アプリで簡単に手続きができる銀行もある
銀行口座の名義変更手続きは、基本的に銀行の窓口に出向いて届け出をすることになりますが、姓のみの名義変更であれば、アプリやインターネットバンキングで手続きを完了できるケースもあります。名義変更手続きについて、各銀行のホームページで詳しく説明していますので、事前にチェックしておきましょう。
ネット銀行の口座を名義変更する場合は
店舗を持たないネット銀行の口座の名義変更は、基本的にWEBサイトや郵送で手続きをします。取引銀行のホームページで詳しく説明していますので、確認してから手続きに入りましょう。
名義変更後、すぐに通帳やカードは使える?
窓口で名義変更の届け出をして不備がなかった場合は、その場で新しい名義の通帳をもらうことができます。キャッシュカードについては、1週間から10日程度で、新住所に郵送されますが、この場合は簡易書留での発送となります。
名義変更をしても、銀行口座の支店や口座番号は変更されません。
複数の銀行で口座を持つ人は、あとで困らないためにも、給与振込口座や各種引き落とし口座を優先して名義変更をしていきましょう。
最後に
結婚して名字が変わったら、銀行口座の名義変更は必ずしましょう。名義変更をしないと、緊急時の即時対応ができないなど、困ることも出てきます。今はアプリやインターネットバンキングで簡単に名義変更ができる銀行が増えました。旧姓のまま銀行口座を使いたい場合は取引銀行に相談してください。
TOP画像/(c)Shutterstock.com
益田瑛己子
ライター・キャリアコンサルタント・ファイナンシャルプランナー。金融機関の営業職として長年勤務し、現在はライター(ブック・Web)と就職支援をメインに活動中。3人の子供が自立し、仕事と趣味を謳歌している。
ライター所属:京都メディアライン