今年は、3人の新人アナウンサーが配属されました!
6月、2023年入社の新人がアナウンス部に配属されました!左から、渡邉結衣、住岡佑樹、山本里咲! 今は新人研修中です。
Vol.8でお話ししましたが、新人研修では、アナウンス部の先輩が代わる代わる先生役をして、発音、発声、原稿読みなど、日々練習を行っています。
私も講師を務めますが、教えるのは学びが多くあります。日々の取り組み方を人に伝えるために言葉にする…偉そうに後輩に伝えているけれど、自分はちゃんと出来ているか?見直すきっかけにもなります。
良い声を出すには「呼吸」が大切
SNSでどうしたら良い声がでますか? 滑舌は良くなりますか?という質問をいただくことは多いので、私が新人研修で話していることを今回はお伝えしたいと思います。
私が考えるに、「声」は分解すると、「息+音」、という要素があります。何より大切なのは“呼吸”です。この3年間マスクをずっとつけていたことで、呼吸が浅くなっていることを私自身も感じます。
呼吸は「腹式」よりも「肺をふくらませる」イメージで
まずは空気を体に巡らせ、肺がふくらむのを感じてください。意識的に深く吸って、吐く。
よく言われる腹式呼吸は、慣れない人があまり意識しすぎると、うまく呼吸ができなくなります。私は運動経験も乏しく、体を思うようにコントロールすることが不得手なので、新人時代、息の吸い方が分からなくなって、社内で溺れたようになっていました(笑)。
第一声を大きく出すと、自然と大きな声で話せるように
続いて、声の“大きさ”というのは呼吸がしっかりできると、おのずと付いてくるものです。
声が通る人って、それだけでも、はつらつとした印象がありますよね。反対に、声が小さいと、自信がなさそうに聞こえてしまうことも。プレゼンなど、いつもより2割大きく、という気持ちでも良いのかなと思います。最初の一声を大きめに出すと、そのあとは引っ張られるように自然と大きな声で話せるものです。
大きな声を出すと喉が痛くなる場合は?
一方で、大きな声を出すと、喉が痛くなるという方も。この一番の原因は“のどが絞まっている”と言われるのですが、緊張などで力がぐっと入ってしまっている状態です。
あごまわり・首・肩を脱力させてください。あとは、声の高さもポイントです。無理をして高い音や低い音を出そうとしていないでしょうか。独り言でぽろっと発する音が、一番自分が操りやすい声の高さだと思います。
オススメは自分の十八番の曲を鼻歌でもいいので口ずさんでリラックスしてみること。その際にいつも出ているキーが出ない!なんて時は、緊張で“のどが絞まっている”かもしれません。深呼吸してリラックスしてください。
アナウンサーでも滑舌練習はほぼ毎日やります!
次に“明瞭さ”、これは、“スピード”と“滑舌”が重要です。
マスクの弊害で、口をほとんど動かさずにしゃべることが多くなっています。口を大きくゆっくり動かすだけで、早口や滑舌の悪さといった大部分は解消できるかと思います。
滑舌については、日々の鍛錬しかありません…。アナウンサーも、毎日、滑舌の練習をしています。
口まわり、舌を動かすのは筋トレのようなもの。続ければ必ず滑らかに動くようになります。
たとえば苦手な人が多い“ラ行”は舌で弾くような感覚で、ラリルレロ・リルレロラ・ルレロラリ・レロラリル・ロラリルレ…とゆっくりはっきり繰り返すだけで、次第に言いやすくなってくるかと思います。
私はナ行が苦手で、「あの布の名は何、あの布は名のない布なの」という練習用の文章を、この13年ほぼ毎日練習していますが、いまだにコンディションが悪い日はうまく言えません。継続あるのみ、です。
日本テレビアナウンサー 徳島えりか
1988年9月生まれ、東京都出身。O型。慶応義塾大学 法学部政治学科卒業後の2011年4月、日本テレビに入社。現在は、『シューイチ』『news every.』を担当。
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