ひとつには絞れない「推し」の存在
私は「推し」=好きで応援している人、ものが、時期によって熱が高まったり収まったりするものの、たくさん存在します。
今回のテーマを“推し活のススメ”にしよう! と決めて、意気揚々とこのコラムを書き始めたら、取り上げるものを絞り切れず、さらにそれぞれ「ここをおすすめしたい… いやでも、こっちにも触れておかないと…」と、あっというまに卒業論文並みの分量になってしまったので、厳選して私の推しをふたつ、ご紹介させていただけたらと思います。
女性アイドル推し! 中でも、AKBの柏木由紀さんは約13年も応援
こどもの頃、モーニング娘。に夢中になって、歌って踊って、お茶についているキーホルダーを集めたなぁ、なんて方も多いのではないでしょうか。幼い頃は「憧れのお姉さん」だった女性アイドルですが、今の私にとっては、中高生が部活動を頑張る姿、たとえば甲子園を見ていると胸が熱くなる、そんな感情に近いと思います。
目標に向かってひたむきに努力する姿が美しい、という点では、男性アイドルももちろん素敵ですが、私が女性アイドルを推すのは、その歩みにほんの少し、自分を重ねて見られるから、です。
▲AKBの柏木由紀さんの写真集は宝物。
私が推し続けて約13年になるのがAKB48の柏木由紀さんです。「ゆきりん」も30歳、他のメンバーから年齢をイジられたり、時にはご本人が自虐されることもあります。ですが、柏木さんなりの魅せ方を必ず工夫してくださっているパフォーマンスは目を引きますし、何より、いつでも自分らしく“アイドル”を楽しんでいらっしゃいます。
30歳でもなおアイドルでいるって、改めて本当にすごいことです。自分の人生を考えてみても、20代って色々ありましたよね…? 気持ちの浮き沈み、体調の浮き沈み、肌の浮き沈み、山あり谷ありの中で、キラキラした姿を発信し続けてくれている、その姿を見るだけで、感動し、励まされています。
『名探偵コナン』は大人だからこそ楽しめるコンテンツ!
もうひとつの推し活は『名探偵コナン』です!
▲『時計じかけの摩天楼』を再現中。
こちらも、子供のころは見ていたけれど、最近すっかり疎遠になってしまった、という方も多いかもしれません。
ドラマ『相棒』の脚本家さんが劇場版の脚本を務めているなど、コナンは今や、大人だからこそ、より楽しめるコンテンツです。
ミステリー、アクション、ラブコメなどの要素がたくさん詰まっていますし、登場人物一人一人に過去があり、背負うものがあり、魅力的で、きっと気になる人が見つかるはずです。そして一人に注目しだすと芋づる式にその周りの人のストーリーにも夢中になり、まんまと“沼”にはまってしまうのです…。
またコナンの楽しいところは、毎年春の劇場版公開に合わせて様々なイベントが行われることです。今年は映画の名場面を体験できる展覧会で『時計じかけの摩天楼』の“蘭”になってみたり、水族館に行ったり… コナン仲間の後輩・尾崎里紗アナと謎解きミュージアムに行き、併設のカフェで推しのソーダを飲みながらコナントークを繰り広げたのも良い思い出です。
▲コナン仲間の尾崎アナと謎解きミュージアムの入り口で。
徳島アナが考える「推し活」のメリット、まとめてみました!
第一に、気持ちを切り替えられる。
仕事での失敗など、落ち込むようなことがあった時、私はそのシーンを脳内で何度も再生してしまうタイプです。特に若い頃は、気持ちを上手く立て直すことができず、ミスが連鎖してしまうことも… そんな時に、推しの姿を見れば、違う世界に引き込まれ、あっという間に嫌なことも吹き飛んでしまうものです。
第二に、モチベーションになる。
推しが頑張っているのだから、私もやらなくちゃ、と力が湧いてきます。これは仕事でも、ダイエットでも。夜どうしても甘いものが食べたくなった時、スマホの待ち受けにしている推し(韓国のアイドルグループLE SSERAFIMのKAZUHAちゃん。バレエで鍛え抜かれたスタイルが圧巻です)を見て、ぐっと堪えています。
第三に、世界が広がる。
好きな映画のロケ地を訪れる、いわゆる“聖地巡礼”であったり、イベントに行ったり、推しは、普段なかなか行かない場所に足をのばすきっかけになります。また、同じ趣味を持つ人と新たに出会えることもありますし、話のきっかけにもなります。年齢の差も何かも、推しの前では平等。職場でコミュニケーションを取りたい人がいて、その人に推しがいたらたら、その推しについて話をふってみるのも良いかもしれません。推しについて語りたい、という気持ちはみんな心の奥底にたぎらせています。
このように私見ではありますが、日々が少し、楽しくなることは間違いありません…!
ぜひ“推し”を応援しながら、蒸し暑い夏を乗り切りましょう!
日本テレビアナウンサー 徳島えりか
1988年9月生まれ、東京都出身。O型。慶応義塾大学 法学部政治学科卒業後の2011年4月、日本テレビに入社。現在は、『シューイチ』『news every.』を担当。Instagram → @tokushima_erika