髪の毛はプロの方に、メイクは自分で、が基本パターン
アナウンサーの仕事に関して、衣装と並んでよく質問をいただくのが「ヘアメイクは自分でやってるの?」です。これも会社によって、番組によって、様々ですが、局アナはほぼ【髪の毛はメイクさんにやっていただく、その間にメイクを自分でする】というパターンです。
ヘアメイクに明確な決まりはないので、衣装と同様に清潔感があることや、誰からも嫌われない、違和感を持たれない、という基準がベースになります。
バラエティ番組では華やかなヘアアレンジも!
まず、髪について。気を付けることは、髪色、そして前髪があれば目にかからないようにする、くらいです。あとは番組の雰囲気に合わせて、報道番組だとストレートやハーフアップといった抑えたスタイルが多いですが、バラエティはぐっと華やかにアレンジしてもらうことも。といっても、私はもう5年くらいショート~ボブをいったりきたり、なので、毛先を内にするか外にするかくらいしかアレンジができません。
せっかくなので長い髪の毛がいつもキレイな後藤晴菜アナのバラエティ収録でのヘアアレンジを撮ってもらいました。こんなオシャレな髪型もできるのかと思うと、髪を伸ばしたくなります…!
いずれにしてもアナウンサーは本番直前までバタバタと打ち合わせをしていて走ったり、焦ったりすることも多いので、崩れないようにスプレーなどで見た目以上にしっかり固めていることが多いです。
本番中も!? アホ毛対策はとにかく念入りに!
さらに私の天敵は、いわゆる“アホ毛”です。これも見ている方が気になってしまうとニュースに集中できなくなってしまう恐れがあります…。ただ髪質が固く、乾燥しやすく、静電気も溜めやすい私の髪では、どんなに抑え込んでも、時間が経つとゆらゆらと立ち上ってきてしまいます。
そんな私にとって必需品は「マスカラのような形をしたワックス」です! どのメイクさんも持っているので、おそらく他のアナウンサーはそれで一度抑えてもらえば十分かと思いますが、私は自分のポーチに入れています。これで本番直前、場合によっては放送中、出番がない時間に、もうひと撫でするのが一番確実です。
独学のメイクはトライ&エラーの繰り返し
続いて、メイクについてです。実は入社して1回だけメイクさんに習う研修はありましたが、あとは独学です。それでテレビに出ちゃうって、よく考えるとおそろしいですよね(笑) そこからはトライ&エラーの連続です。各々好きなメイク道具でメイクをするのですが、いざテレビに映った自分を見ると、どこか変だったり、ケバく見えてしまったり…。
私は入社当時、眠そうに見えると指摘されるも、改善策が分からず、アイラインを強めに引いてみたら目の印象ばかりキツくなってしまったということもありました。結局は、チークや口紅をしっかり入れて血色良く見せるのが、顔をはっきり見せるのに一番効果があった気がします。
衣装やスタジオに合わせてメイクを調整。よって、ポーチは常に重量級
テレビのスタジオは照明が強いので、色が飛んでしまったり、光の加減でラメがゴミに見えたり、ツヤはテカリに見えたり。反対に照明の具合で影ができてしまうのか、どんなに寝ても目の下にクマがあるように見えてしまうスタジオもあります。
自分が仕事する場所や衣装に合わせて、と色々なメイク道具を揃えると、どうしてもポーチは重量級に。普段は会社のロッカーに置きっぱなしでも、出先でメイクすることもあり、そうなるとポーチを持ち歩くことになるので、アナウンサーは大荷物になりがちです。
30歳を機に、メイクのアップデートも楽しめるように
メイクの流行もこの10年で変わりましたが、自分自身の意識も変わりました。お化粧を始めた大学入学当時からずっと、アイシャドウはブラウン、ゴールド系の無難なものばかり使ってきました。30歳を超えて、一度メイクさんに習う機会があり、カーキと赤が入ったアイシャドウの4色パレットを「似合うと思いますよ」とすすめていただきました。
最初は見慣れず、どきどきしながら使っていたのですが、ふとした瞬間、自分の顔がいつもと違う、だけでなく、少しおしゃれに見えるので、気分が上がりました…! 私はどうも自分から冒険できないタイプで、洋服も、メイクも、いつも代わり映えしないラインナップになりがちです。誰かにおすすめしてもらうのは、新しい一歩を踏み出す良い機会になりますね。
いまは長年、髪色より少し明るめの茶色! と思ってきた眉毛も、トレンドの「ピンクみ」に挑戦してみたいなぁと思っています。
日本テレビアナウンサー 徳島えりか
1988年9月生まれ、東京都出身。O型。慶応義塾大学 法学部政治学科卒業後の2011年4月、日本テレビに入社。現在は、『シューイチ』『news every.』を担当。Instagram → @tokushima_erika