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2023.06.24

「代表取締役」と「社長」の違いとは? それぞれの意味や権限を解説

「代表取締役」と「社長」は同じ立場の人を指すと思われがちですが、実はそうではありません。両者にはさまざまな違いがありますので、知っておくことをおすすめします。この記事では、それぞれの意味や権限を解説。

「代表取締役」と「社長」の違いって?

「会社の代表者」を表す言葉と言えば、「代表取締役」や「社長」を思いつきますよね。しかし、どちらも同じ意味のはずなのに、なぜ言葉に違いがあるのか、不思議に思ったことはありませんか?

社内では「社長」と呼ばれていても、会社のホームページや名刺などには「代表取締役」と記載されるため、「代表取締役」と「社長」は同じ立場を表す言葉と思っている人もいるかもしれません。

「代表取締役」は、株式会社における最高責任者のことですが、「代表取締役=社長」とは限らず、それぞれのポジションを別の人が担っている会社もあります。「代表取締役」と「社長」は何が違うのか、チェックしていきましょう。

「代表取締役」について、意味や権限を解説

「代表取締役」の持つ意味や権限を見ていきましょう。「代表取締役」とは、会社の最高責任者のことです。

「代表取締役」は、法により定められた肩書

日本には会社法という法律があり、会社の設立や運営などについて定めています。「代表取締役」は、この会社法で定められた呼称。つまり、法律により定められている肩書で、株式会社における最高責任者のことです。

「代表取締役」は、業務や契約に関するさまざまな権限を持つ「会社の顔」。社内はもちろん、対外的にも会社の最高責任者としての役割を担うことになります。

「代表取締役」が持つ権限

「代表取締役」は、会社法に基づき、会社の代表として業務の決定事項を執行する権限を持ちます。たとえば、契約締結においては、代表取締役名で行うことが多いでしょう。とは言え、経営におけるすべてのことに権限があるわけではありません。

また、会社に関連することを決定するのは、株式総会や取締役会。「代表取締役」が独断でできるわけではありません。「代表取締役」は、決定した事項を執行していく権限を持つに留まるということです。

加えて、株式会社の場合、会社を所有するのは、「代表取締役」ではなく、出資をしている株主。この点も勘違いしやすいので、注意してください。

握手をする
(c)Shutterstock.com

「社長」は、一般的な呼称

「社長」も会社の代表を表す言葉ですが、「代表取締役」と何が違うのでしょうか?

「社長」という定義は、法律にない

「代表取締役」と「社長」の大きな違いは、法的に定められた役職(肩書)であるかどうか。「社長」は、あくまでも一般的な呼称に過ぎず、その会社が決めた役職に過ぎません。つまり、法的に会社の最高責任者とされるのは、「代表取締役」ということです。

「社長」の権限とは?

「社長」と「代表取締役」を兼ねている場合を除き、「社長」に与えられている法的な権限は存在しないことになります。

たとえば、重要な事項において、他社との契約合意に至ったとしても、「代表取締役」ではない「社長」の場合は契約締結することができません。契約をすることができるのは「代表取締役」だからです。

「代表取締役」が別に存在する会社の「社長」の場合、社内での意思決定や権限はあっても、社外との契約などに対する権限は持ちません。この点が「代表取締役」と「社長」の大きな違いと考えていいでしょう。

「代表取締役社長」って?

「代表取締役」と「社長」が組み合わさった「代表取締役社長」もよく目にする言葉ですよね。「代表取締役社長」についても、チェックしていきましょう。

「代表取締役社長」とは

「代表取締役社長」は、その呼称通り、「代表取締役」と「社長」を兼ねる人のことを言います。最高責任者として法的な権限を持ち、会社の代表として業務を執行する役割を担います。

実は、「代表取締役」には複数人がなることも可能です。法律上に人数の制限を設けていないためで、中には数十名の「代表取締役」がいるという会社も。対して「社長」を担うのは基本的に1名のみ。よって、「代表取締役社長」も、基本的には1名のみの就任が多いでしょう。

ビルの窓に太陽が反射している
(c)Shutterstock.com

他の役職や呼称についても解説

会社の情報などで見かける「CEO」や「COO」も、会社の役職名を表します。「代表取締役」や「代表取締役社長」と併記されているケースも多いこの2つの呼称についても見ていきましょう。なお、「CEO」「COO」はともにアメリカ由来の役職名です。

「CEO」は最高経営責任者のこと

「CEO」の正式名称は「Chief Executive Officer」で、各単語の頭文字をとって「CEO」と略すのが一般的です。「CEO」を日本語に訳すと「最高経営責任者」。会社において「執行役(Officer)」として業務遂行を統括する役割を担います。

しかし、日本の会社法では「CEO」を規定していません。つまり、「CEO」は「社長」同様に一つの呼称に過ぎず、日本において会社の代表権を持つのはあくまでも「代表取締役」です。

そのため、日本では「代表取締役兼CEO」「代表取締役社長兼CEO」という肩書がよく見られます。

「COO」は最高執行責任者のこと

「Chief Operating Officer」の略称である「COO」は、日本語で「最高執行責任者」のこと。アメリカ式の会社では、「CEO」の決定を執行するためのポジションとされています。経営に関する全責任を負う「CEO」に対し、「COO」は経営における「業務の執行」部分について、全責任を負うのが一般的です。

「CEO」と「COO」の分け方としては、たとえば、会長が「CEO」を担う場合は、社長が「COO」。社長が「CEO」の場合は副社長が「COO」を担うというパターンが多いでしょう。

「CEO」や「COO」は、もともと経営責任の所在を明白にするためにつくられたとされていますが、日本でも取り入れる企業が増えています。「CEO」が「COO」を兼務することもあれば、事業分野ごとにそれぞれ「COO」を置いている会社もあります。

メモ書き
(c)Shutterstock.com

最後に

「代表取締役」と「社長」の違いやそれぞれの意味、権限について解説しました。大きな違いは会社法という法律です。法的に会社の代表責任者と認められる「代表取締役」ですが、人数に制限はなく、複数人が「代表取締役」という会社もあります。対して、「社長」は基本的に1人のみ。2つが合わさった「代表取締役社長」も、基本的には1名のみがほとんどでしょう。会社の代表や経営陣を表す言葉は他にもあり、最近よく目にするのが「CEO」や「COO」です。それぞれの意味や権限の違いを知ると、役立つこともありますので、ぜひ覚えてくださいね。

TOP画像/(c)Shutterstock.com

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