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2026.01.13

代表取締役と社長は何が違う? 法律上の違いや使い分けのポイント【社労士監修】

契約書や登記簿、メールの宛名などで「代表取締役」と「社長」、どちらを書くべきか迷ったことはありませんか? 似ているようで意味も役割も異なるこの2つは、実務上の扱いを間違えると思わぬ誤解につながることもあります。この記事では、代表取締役と社長の違いと正しい使い分けを解説します。

この記事のサマリー

・代表取締役は会社法上の「法的な代表者」で、社長は社内の役職名です。
・「代表取締役社長」は、法的地位と社内ポジションを併せ持つ肩書きです。
・契約書や登記では「代表取締役」が重要になり、口語では「社長」が使われる場面も多いです。

代表取締役と社長は、似ているようで制度上の意味も実務上の役割も異なります。ここでは、その違いを整理しつつ、場面ごとの使い分けまで確認していきましょう。

代表取締役と社長の違いを「制度」と「役割」から整理する

代表取締役と社長の違いは、「法律上の立場」と「社内での役割」という視点で見ると理解しやすくなります。まずは基本から整理していきましょう。

代表取締役とは何か?

代表取締役は、会社法に基づいて会社を対外的に代表する権限を持つ人です。会社を代表して公式な手続きを担う立場ともいえますね。なお、代表取締役は、登記簿に記載される点も特徴です。

社長とは何か?

社長は法律上必須の役職ではなく、会社内部でトップの責任者を指す呼称です。これを聞くと「え? 社長って代表取締役と同じじゃないの?」と驚く人もいそうですね。

実際には、社長という肩書きは法律上定められた役職ではなく、あくまで社内で定められている役職名です。そのため、社長と代表取締役が別の人物というケースもあり得ますし、両方を兼ねている会社も見られますよ。また、社長は代表取締役と異なり、登記上記載されないという点もおさえておきたいポイントです。

「代表取締役社長」という肩書きの意味

代表取締役と社長を同一人物が兼ねる場合、「代表取締役社長」という肩書きが使われることが多いですよ。法的代表権と社内トップの役割を併せ持つ立場だと理解すると、整理しやすいでしょう。

握手をする
(c)Shutterstock.com

実務で間違えやすい場面別|代表取締役と社長の使い分け

実務では書類や場面ごとに適切な呼び方が変わります。迷いやすいポイントを見ていきましょう。

契約書・登記での正しい考え方

契約書や登記のような正式な手続きでは、代表取締役が基準になります。会社を法的に拘束する行為だからですね。社長=代表権があると思いがちですが、前述の通り、代表取締役と社長は同じとは限りません。つまり、社内の肩書きと法的な権限は必ずしも一致しないということですね。

実務の現場では「誰が代表権を持つか」をあらかじめ確認することが大切になってきますよ。

退職届・社内書類ではどちらを使う?

退職届や社内文書では、社長を宛名とすることが比較的多いでしょう。ただ、実際は直属の上司や人事部等を経由して提出する流れになっていることが多いというのも、気を付けたいポイントです。

社内規定等を確認するのがおすすめですよ。

メール・封筒・宛名の書き方

対外的な正式文書やそれを入れる封筒には代表取締役、カジュアルなビジネスメールでは社長、といった使い分けがされるケースが多いでしょう。ただ、これらも明確な決まりがあるわけではありませんので、相手との関係性や社風も考慮したいところですね。

他の役職・肩書きとの違いも一緒に理解する

ここからは、取締役やCEOなど、関連する役職も併せて整理していきましょう。

ビルの窓に太陽が反射している
(c)Shutterstock.com

代表取締役と取締役の違い

取締役は経営の意思決定に関与しますが、対外的に会社の代表となるのは、代表取締役であるという違いがありますよ。代表取締役は、取締役の中から選ばれ、会社を代表して契約を結んだり意思表示をしたりできる立場です。この「会社を代表できるかどうか」の違いが、両者を分ける最も大きなポイントだといえるでしょう。

会長・CEOとの違いと使い分け

会長やCEO(chief executive officer)という肩書きも、会社によって意味合いが異なります。日本企業の会長は、代表権を持たない名誉職や対外的な役割を担う立場として置かれることが多い一方、実質的に経営に関与するケースもありますね。

なお、CEOは本来、アメリカ型の企業統治において、戦略決定と業務執行の監督を担う最高経営責任者を指します。ただ日本では、必ずしもこの制度設計どおりではなく、「経営トップ」や「社長の言い換え」としてCEOを名乗る企業も見られますよ。そのため、肩書きだけで権限の有無を判断するのは難しくなっているといえるでしょう。

代表、社長、CEO? 混乱のリアルな声

あるスタートアップ企業を経営するAさんは、「代表取締役社長」ではなく「CEO」と名乗っています。理由を聞くと、「海外の企業とやり取りすることが多いので、CEOだと役割が伝わりやすいですし、会社のブランディング的にも、今っぽい印象を与えられるかなと思って」とのことでした。スタートアップらしいスピード感や先進性を示したい意図もあるようですね。

一方で、ある老舗の司法書士法人に勤めるBさんは、少し違う受け止め方をしています。名刺交換で「CEO」と書かれた名刺を受け取るたびに、「この方は代表権があるのかどうか、正直その場では判断がつかなくて…」と、少し困惑するというBさん。

「代表取締役社長などと書いてもらえると、立場が一目でわかって助かるのですが…」と、実務目線での本音もこぼしていました。

どちらの感覚ももっともですよね。制度上の正確さを重視する立場と、イメージや伝わりやすさを優先したい立場。その間で、肩書きの使い方が揺れているのが今の日本の実情なのかもしれません。混乱が生まれるのも、ある意味では自然なことといえそうです。

メモ書き
(c)Shutterstock.com

「代表取締役と社長の違い」に関するFAQ

ここでは、「代表取締役 社長 違い」に関するよくある疑問と回答をまとめました。参考にしてください。

Q1. 代表取締役と社長は必ず同一人物ですか?

A. 別の人物が就くケースもあります。中小企業では兼任が多い傾向ですね。

Q2. 契約書の署名は誰が行いますか?

A. 原則、契約書の署名などの法律的な行為は、代表取締役が行うこととされています。

Q3. 登記簿に載るのは社長ですか?

A. 登記されるのは代表取締役です。社長という肩書き自体は登記事項ではありません。

最後に

代表取締役と社長は、制度上の位置づけと社内での役割が異なります。その違いを知っておくだけで、契約書や社内文書の扱いに迷いにくくなりますよ。背景を理解しながら、場面に応じて使い分けていきましょう。

TOP画像/(c)Shutterstock.com

塚原美彩

塚原美彩(つかはらみさ)さん 塚原社会保険労務士事務所代表

行政機関にて健康保険や厚生年金、労働基準法に関する業務を経験。2016年社会保険労務士資格を取得後、企業の人事労務コンサル、ポジティブ心理学をベースとした研修講師として活動中。趣味は日本酒酒蔵巡り。ライター所属:京都メディアライン

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