“go to the dogs”の意味は?
日本語で「犬も歩けば棒に当たる」や「負け犬の遠吠え」などの慣用句があるように、英語にも、「犬」を使ったイディオムというものがたくさん存在します。
このような表現は、意味を知っていれば話を理解できますが、知らずに直訳してしまうと話が明後日の方向に! なんてことも。
今回お届けするのは、そんな「犬」を使った英語のフレーズ。
「He went to the dogs.」
とはどのような意味でしょうか?
直訳すると「彼は犬に行きました」ですが、それではなんのことだか見当が付きませんね。
注目すべきは“go to the dogs”という表現。実はこれがイディオムで、ある特殊な意味をもつのです!
前回の記事はこちら>>「Dear John」の意味は? ジョンへ… じゃないの!?【連載 大人の英語塾】
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正解は?
犬といえば、日本では忠誠心が強いといった良いイメージを持つのが一般的。でも実は、英語ではネガティブなニュアンスで使われることも多いのです。
ここでの“go to the dogs”は、「落ちぶれる」「堕落する」「破滅する」という意味。過去に比べて現在が悪くなっていることを表します。
そのため「He went to the dogs.」は「彼は落ち目になった」という意味に。
また、事業や経営が落ちぶれるというニュアンスでも使われます。
さて、それ他の“dog”を使ったイディオムや諺をチェックしておきましょう!
・「Are you a dog person or a cat person?」
:直訳すると「あなたは犬人間あるいは猫人間?」になりそうですが…… “a dog person” “a cat person”とはどのような意味でしょうか? 正解はこちらから!
・「Every dog has his day.」
:直訳すると「どの犬にも自分の日がある」。自分の日=最盛期ということで、「誰にでも得意な時代はあるもの(悪いことばかりはない)」という意味。
・「You can’t teach an old dog new tricks.」
:直訳すると「老いた犬に新しい芸を教えることはできない」。日本語の「矯めるなら若木のうち」「老い木は曲がらぬ」という諺と近いですね。
・「Give a dog a bad name (and hang him).」
:「一度悪名をとったら最後(悪い評判が立ったらどうにもならない)」という諺です。
・「Love me, love my dog.」
:「私を愛するなら私の犬も愛しなさい」。反語的に「坊主憎けりゃ袈娑けさまで憎い」のような解釈をされることも!
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また別の機会に、他の動物を使ったユニークなイディオムをご紹介したいと思います!
machi
小学生~社会人を対象とした英語教室を運営する英語講師。英検1級/国家資格・通訳案内士/TOEIC 900点以上
生徒のリクエストによっては、数学や化学まで教えることも。○十年前の記憶を引っ張り出し奮闘中。
ただいま周回遅れで韓ドラがブーム! 本当は仕事も家事もせず1日中韓ドラを観てぐ~たら過ごすのが理想。韓国語も習得したい。