結婚式で渡すご祝儀袋の選び方
結婚式に招待されたら、気になるのがご祝儀ですよね。結婚式は人生の一大イベントですから、相手に失礼がないようにしたいもの。ここからはご祝儀の準備について解説します。当日にあわてることがないよう、余裕をもって用意しましょう。
結婚式に持っていくご祝儀袋の選び方
結婚式に持参するご祝儀は、ご祝儀袋につつみます。ご祝儀袋にはさまざまな種類がありますが、結婚祝いにふさわしいものを選ばなければなりません。ご祝儀袋はデパートやコンビニ、スーパー、100円ショップなどで購入できます。
結婚式に持っていくご祝儀袋は次の3点に注意し用意してください。
【1】熨斗(のし)がついているものを選ぶ
熨斗とは、ご祝儀袋の右上についている小さな飾りのことです。日本では、お祝い事でお金や品物を贈るとき、熨斗がついた袋や紙を用いるのがマナーとされます。熨斗がない袋はお悔やみ用ですので、選ばないようにしましょう。
【2】水引(みずひき)の形は「結びきり」か「あわじ結び」のものを
ご祝儀袋の飾り紐である水引にはさまざまな種類があります。水引にはそれぞれ意味が込められていますので、結婚祝いに合ったものを選ぶようにしましょう。
結婚式で渡すご祝儀では、一度結んだら結び直しがむずかしいとされる「結びきり」や「あわじ結び」を使います。これらの水引には、「結ばれた夫婦の縁が、末永く途切れず続きますように」という願いが込められているからです。
【3】水引の色と本数も注意を
水引にはさまざまな色がありますが、結婚式で使うご祝儀袋の水引は紅白(赤白)もしくは金銀のものを用意しましょう。水引には黒白や黄白がありますが、これはお悔やみ事で使います。この点もまちがわないよう注意してください。
また、水引の本数にも注意する必要があります。結婚式に持っていくご祝儀袋の場合は、水引が10本のものを使いましょう。
ご祝儀袋の渡し方
ご祝儀袋の渡し方についても知っておきましょう。
結婚式のご祝儀袋、お金の入れ方は
結婚式のご祝儀で使うお札は新しいものを用意してください。銀行で新札(しんさつ)に両替してもらえますので、早めに準備をしておくといいですね。
新札は肖像画が上に来るようにして、中袋や中包みに入れます。
ご祝儀袋を入れる袱紗(ふくさ)も準備を
袱紗とはご祝儀袋を包む布のことをいいます。袱紗もさまざまな種類がありますが、結婚式のご祝儀を包む場合は、明るい暖色系のものを選びます。寒色系、灰色などの袱紗はお悔やみ事で使うものですから、間違えないようにしてください。
袱紗の形にもいろいろな種類がありますが、どれを使ってもマナーに反することはありません。袱紗を使い慣れない最初のうちは、使いやすいタイプを選びましょう。
結婚式のご祝儀袋、渡し方を紹介
結婚式の当日、どのようにご祝儀袋を渡すかを紹介します。会場についたら受付があるはずですので、そこでご祝儀を渡しましょう。それまでは袱紗に包んでおきます。
受付で袱紗からご祝儀袋を取り出し、袱紗の上に置き、180度回転させてから受付の人に渡します。このとき、簡単なお祝いの言葉を添えて渡すといいでしょう。
結婚式のご祝儀、相手別に金額の目安を解説
結婚式のご祝儀に入れる金額はどうすればいいか、悩む人も多いでしょう。ここからは結婚式に招待してくれた相手別にご祝儀の金額目安を解説します。
ご祝儀の金額、偶数は避けて
ご祝儀の金額は偶数を避けるのがマナーとされています。「偶数は割り切れるため別れを連想させる」「偶数は陰の数字」などの説により、昔から避けられてきました。ただし、偶数であっても「末広がり」という意味を持つ8は縁起が良いとされ、「苦」を連想させる9は避けた方がいいなど、一部例外もあります。
最近ではご祝儀を2万円にするケースも増えています。2万円は「ペア」をイメージさせるのでよいとされることもありますが、この場合はお札の数が偶数になることを意識するといいでしょう。
友人や職場の人の結婚式
友人としてご祝儀を渡す場合は3万円が基本といわれています。お祝い金が1万円、引き出物や飲食代が2万円というのが、おおよその内訳です。
友人や職場の同僚とともに結婚式に招待された場合は、あらかじめ仲間内でご祝儀の金額を相談しておくといいでしょう。一人だけご祝儀の金額が異なり気まずい思いをしたということがないようにするためです。
親戚の結婚式
兄弟姉妹や甥姪の場合は3~10万円が金額の目安になるでしょう。親族の場合は友人などよりも少し高めの金額を用意することが多いようです。この場合も、あらかじめ兄弟姉妹や親族と話し合い、ご祝儀の金額を決めておくのもいいでしょう。
結婚式のご祝儀、知っておきたいマナー
結婚式のご祝儀についてのマナーをケース別に解説します。
会費制の結婚式、ご祝儀は?
会費制の結婚式は、出席した人が提示された会費を支払うというスタイルですから、ご祝儀を用意する必要はありません。
ただし、自分が先に結婚していて、相手からすでにご祝儀をもらっている場合は、その時と同額を用意するケースがあるようです。また新郎新婦が身内の場合も、別途ご祝儀を用意するといいでしょう。
結婚式を欠席する場合のマナー
出席すると返答していた結婚式を急遽欠席する場合は、もともと渡す予定だった金額をご祝儀として渡すのが一般的です。直前の欠席にはキャンセル料が発生することがあるためで、相手に迷惑をかけることになるかもしれません。それを踏まえ、お詫びの気持ちも込めてご祝儀を渡すようにしましょう。
結婚式に招待されたけれど欠席する場合は、ご祝儀自体を渡さない、あるいは、お祝いの気持ちだけ包むという意味で1万円を包むという人が多いようです。お祝いしたかったのに都合が合わなかったという場合は、結婚祝いのギフトを贈るのもいいですね。
結婚式をしない場合は
最近では結婚式や披露宴をしないケースも増えていますよね。その場合は、お祝いの気持ちを込めて1万円程度をご祝儀として贈ることが多いようです。相手との関係性によっては、欲しいものを聞いてそれを結婚祝いとして贈るのもひとつ。配送で相手に届ける場合は、メッセージカードを添えてお祝いの気持ちを伝えるのもいいでしょう。
最後に
結婚式に招待されたら、気になるのがご祝儀ですよね。ご祝儀袋はさまざまな種類がありますが、特に水引の形状や色は注意してください。結婚式に持っていくご祝儀は相手との関係性にもよりますが、基本的には3万円が多いとされます。結婚は人生の一大イベント。ご祝儀についてのマナーをおさえ、相手に失礼のないように準備しましょう。
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益田瑛己子
ライター・キャリアコンサルタント・ファイナンシャルプランナー。金融機関の営業職として長年勤務し、現在はライター(ブック・Web)と就職支援をメインに活動中。3人の子供が自立し、仕事と趣味を謳歌している。
ライター所属:京都メディアライン