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2023.01.28

精進潔斎の意味とは? 精進潔斎のやり方や食事の決まりなどを解説

「精進潔斎(しょうじんけっさい)」とは、「肉食を断ち、行いを謹んで身を清めること」。日本古来から神事を行う前や神社に参拝する前に行われてきたしきたりです。今回は、「精進潔斎」の意味や類語、食事のルールについて解説します。

精進潔斎という言葉を聞いたことはありますか? 文字を見てなんとなくニュアンスは理解できるものの、詳しい意味は説明できない方が多いかもしれません。精進潔斎は、日本に古くからあるしきたりの一つです。この機会に四字熟語の意味や精進潔斎のやり方について覚えてみてはいかがでしょうか。

精進潔斎とは?

「精進潔斎(しょうじんけっさい)」とは、「肉食を断ち、行いを謹んで身を清めること」。神事を行う前や参拝前に、飲酒や肉食、女色などを慎み、沐浴(もくよく)をして心身を清めることを言います。神聖な儀式や場所に行く前には、穢れを落とし、身を清浄に保つことがマナーとされていたのです。

「精進」と「潔斎」は、もともと別々に使われていた言葉でしたが、同じような意味合いを持つことからやがて四字熟語として用いられるようになったようです。日常会話で使う機会は少ないですが、「精進潔斎して祭事に臨む」「精進潔斎して祈願する」などというように使われますね。

岸壁でポーズをとる人
(c)Shutterstock.com

精進潔斎のやり方

精進潔斎は、具体的にどのようなことを行うのでしょうか? 地域によって微妙に異なる点はありますが、基本的なやり方を2つ紹介します。

1. 沐浴をする

沐浴(もくよく)とは、湯水を浴びて髪や体を洗うこと。水には、古くから心身についた汚れや穢れを払うと考えられてきました。このことから、神聖な儀式をする前や霊山に入る前には、水で身を清めるのが決まりとされていたのです。

2. 精進料理を食べる

精進潔斎をしている最中は、酒や肉食を断ち、野菜や豆類、海藻などを使った精進料理を食します。精神を鍛えるためには、肉食などの美食は避けて粗食を選ぶことも修行の一つとされてきました。

精進料理
(c)Shutterstock.com

精進料理の基本

近年では、肉食をせず菜食を選ぶ精進料理が健康食としても注目されていますね。精進潔斎中に食べる精進料理にはいくつかの決まりがあります。ここではその3つの基本について具体的に見ていきましょう。

1. 肉や魚、酒類は摂らない

精進料理では、肉や魚介、卵などの動物性の食材は食べません。それは、仏教では禁じられている殺生につながるからです。その他にも、牛乳やチーズ、バターなどの乳製品も動物から得られるものなので使わないのが基本。また、肉や魚にはたくさんのエネルギーが含まれており、摂取することで煩悩が刺激されることから避けられます。

2. ニンニクやネギなど匂いの強い食材は控える

精進料理は、野菜や豆類などを使って作られます。野菜ならなんでも使っていいわけではなく、五辛と呼ばれる匂いの強い野菜(ニンニク・ネギ・ニラ・ラッキョウ)などは避けられますね。強い香りは情欲や怒りの感情を刺激するとされるので、禁じられているのです。

3. 食材本来の味わいを引き出す味付けをする

精進料理は、「五味五法」という和食の基本に基づいて調理されます。五味とは、「甘い、辛い、すっぱい、苦い、塩辛い」の5つの味つけのこと。五法は、「生(切る)、煮る、焼く、揚げる、蒸す」という5つの調理法のことです。食材がもっている味を生かすため、薄味を心がけることが大切にされています。

精進潔斎の類語

精進潔斎は、肉食や酒を断ち、心身を清らかにする行為のことを表す四字熟語です。修行や日本古来のしきたりにまつわる言葉は他にもいくつかあるため、この機会にあわせて覚えておきましょう。

瞑想している指
(c)Shutterstock.com

1. 斎戒沐浴

「斎戒沐浴」は、「さいかいもくよく」と読みます。意味は、「飲食や行動を慎み、体を洗って心身のけがれをとること」。「斎戒」とは、「祭りを行う時や、神聖な仕事をする時に、一定のルールを守って行動を慎むこと」で、先述した「潔斎」や「物忌み(ものいみ)」とも言います。

2. 六根清浄

「六根清浄(ろっこんしょうじょう)」とは、仏語で「六根から生じる迷いを断って、清らかな身になること」です。「六根」とは、「感覚や意識、迷いを生じさせる眼・耳・鼻・舌・身・意(心)」の六つの器官を指します。仏教では修行などを通して煩悩を断ち切り、六根清浄が得られると考えられていたようです。

3. 雲水行脚

「雲水行脚(うんすいあんぎゃ)」とは、「僧侶が全国各地をめぐりながら修行をすること」。「雲水」とは、修行僧のことで、雲や水の流れのように行方を定めず修行をすることから名付けられたとされています。

日本古来の風習

日本では古くから死や疫病などが降りかかると、穢れを払う儀式が行われてきました。ここでは、「禊」と「物忌み」について解説します。

1. 禊

「禊(みそぎ)」とは、「身に罪や穢れのある者、神事に従事しようとする者が、川や海の水で体を洗い清めること」。古来は、罪を犯したり、近親者の死に触れたことなどは穢れとされ、行水や滝行をすることにより身が清められるとされてきました。参拝者が手水場で、手を水で清めることも禊の一種であるとされています。

2. 物忌み

「物忌み」とは、暦の凶日などの期間中に、日常的な行為を控えることで穢れや災いを避ける風習のこと。肉食や匂いの強い食材は控えるなど、「精進潔斎」と似た行為を行うことも多いです。

最後に

「精進潔斎」は、神事や参拝の前に、肉食や酒を断ち、心身を清める行為のことを指します。古くから地域の祭りや神聖な儀式の際には、まず心身を清く保つことがマナーとされてきたようですね。精進潔斎のやり方は、地域によって差がありルールが異なることもあります。お祭りに参加したり、神社に参拝する時には、地域の決まりを確認しておきたいものですね。

TOP画像/(c)Shutterstock.com

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