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2022.11.13

イラッとしたときに「怒りを鎮める方法」とは? 怒りやすいタイプを解説

怒りを鎮めるためには、怒りのメカニズムを知り、「体感覚」を変化させることがポイント。「怒り」の感情は扱いづらいですよね。そこで、本記事では「怒り」を上手に鎮める方法をお伝えします。怒りの原因やアンガーマネジメント、怒りのタイプについても解説。

「イラつく自分がきらい」、「おだやかに過ごせるものなら過ごしたい」。誰もがそのように思うものの、「怒り」の感情は扱いづらいですよね。今回はそんな「怒り」を上手に鎮める方法をお伝えします。

ついイライラしてしまう… その原因とは?

「イライラ」の感情が発生する原因は、「あなたが、その出来事をどのように受け止めたのか」ということです。実は、「うまくいかないこと」や「失礼なあの人」のせいで怒りが生まれるわけではありません。

出来事の受け止め方として、「怒り」を生み出す原因は2つあります。それは、「期待通りにいかない」ことと「自分の価値観を否定される」ことです。まずは、イライラしてしまうこれらの原因を詳しく見てみましょう。

ソファに座り不機嫌そうに別々に携帯をみる男女
(c)Shutterstock.com

原因1:自分の期待通りにいかない、と思ってしまう

私たちは、他人や環境に対して、常に「期待」を持っています。「期待」というとおおげさですが、無意識でも「こうだったらいいな」「これくらいは当たりまえ」というようなことを思っているのです。

例えば、「メールの返信がいつまでたっても来ない」とか、「仕事を手伝ったのに感謝の言葉がない」というようなことでイラつくことはありませんか?

これは、「すぐに返信がくること」や「感謝の言葉を言われること」を、(無意識でも)期待していたことが原因です。そのあてが外れてしまい、「裏切られた」「否定された」「ないがしろにされた」などと受け止めて、怒りの感情が生まれます。期待があるほどにガッカリ感は増し、怒りをコントロールしづらくなるのです。

対処法として、ひとつめは、他人に対して自分の要望を明確に伝えること。「察してほしい」という期待を調整することで、モヤモヤする気持ちを予防できます。

ふたつめは「期待通りにいかない事の方が多い」ということを理解しておくこと。この2つができると、怒りにエネルギーを奪われることが減っていくでしょう。

原因2:自分の価値観を否定された、と思ってしまう

私たちは心の中に、それぞれの価値観を持っています。価値観とは、「大切にしていること・正しいと思うこと・判断基準としていること」などです。

自分の価値観に対して、他人に「軽く扱われる」「ないがしろにされる」ようなことがあると、自分自身を否定されたり傷つけられたと感じ、「怒り」が生まれます。

そして、「自分にとって大切で正しいことは、周りにとっても大切で正しい」と思っていると、それに同意がない場合に「怒り」がわいてくることが多いです。

価値観は、人ぞれぞれ。自分が大切にしていることに価値を置かない人もいる。良し悪しではなく、そういうものだと理解ができると、怒りに振り回されることが少なくなります。

怒りをコントロールするならアンガーマネジメント

アンガーマネジメントとは、「怒り」を我慢する事ではありません。わき上がった「怒り」の感情を抑え込むのではなく、上手につき合いコントロールをしていくスキルです。

アンガーマネジメントは、1970年代にアメリカでうまれた心理トレーニングで、対人関係を円滑にし、より良い人生を送るのに役立ちます。ここでは、すぐにできる2つのテクニックをお伝えしますね。

ソファに座り足を組んで頭の後ろに手を置く女性
(c)Shutterstock.com

テクニック1:怒りの気持ちに点数をつける

自分の中でイラつきを感じた時、「この怒りは、10点満点で何点になるか」と点数化します。

「0点がおだやかな状態、10点が人生最大級の激怒だとしたら、今の気持ちは何点だろうか」という質問を自分にすることで、「怒り」の状態が客観視され、感情におさまりがつきやすくなりますよ。

テクニック2:ゆっくり6カウントを数える

「怒り」の感情のピークは、「6秒」と言われています。「激怒」は鎮めにくいけど、「イラつき」くらいなら、何とかできそうな感じがしませんか?

ポイントは、怒りの対象から目をそらし、6カウントを数える事にだけに集中。「怒りのピーク」の「6秒」をやり過ごすことで、感情の爆発を抑え、衝動的に「相手を罵倒する」「暴れる」などのNG行動をとらずに済みます。「どうにもならない扱いづらい怒り」から、自分で調整できるくらいの「イラつき」に鎮めることで、感情を自分でコントロールしやすくなるでしょう。

あなたの怒りはどのタイプ? 性格の特徴を紹介

「怒り」の感じ方は、人それぞれ。一般社団法人日本アンガーマネジメント協会では、怒りのタイプを6つに分けて解説をしています。自分がどのタイプなのかが分かっていると、自分の中の「怒り」や「イラつき」と上手につき合っていくことができるようになるでしょう。

今回は、その中から2つのタイプを紹介します。

タイプ1:常に正しくありたい公明正大タイプ

こういうタイプの人は、マナー違反や組織のルールなどから外れる言動が許せません。人を判断・評価しようとしたり、自分基準の正しさへ矯正をしようとし、物事に介入しすぎる傾向があります。

タイプ2:自由で素直な天真爛漫タイプ

天真爛漫タイプは、自分の考えや感情を素直につたえることができ、しがらみなく行動をしていきたいと思っています。そのため、意思表示をはっきりできない人や、思い通りに行動ができない状況などが許せなく感じ、イライラがつのりがち。

怒りがなかなか収まらない!「怒りを鎮める方法」とは?

理屈としては分かったけれど、どうにも気持ちがおさまらない。この、やり場のない怒りはどうすればいいのか。そんなときに役立つ2つの方法をお伝えします。

手を洗う女性
(c)Shutterstock.com

1:その場から物理的に離れる

「怒り」がどうにもおさまらない時は、怒りを感じているその場から、歩いて移動をするなど物理的に距離を置くことが有効です。「怒り」の対象が視界に入っているのであれば、入らないところまで移動します。

移動が難しいのであれば、体の重心を後ろにずらしたり、ほんの10cmほど横にずれたりするだけでも大丈夫。怒りを感じている「点」から自分を解放するイメージで動いてみましょう。

2:水で手を洗う

時間をおいても怒りがわいてくるような状態の時は、身体に別の刺激を与えることが有効です。深呼吸をしながら、冷たい水で手を洗う。やり場のない怒りを、水にのせて流していくイメージです。

その時に、「今の怒りは10点満点で何点だろう。この出来事を客観的に見ると何が起こっているのだろう」と自分に問いかける事で、冷静さを取り戻し、感情のコントロールが可能になります。

最後に

「怒り」や「イラつき」の感情は、心地よいものではありません。しかし、実は「自分が何を望んでいるのか」「何を大切にしているのか」に気付くきっかけにもなります。望んでいることや大切な物をないがしろにされたら、イラつくのは当たり前。「怒り」の感情のまま暴走してしまうのがNGなだけです。

「怒り」や「イラつき」を上手にコントロールすると、自分が大切にしたい事や優先順位が見えてきます。

TOP画像/(c)Shutterstock.com

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