そもそも「トーク力」とは?
皆さんは「トーク力」と聞くと、どんな能力だとイメージしますか? 「トーク」は英語では「話す」という意味で用いられますよね。しかし、日本では「話す」といっても、限定的なニュアンスを含んでいるようです。
本記事では、トークに自信がもてない原因やトーク力の重要性、トーク力の身につけ方を紹介します。この機会に、トーク力を磨いて魅力的な人にステップアップしてみませんか?
「トーク力」の意味
「トーク力」の「トーク」とは、「話す」。しかし「トーク力」というと「話す」のなかでも、「目的をもって相手と話すこと」に焦点が置かれるようです。つまり、「トーク力」とは、「相手に自分の意見を正しく相手に伝える能力」という意味で用いられます。
雑談力とトーク力は、少しニュアンスが違うと言っても良いかもしれません。雑談力は、相手を楽しませるためであったり、その場を和やかにすることに重きを置いており、相手との信頼関係や友好関係を築く上で重要な能力であると言えるでしょう。
話すことが苦手… その原因とは?
特にビジネスシーンにおいてトーク力は必須スキルだと言えるでしょう。取引先の相手に自社のプロダクトを紹介したり、会議で自分のアイデアを押し出す際には、トーク力がものを言います。しかし、実際トーク力に自信があるという人は少ないのではないでしょうか。反対に、「話すことに自信がない…」と思っている人の方が多いかもしれません。
その原因は何なのでしょうか。トーク力を高めるために、まずはなぜ話すことに苦手意識があるのか、その原因について見ていきましょう。
1:機会がない
一つ目に、話す機会そのものがないということが考えられます。つまり、経験値不足ということです。特に、SNSなどオンライン上でのやり取りが盛んになった現代では、人と直接話すという機会が減っていると言えます。
その結果、いざ人を目の前に話をしようとしても、すぐに言語化できなかったり相手の反応を気にしてしり込みしてしまうのではないでしょうか。
2:語彙力や表現力が足りない
二つ目の原因として考えられるのは、語彙力や表現力の不足です。自分の考えや主張したいことは何となくあるのに、それを言語化するために必要な素材が足りていないと、相手に正しく伝えることができません。特に、日本語は他言語と比べて形容詞が多いと言われています。ディテールを丁寧に表現できるようになると、相手と自分の間に認識の齟齬が生まれてしまうことを防げるはずです。
3:注目を浴びたくない
そもそも人前で話したり、主張したりすることが苦手な人もいらっしゃるでしょう。トーク力がある・ない以前に、目立ちたくないという気持ちが強いという場合もありますね。また、「もし見当違いなことを言ったらどうしよう」、「相手を嫌な気持ちにさせたらどうしよう」というように、ネガティブな心理が働いていることも考えられます。
トーク力の重要性とは? トーク力を磨くメリットを解説
トーク力はビジネスシーン以外でも、人と関わる上で大切にしたいスキルでもあります。そこで、トーク力を磨くメリットについて、ここでは見ていきましょう。
1:自分の意思を明確にできる
トーク力があるということは、自分の意見を的確に相手へ主張できるということです。ということは、相手へ伝える前に、まず自分が自分の気持ちをしっかり理解していると言えるのではないでしょうか。
自分の意思や意見を明確にしておくという習慣は、とても大切です。人はつい「何となく」で生きてしまいがち。トーク力を磨くことで、自分の気持ちと向き合う時間が増え、自分軸を確立できるのではないでしょうか。
2:老若男女問わず親しまれやすい
トーク力を養うためには、表現や語彙の種類を増やすことが重要です。表現や語彙の幅が増えると、どんな人にでも伝わりやすいコミュニケーションを取ることができるようになります。そのため、老若男女を問わず頼りにされ、親しまれる存在になれるのではないでしょうか。
3:思わぬチャンスに恵まれることも
トーク力が高いと、取引先の相手や上司とでも会話が弾みやすくなるでしょう。その結果、新しいビジネスチャンスが舞い込んできたり、普段関わらないような立場の相手と会う機会をセッティングしてもらえるなんてこともあるかもしれません。
トーク力の身につけ方を紹介
トーク力は、鍛えておいて損はない能力だと言えるでしょう。しかし、それではどのようにして鍛えたら良いのでしょうか。最後にトーク力の身につけ方について紹介します。
1:トークが上手い人を参考に、真似をする
まずはインプット! トークが上手い人を徹底的に分析してみましょう。どのような語順で話しているか、抑揚をつけるポイント、話している語彙などに意識を向けて聞いてみるだけでも、多くの発見がありますよ。
身近にそういう人がいない場合は、YouTubeやテレビなどで話している人を参考にするのがおすすめです。
2:伝えたいことを整理する
アウトプットの段階では、「何を伝えたいか」を整理するようにしましょう。一言一句文章に仕立てる必要はありません。かえって混乱してしまうかもしれないため、頭のなかやメモには、箇条書きで伝えたいことのみをシンプルにまとめておくのがおすすめです。
3:ひとりごとを言う習慣をつける
人前で話すことに抵抗がある人は、まずひとりで話す練習をして「言葉にする」ということに慣れていきましょう。そこでおすすめなのがひとりごとです。
自分がこれからすることや、してしまった失敗などにつっこみを入れてみたり、今日あったことを声に出して振り返ったりしてみましょう。こころの中で言うことと、実際に声を出して言ってみるのとでは、感覚がかなり異なります。
日頃から「声に出す」ことを意識することで、実際にトーク力が必要になったときに感じる抵抗が低くなるはずです。
最後に
本記事では、「トーク力」の意味や、トークが苦手な原因、トーク力の重要性や身につけ方などを紹介しました。トーク力はすぐに身につくものではありませんが、日頃から人の話し方や言葉に意識を向けるだけでも、かなり鍛えることができますよ。
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