【目次】
・「独り言」は問題ない? 原因について
・「独り言」が増えてきた場合は、本人を気にかけることが大切
・「独り言」を言う人の特徴
・「独り言」が多い人への対処法とは? 自分の独り言を抑える方法も
・最後に
「独り言」は問題ない? 原因について
ついつい「独り言」を呟いてしまうことはありませんか? あるいは、周囲によく「独り言」を言う人がいるかもしれません。今回は、「独り言」の原因やその対処法などをご紹介します。まずは、「独り言」を言ってしまう原因についてみていきましょう。
かまってほしい、気づいてほしいという本音の可能性も
人が「独り言」を言う時は、「誰かにかまってほしい」「気づいてほしい」という本音が、ぽろっと口に出ている可能性があります。会話する相手があまりいない環境にいる場合、そんな寂しさを知ってほしくて「独り言」が増えます。
「独り言」が多い場合は強いストレスが原因の可能性も
もう一つの原因としては、強いストレスが考えられます。自分1人で決断し、行動しないといけないような状況下において、人はストレスを感じます。「独り言」を話すことは誰かと話しているかのような心理状態を作り出すことに繋がります。そうして、自分自身を納得させたり、安心させたりしているのです。
暴言やネガティブな内容であれば危ない
「独り言」の内容にも注意が必要です。単に笑い声が漏れてしまったり、リアクションを声に出したりしている場合は良いですが、誰かに対する暴言や、憎しみや嫉妬、後悔のようなネガティブな「独り言」を言っている場合は危険。病気の症状としての「独り言」の可能性が高いです。
「独り言」は統合失調症でも見られる特徴
「独り言」が病気に繋がる可能性もあります。
まずは「統合失調症」です。「統合失調症」とは、「脳の様々な働きをまとめることが難しくなるために、幻覚や妄想などの症状が起こる病気」です。「独り言」の内容が悪化して、あまりにも支離滅裂であったり、誰かと会話をしていたりする場合は、統合失調症の疑いが強くなります。
例えば、明らかに間違った内容を信じ込んでしまい、「独り言」のように妄想を呟いてしまいます。幻覚や妄想の症状は、本人には現実味があるので気づきにくいもの。周囲の人が気づいてあげることが、早期発見の第一歩となります。
人の言葉を繰り返すのは、アルツハイマー病や自閉症スペクトラム症の可能性も
他には、「自閉症スペクトラム症」や「アルツハイマー病」が挙げられます。人の発言を繰り返すような「独り言」の場合は、この病気が考えられます。物忘れや、支離滅裂な発言にも注意が必要です。
「独り言」が増えてきた場合は、本人を気にかけることが大切
「独り言」を言う原因は様々ですが、度が過ぎたものだと、精神疾患の可能性があります。病気でなくとも、精神的なストレスを感じている場合が多いです。「最近、あの人は独り言が増えてきた…」「過剰にぶつぶつ呟いている…」そんな人が周囲にいる場合は、気にかけてあげることが大切です。また状況が悪い際には、楽観的な素人判断をせず、きちんと専門家に相談したり、調べたりしましょう。
「独り言」を言う人の特徴
ついつい「独り言」を言ってしまう人には、どのような特徴があるのでしょうか?
1:マイペースである
「周り」や「他者」を意識せず、マイペースに自分の世界に没頭している人ほど、「独り言」が多くなる傾向にあります。自分が周りからどのように見られているのかを気にせず、自分の世界に入り込んでしまいます。
2:不安や孤独感を解消しようとしている
「独り言」が多い人は、一般的に「精神的に何か問題を抱えている」ことが多いと言われています。不安や孤独感などを解消するために、自分の気持ちを声に出して、自分を安心させようとしていると考えられます。周りに悩みを相談できずに孤独感を抱えている人は、特に「独り言」が多くなってしまいます。
3:感情的になっている
ネガティブな感情が強くなって気持ちがイライラ、パニック状態で焦っている… そんな感情的な状態の時には、無意識に「独り言」が多くなります。怒ったり、緊張したりといった感情的な状態になる原因の直前にそれは見られます。
「独り言」が多い人への対処法とは? 自分の独り言を抑える方法も
「独り言」が多い人へはどのように対処すればよいのでしょうか? また、当事者の場合はどうすれば「独り言」を抑えられるのでしょうか?
「独り言」が多い人への対処法
相手がネガティブな「独り言」をしていたら、「大丈夫?」と声をかけてあげましょう。声をかけて、悩みを聞いてあげることで、心の中の霧が晴れれば「独り言」も止むはずです。
また、無視してスルーすることも一つの手段です。ノイズキャンセリング機能があるイヤホンや耳栓などをして、耳に入らないようにしましょう。すると、相手と揉めることなく穏便に解決できます。
「独り言」を言ってしまうのを抑える方法
まずは、どうして「独り言」を言ってしまうのかを自己分析をすることが大切です。心の内が表れるのが「独り言」なので、それを明らかにすることによって対処法が見えてきます。
また、周囲の人へポジティブな言葉を発することも有効です。周囲から気にかけてもらったり、ポジティブな言葉をかけてもらったりできるように、自分から働きかけましょう。その第一歩として、自分から他の人に対して、ポジティブな言葉を発することからスタートです。
最後に
いかがだったでしょうか? 「独り言」について解説していきました。「独り言」にはご紹介したようなネガティブな面だけではなく、「思考を整理する」といったポジティブな側面もあります。「度を越した独り言」が危険なだけで、日常生活でぽろっと呟く程度であれば問題ありません。この記事を参考に、ご自身や周りの人の「独り言」を振り返るきっかけにしてみてはいかがでしょうか。
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