喪中は故人の冥福を祈り、慎ましく過ごす期間
喪中とは「喪に服している期間」のことで、その期間は一周忌までといわれ、故人の冥福を祈り、お祝い事は控え、慎ましく過ごします。
一般的には二親等までが喪に服すといわれていますが、親しい間柄で故人を偲びたいという方もお祝い事を控えても問題ありません。喪中は、住んでいる地域や家のしきたりなどそれぞれ考えがあるかと思いますので、あくまで参考にしてくださいね。
喪中のお正月はどう過ごす
それでは喪中の場合、お正月はどう過ごすのでしょうか。
年賀状のやりとりを控えるべく、事前に喪中はがきを出すことはよく知られていますね。年賀状は新年の挨拶状ですが、年賀状そのものがおめでたいものと捉えられているため、喪中は年賀状を出さないんです。一方、お歳暮は目上の方にお世話になった感謝の気持ちを表す品であることから、喪中であってもお贈りしても受け取ってもどちらも問題ありません。
そのほか、おせち料理を食べることも控えるべきとされていますし、「正月を祝って家の内外に飾るもの」である門松・しめ飾り・鏡餅などのお正月飾りも控えます。お年玉を渡す場合にはお年玉ではなく、お小遣いや書籍代など、お年玉以外の名目でお渡しするのがベターといわれています。
しかし、喪中だからといって、年末年始に家族や親戚で集まることを控える必要まではないとされています。
初詣はしてよい?
初詣は「正月、その年初めて社寺に参詣すること。初参り」することであり、お正月のお祝いの意味合いはないことから特段差し控える必要はありませんが、3が日は避けた方がいいでしょう。
ただし、故人が亡くなってから四十九日法要までの忌中の期間(神道では50日間(五十日祭まで))は死を穢れととらえる神社への参拝は控えるべきとされているため、年末に他界された場合には初詣先には注意しましょう。
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いかがでしたか? 喪中は故人の冥福を祈り、お祝い事など派手なことは差し控えて、慎ましく過ごすことが優先されるため、お正月のお祝いはせずに過ごすんですね。
お祝いの意味合いの強いものであるか否かが、喪中の行動の基準になっていると考えると線引きがしやすいですね。
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鶴田初芽
都内在住のOLライター。マナーインストラクターであり、実用マナー検定準一級や敬語力検定準一級など、ビジネスにおけるマナーや、マネーに関する資格(2級ファイナンシャル・プランニング技能士、金融コンプライアンスオフィサー、マイナンバー保護オフィサー)などを保有。丁寧な暮らしに憧れ、断捨離修行中!