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2022.12.10

「十日戎」とは? 読み方や関連する縁起物、大阪・西宮・福岡の神社などを解説!

「十日戎」とは、恵比寿様への信仰が関連する行事です。今回は、十日戎とはどのようなものか、その読み方や関連する縁起物などを解説します。同日に大きな賑わいを見せる、大阪市・西宮市・福岡市の3つの神社まで解説するため、ぜひ参考にしてください。

「十日戎」の基礎知識

恵比寿像
(c)Shutterstock.com

「十日戎」は、関西やそれよりも西の地域で広まっている行事のことです。関東以北の方にとっては、馴染みが薄くてあまり知られていないかもしれません。

はじめに、十日戎の読み方やどのような行事なのかを解説します。また、えびす(戎・夷・恵比須・恵比寿)様への信仰のあり方や十日戎に関連する縁起物まで、しっかりと確認していきましょう。

十日戎の読み方は?

十日戎は、関西などの地域で1月10日におこなわれています。それでは、いきなりですがクイズです! 十日戎の読み方はわかりますか?

答えは、「とおかえびす」です。名前のとおり、十日戎は、えびす様への信仰と関わりの深い行事です。それでは、えびす様はどのような神様なのでしょうか? また、いつごろから信仰されてきたのでしょうか?

えびす様は、古くから庶民のなかで漁業の神や市場の神として信仰を集めてきました。その後、室町時代に中国やインドから渡ってきた「七福神」と結びつき、現在のように福の神として祀られるようになったといわれています。

十日戎は関西で広まっている行事

十日戎は、基本的に関西以西で広まっている行事です。毎年、えびす様に商売繁盛を祈願して神社でお祭りをおこなっており、関西では100万を超える人が集まります。

神社でのお祭りに参加するだけではなく、家庭や居酒屋でもヱビスビールを飲むなどして、えびす様のご利益にあやかろうとしている方が多いようです。経済力が発達していくにつれて職業が分業化されていき、同時に市の繁栄や商業の発展があったため、福の神信仰を助長させたといわれています。

たとえば大阪市の今宮戎神社では、盛装した芸妓(げいぎ)たちがあでやかな練り込みをする「宝恵籠(ほえかご)」があります。また、東京でおこなわれる酉の市(とりのいち)と同じく、笹に縁起物をつるした「福笹(ふくざさ)」を売っていることも特徴です。

えびす(戎・夷・恵比須)様への信仰

えびす(戎・夷・恵比須)様は、本来であれば漁業神です。しかし、東日本などでは農業神としても信仰を集めていて、旧暦の10月20日や1月20日にはえびす講という行事もあります。

一方で西日本、とくに兵庫県西宮市の戎社(西宮神社)の信仰圏などでは1月10日に十日戎があり、9日を宵(よい)戎、11日を残り戎というのが特徴です。十日戎をおこなっている境内では、1月11日までの3日間に「商売繁盛、笹もってこい」というかけ声が飛び交います。

先述のとおり、市の繁栄や商業の発展という時代背景もあり、えびす様は信仰を集めました。阪神地域はとくに商業の中心地として栄えたことも関係し、民衆は競って福の神として信仰を集めたえびす様をまつり、福を授かろうとしたといわれています。

十日戎に関連する縁起物

十日戎に関連する縁起物には、笹に縁起物をつるした「福笹」や「熊手」などがあります。境内は、これらを買い求める参拝客でにぎわうのが毎年の恒例です。福笹につける飾りは、「野の幸(さち)」「山の幸」「海の幸」を象徴しており、「吉兆」や「小宝」と呼んでいます。

飾りは、「あわびのし」「銭叺(ぜにかます)」「銭袋(ぜにぶくろ)」「末広」「小判」「丁銀」「打ち出の小槌」「大福帳」「烏帽子(えぼし)」「臼」「米俵」「鯛」などを一まとめにしています。

神社へ参拝して、十日戎の福笹などの授与品を受けてくるのは、受けたもののなかの「御神徳(ごしんとく)」をいただくという信仰のあり方です。

また、十日戎の福笹は群がって生える笹ではなく、孟宗竹の枝を使用しています。古代から竹は芸能や文学、美術、民具などで日本人の生活と密接な関係があります。また竹には苦難に耐え忍ぶ姿や冬も青々とした葉を付ける強さ、清浄さ、旺盛な繁殖力などの特徴があり、強い生命力と神秘性を感じさせるものです。「神霊が宿る」と信じられていたこともあり、さまざまな神事に笹が用いられるようになったとされています。

十日戎で大きな賑わいを見せる3つの神社

西宮神社
(c)Shutterstock.com

十日戎の行事の際に、とくに大きな賑わいを見せる3つの神社は以下のとおりです。

・大阪府大阪市の今宮戎神社
・兵庫県西宮市の西宮神社
・福岡県福岡市の十日恵比須神社

また、関東以北にもえびす様をおまつりする慣わしがあります。関東以北でも、古くからえびす講は各地でおこなわれていました。

さらに関西にある西宮神社まで参拝しにいく方も増えたなど、えびす様への信仰が高まったことから、えびす様分霊を迎えてまつる「勧請(かんじょう)」を希望する声が高まります。そして、明治34年には西宮本社からの分霊を実現し、「桐生西宮神社」を開いたのです。

それでは、十日戎で大きな賑わいを見せる神社をチェックしましょう。

1. 大阪府大阪市の今宮戎神社

大阪府大阪市の今宮戎神社は、江戸期の商業の町としてさらなる繁栄を遂げた大阪で、商業を護る神様として篤くあがめられるようになりました。明治には、魚市場・材木商組合・蝋商組合・漆商組合・金物商組合などのさまざまな組合が講社を結成したことで、十日戎がさらに盛んになります。

残念ながら、昭和20年に起こった戦災で神社は焼失してしまったものの、昭和31年には本殿が復興しました。現在では、1月11日までの3日間に約100万人の参拝者が集まります。

盛装した芸妓たちが乗った「宝恵駕行列」などがあり、盛大な賑わいを見せる神社です。

2. 兵庫県西宮市の西宮神社

兵庫県西宮市の西宮神社も、今宮戎神社と同じく商売繁盛の神として古くから信仰を集めてきました。西宮神社では、恒例の行事として十日戎のときに「開門神事福男選び」をおこなうのが特徴です。

1月9日の深夜から門を閉ざし、「居籠り(いごもり)」として身を清めて静寂のなかで時を過ごし、10日午前4時に祭典を始めます。6時になると表大門が開かれ、多くの方々がいっせいに駆け出し、本殿へとたどり着いた方のうち、一番福から三番福までの3人がその年の「福男」に選ばれます。

3. 福岡県福岡市の十日恵比須神社

十日恵比須神社の「十日恵比寿」では、「福引」が特徴的です。1回2,000円で福引に参加でき、福笹・張子の福起こしや金蔵、福寄せ、干支、そろばんなどさまざまな縁起物が受け取れます。

また、200円で縁起の良いお金を借りられる「えびす銭」というものもあるそうです。この「えびす銭」はあくまでも借りるもので、来年お返しします。

十日戎を祝ってご利益にあやかろう

朝日が昇る空
(c)Shutterstock.com

十日戎は、基本的に関西以西で広まっている行事です。毎年、えびす様に商売繁盛を祈願するお祭りをおこなっており、関西では100万を超える人が集まります。

十日戎の行事の際に、とくに大きな賑わいを見せる3つの神社は以下のとおりです。

・大阪府大阪市の今宮戎神社
・兵庫県西宮市の西宮神社
・福岡県福岡市の十日恵比須神社

また、関東以北では十日戎の馴染みが薄めであるものの、えびす講などでえびす様をおまつりしてきました。十日戎の行事に参加するなどして、ご利益にあやかりましょう。

TOP画像/(c)Photo AC

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