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2022.10.17

それってパワハラかも?「理不尽な上司」の特徴3選、対応の仕方も解説

「理不尽な上司」に出会ったことはありますか? まさに今、「理不尽な上司」に困っているという方も、いらっしゃるかもしれませんね。時には、「これってパワハラ?」と悩むこともあるでしょう。そこで、この記事では、「理不尽な上司」の特徴とその心理、パワハラの基準や、対処法について解説します。

「理不尽な上司」というと、どのような人をイメージしますか? どんな会社でも、上司との関係に悩む方は多いものですよね。

この記事では、「理不尽な上司」の特徴とその心理、パワハラの基準や、対処法について解説します。パワハラが問題視されている昨今ですので、知っておくと安心のテーマですね。

「理不尽な上司」の特徴は?

ここでは、「理不尽な上司」の特徴として、代表的なものをピックアップして解説します。

当てはまるものが複数ある場合は、特に要注意。中にはパワハラに発展してしまうケースもありますので、その特徴を一緒に見ていきましょう。

1:自分に優しく他人に厳しい

「理不尽な上司」は、自分に優しく、他人に厳しいという特徴があります。

自分自身がしばしば会議に遅刻するのに、部下が少しでも遅れれば、烈火のごとく怒りだすというのは、典型的ですよね。このように、明らかに矛盾した言動をすることが、「理不尽な上司」の最大の特徴と言えるでしょう。

2:不機嫌で人をコントロールしようとする

気に入らないことがあると、あからさまに不機嫌になるというのも、「理不尽な上司」によくあるケースです。周りに察してもらおうとすることもしばしば。気を遣わせることが、もはや習慣になってしまっている人もいるようです。

3:言うことがすぐに変わる

言うことがすぐに変わってしまうというのも、「理不尽な上司」によく見られる特徴です。

もちろん、変化の激しいビジネスシーンの中で、時には臨機応援な対応が必要ですよね。しかし、あまりに度重なると、もはや理不尽と言わざるを得ないでしょう。

腕を組んで不機嫌な表情の女性
(c)Shutterstock.com

「理不尽な上司」の心理は?

「理不尽な上司」の根底にあるものは、一体何なのでしょうか? その心理も見ていきましょう。

1:自己肯定感が低い

意外にも、「理不尽な上司」には、自己肯定感の低い人が多いと言われています。中には、その上司自身も、過去に理不尽な言動を取られ、傷ついていることも。

その心の傷や自信の無さを隠したいあまり、不機嫌な態度で部下を威圧してしまうこともあるようです。

2:メタ認知力が低い

自分を客観的に見る力のことを、メタ認知力と言います。理不尽な言動を、何度も繰り返してしまう主要原因の一つになっているのが、このメタ認知力の低さ。

この場合、本人に自覚がないことが多く、人から指摘されて初めて気付くというケースも少なくありません。

パラハラの基準は?

働いていると、多少理不尽なことに遭遇することはありますよね。しかし、あまりに度が過ぎると、「これってパワハラ?」と悩むこともあるのではないでしょうか? あまりに「理不尽な上司」の言動は、放っておくと、そのままハラスメントに発展してしまうこともあります。

では、パワハラとは、具体的にどのようなものを言うのでしょうか? よく聞く言葉ですが、定義をはっきりと説明しようとすると難しいですよね。

ここで、国が定める「職場のパワーハラスメント」の定義を、見ていきましょう。厚生労働省によれば、以下の3つの条件を全て満たすものが、「職場のパワーハラスメント」であると定義しています。

1:優越的な関係を背景とした言動

優越的な関係の例として、真っ先に思い浮かぶのは、上司と部下などの上下関係ですよね。しかし、上司でなくとも、その仕事に精通している人で、その人の力を借りなければ、業務が難しくなってしまうなどの場合は、優越的な関係とされることがあります。

いずれにせよ、職務上の地位や知識など、何らかの力関係があるケースを指していると言えるでしょう。

2:業務上必要かつ相当な範囲を超えている

客観的に見て、業務上必要な範囲を超えている場合は、パワハラになる可能性が大きくなります。例えば、仕事でミスをして、上司から注意を受けた経験が、誰しも一度はあるのではないでしょうか?

しかし、問題はその注意の仕方。小突く、頭を叩くというような、暴力的な行為などは、業務上必要かつ相当な範囲とは言えません。また、大勢の前で長時間怒鳴り続ける、人格否定なども、相当な範囲とは言い難いでしょう。

3:労働者の就業環境が害される

労働者が苦痛を感じ、能力が上手く発揮できなくなってしまう、という場合を指します。もちろんこれは、「上司に遅刻を注意されて、ちょっと気まずい」というようなレベルではありません。

その言動によって、「労働者が就業する上で、看過できない程度の支障が生じていること」と定義づけられています。つまり、客観的に見ても、もはや見過ごせないレベルに問題が起きているということですね。

黄色の本を持つ手
(c)Shutterstock.com

「理不尽な上司」への対処法は?

「理不尽な上司」への対処法にはどのようなものがあるのでしょうか? 働く側にとっても、会社経営者にとっても、重要な知識ですので、おさえておくと安心です。

1:然るべきところへ相談する

パワハラが疑われるような深刻なケースの場合、一人で抱え込まずに、会社や別の上司、人事部などへ相談するようにしましょう。

会社に言うと、居づらくなってしまうのでは、という心配をお持ちの人もいるかもしれませんね。しかし、独力で対応しようとして、かえってトラブルになってしまうケースが少なくありません。なるべく早めに情報を共有した方が、後々の大きな問題を防ぐことになります。

ちなみに、2022年4月からは、「職場におけるパワーハラスメント防止措置」が、企業に義務付けられるようになりました。そのため、会社は、労働者からの相談に応じ、適切な措置をする必要があります。

会社にとっても、問題を早めに把握すれば、大きな労務問題を防ぐことにつながるでしょう。そのためにも、早め早めの情報共有が鍵と言えます。

両手を合わせて向き合う男女
(c)Shutterstock.com

2:冷静さを意識する

あまりに理不尽なことを言われたら、怒りがおさまらないということもありますよね。また、なんとかして仕返ししたいと考えてしまうことも、あるのではないでしょうか? しかし、これでは、かえって「理不尽な上司」に振り回されてしまいかねません。

逆説的ですが、「理不尽な上司」に勝つ最大の方法は、仕返しではなく、冷静かつ適切な対応です。

早めに会社へ相談することはもちろん、できる限り距離を取る、集団で対話の場を設けるなどの対応を、落ち着いて判断していきましょう。

最後に

この記事では、「理不尽な上司」の特徴と、その心理、パワハラの基準や、対処法について解説しました。様々なハラスメントが問題視されている昨今ですので、おさえておくと安心ですね。

TOP画像/(c)Shutterstock.com

塚原美彩

開業社会保険労務士 塚原美彩(つかはらみさ)

2016年社会保険労務士資格を取得。趣味は日本酒酒蔵巡り。現在は独立開業し、企業の人事労務コンサル、ポジティブ心理学をベースとした研修講師として活動中。
ライター所属:京都メディアライン

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