「凝り性」とは?
皆さんは、「凝り性だね」と言われたことがありますか? 気に入った漫画を1巻から最終巻までぴったり揃えたり、部屋の隅から隅まで掃除しないと気が済まない! と思ったりする人は「凝り性」かもしれませんね。
まずは、「凝り性」の意味からおさらいしましょう!
「凝り性」の意味
「凝り性」は「こりしょう」と読みます。「ある一つの事柄に熱中して満足できるまでとことん追求する性格」や、そういった性質を持っている人を指して使われる表現です。もう一つの意味として、「肩などが凝りやすい体質」を指す場合もありますが、ほとんどの場合は、前者の意味で使われます。
例えば、「彼女は非常に凝り性だから、気が済むまで私たちの意見には耳を貸さないだろう」などというように使われることが多いです。
「凝り性」は誉め言葉?
「凝り性だね」と言われたとき、それを褒め言葉として受け取って良いのか悩んだことのある人はいませんか? 「凝り性」の意味を考えてみると、「徹底的に物事を追求する姿勢」というニュアンスがあるため、誉め言葉として受け取って良いといえるのではないでしょうか。
しかし、一方で「凝り性」になりすぎるあまり、他の意見を受け入れられなくなったり、こだわりが強すぎて頑固になったりすることもしばしば。
そのため、リスペクト半分、呆れ半分のニュアンスで「凝り性だね」というケースもあるようです。
「凝り性」の英語表現とは?
「凝り性」は、英語でどのように表現できるか知っていますか? 「凝り性」にぴったり合致する表現ではありませんが、「完璧を追い求める」「とことん追求する」というニュアンスを含む表現として「Perfectionist」があります。
「Perfectionist」は、直訳すると「完璧主義者」という意味ですが、「I am a perfectionist」と言えば「私、凝り性なんだ」というニュアンスを伝えることができるでしょう。
「凝り性」の言い換え表現とは?
先述したように、「凝り性」は誉め言葉として使われる反面、少々嫌味的なニュアンスで用いられることもあります。使い方や受け取り方によって、ニュアンスが異なってしまうため、他の言い方を覚えておくのがおすすめです。
1:「打ち込む性格」
「打ち込む」とは、「相手の身体に刀を切り入れる」「叩いて物を中に入れる」「ほうり込む」などの意味のほかに、「物事に熱中する」という意味があります。情熱的に物事に取り組む姿勢を素直に表現した、プラスの意味としてのニュアンスが強い表現です。
2:「専心」
「専心」は「せんしん」と読みます。日常生活ではあまり用いられないかもしれませんね。「専心」とは、「一つの物事に集中すること」という意味です。目標に向かって一心に集中する様子を表現することができます。
「凝り性」な人の特徴とは?
「凝り性」の言葉そのものについて紹介したところで、続いては「凝り性」な人の特徴について迫っていきましょう。
1:こだわりが強い
「凝り性」な人は、一つの物事に対して、とにかく徹底的です。英語で「Perfectionist」と言うように「Perfect」、つまり「完璧」を求めます。そのため、他の人よりもこだわりが強いです。
だからこそ、協調性を求められ、足並みを揃えなくてはならない仕事よりも、デザイナーや研究者のようにクリエイティブな仕事が向いている傾向にあります。
2:熱しやすく冷めやすい
実は、熱しやすく冷めやすい一面も持っている「凝り性」の人。とことん追求して気が済んだら、燃え尽きて一気に興味がなくなってしまうことも。
3:集中力がある
徹底的に追及する「凝り性」タイプの人は、その対象に対してものすごい集中力を発揮します。こだわるあまり、他のことが目に入らなくなってしまうのです。
4:質の高い結果を出すことができる
先述した特徴によって、「凝り性」の人は、非常に質の高い結果を出すことができます。プロ意識も高いので、中途半端な結果を嫌う傾向が強いです。しかしその一方で、妥協ができないというデメリットも。
5:几帳面で真面目
「凝り性」の人は、几帳面で真面目な性格の人が多いです。中途半端に投げ出すことができない性格で、最後までしっかりやり遂げたいという気持ちが強いといえるでしょう。例えば、部屋を掃除するときも、掃除機だけかけて終わりではなく、家具をどかしてほうきで掃いたり、雑巾がけをしたり「やるなら完璧に」したくなってしまう傾向が強いです。
「凝り性」の人との上手な付き合い方を解説
こだわりが強く、完璧を求めてしまう「凝り性」の人。気難しい一面を持っているため人付き合いに苦手意識を持っている人も多いのではないでしょうか。そこで、最後に「凝り性」との上手な付き合い方について紹介します。
1:時間を区切る
気が済むまでとことんやりたくなってしまう「凝り性」の人。なかなか妥協できずに困っている人は、時間を区切ってみるのがおすすめ。今日は「3時間まで」というように決めてしまえば、他のことを疎かにしてしまうことを防げるのではないでしょうか。
2:予算を決める
時間を区切ることと同様に、こだわるために必要なお金も決めてしまいましょう。ついついお金をかけてしまいたくなりますが、エスカレートしないうちに予算を決めておくことが大切です。
3:仲間を見つける
趣味で何かに没頭している人は、同じ趣味の仲間を探してみてはどうでしょうか。共通の話題で盛り上がることもできますし、自分が熱中しすぎてしまったときに指摘してくれる存在がいることで、生活に支障をきたす前に気付くことができるのではないでしょうか。
最後に
「凝り性」とは、「ある一つの事柄に熱中して満足できるまでとことん追求する性格」やその人のことを指す言葉です。熱中できることや、自分が没頭できる大好きなことがあると人生が豊かになりますよね。しかし、こだわり過ぎて生活に支障をきたしたり、人間関係が悪化しないように、適度な距離を保つことが大切です。
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