【目次】
・「几帳面」の意味や語源
・「几帳面」な人の特徴
・「几帳面な人」の長所や短所とは?
・「几帳面さ」を身につける方法
・最後に
「几帳面」の意味や語源
仕事でミスが重なったりすると、「もう少し几帳面さがほしい」と思ったりしますね。本記事は、この「几帳面」がテーマ。言葉のルーツや几帳面さの身につけ方をご紹介します。
「几帳面」という言葉、日常でもよく使われる言葉ですが、書いてみると難しい字を書きますね。語源を紐解いてみましょう。
◆几帳面の意味
「几帳面」とは、細かなことまで注意が行き届き、きちんとしている様子を表す言葉。「彼女は几帳面な人だ」というように人の性質について述べたり、「几帳面な働きぶりに感心させられた」というように様子を示したりする時に用いられます。
「几帳面」は、基本的に褒め言葉として使われることが多い言葉です。似た言葉で「神経質」という表現がありますが、これには「細かすぎる」というように、行きすぎている印象がありますね。ですので、こちらはネガティブなシーンで使われることが多いと言えそうです。
◆几帳面の語源
語源は、平安時代にさかのぼります。間仕切りとして高貴な人が使う「几帳」という家具があったのですが、几帳の角は、削られて細かな細工が施してありました。その細工された部分を「几帳面」といい、転じて、隅々までていねいに作業されている様子を「几帳面」というようになったのです。
几帳面な人の特徴
「几帳面」な人とは、どんな特徴の持ち主なのでしょうか。
1:こだわりが強い
何かにつけて、強い一貫性を求める人が多いと言えます。特に、「几帳面」な人の多くはきれい好き。自身の身のまわりが常に整理整頓されていないと気がすまないという声がよく聞かれます。
2:まじめ
「几帳面」な人は、決められたルールに沿って行うことをよしとする傾向があります。例えば、マニュアルがあるような作業。省略しても良さそうな工程であっても、きちんとまじめにこなします。
3:ストレスを抱え込みやすい
常に細かなことにまで気を配り、またそれらが整然と整っていないと気になってしまうのが「几帳面」な人。自分ひとりで、それも自分のペースで行える作業の場合には問題ないのですが、他人が関わると思い通りにならないことも多いもの。そんな時、「几帳面」な人は人一倍気に病んでしまうのです。
「几帳面な人」の長所や短所とは?
「几帳面」であることは、いいことなのでしょうか。悪いことなのでしょうか。人の性質のことですから、その両面がありますね。長所と短所を考えてみましょう。
◆几帳面であることの長所
「几帳面」な人の長所とはどんな点があるでしょうか。
・約束を守る、やり遂げる
どんなことにもていねいに、そして誠実に向き合う「几帳面」な人。約束は必ず守りますし、課された仕事は完璧にやり遂げます。そんな姿勢は、周囲から見れば、とても信頼できますね。「几帳面」な人は、そのまじめさ、誠実さで周囲に高い評価を受けやすいと言えます。
・何ごとにも全力! そして誠実
「几帳面」な人は常に全力投球。仕事でもプライベートでも手を抜くことなく、ていねいにことにあたります。例えば、家電を買い換える時にも、スペックと価格の比較検討に余念がありません。比較サイトに頼ることなく、自分自身が納得できるまで徹底的に調べあげるのです。
・ミスが少ない
「几帳面」な人は、確認を怠りません。なので、ミスがとても少ないのです。仕事のシーンでは、ほかの人が「面倒だなあ…」と思う作業でも、「几帳面」な人は確実に確認作業までやり抜き、ミスなく仕事を終えるのです。
◆几帳面であることの短所
逆に、短所を考えてみましょう。
・作業に時間がかかる
「几帳面」なのはいいのですが、ていねいに取り組むがために、どうしても時間がかかります。仕事などでは「ざっくりとしたスケジュールでいいから、明日までに」ということもよくありますよね。こんな時でも「几帳面」に取り組むため、結果的に期日に間に合わせられないということも往々にして起こります。
・人にも几帳面さを押しつける
「几帳面」な人は、強い責任感を持ってことにあたります。自分の行動にも確固たる信念があるので、絶対的に正しいと思いがちです。なので、自分の考えを他人にも要求します。そして、自分と同じくらい、きっちりやるようにと厳しい態度を見せるのです。これでは、途端に人間関係がギスギスしてしまいますね。
・融通がきかない
先程の「押しつけ」とも共通しますが、「几帳面」な人が、「こうあるべき!」と一旦決めてしまうと、その信念は相当なもの。ゆえに、「几帳面」な人はイレギュラーな事態は苦手です。自分の想定通りに進んでいる間は確実にこなしていくのですが、不測の事態が起こると思考停止状態になってしまうことがあるのです。
「几帳面さ」を身につける方法
仕事でもプライベートでも几帳面さが求められるシーンは多くあります。「私、いちいちミスが多くて…」と悩む人も多いはず。几帳面さを身につける方法をご紹介しますね。
1:途中で投げ出さない
几帳面さを身につけるにはまず、途中で投げ出さないことです。途中で「無理だ!」と思っても、わからなくなっても、途中で放り出さず、最後までやり抜きましょう。中途半端な作業を繰り返していると、自分に自信がつきませんし、他人からの評価も下がってしまいます。
2:整理整頓を心がける
「几帳面」な人はいつも、身のまわりをきれいにしておきます。整えられた状況を作ることで、新しい仕事が発生してもすぐにスタートを切れるのです。そのような状況を作っておくことで、慌てることなく作業にあたることができます。
また、身だしなみについても同様です。急な来客が来ても慌てないように、いつも身だしなみは適度に整えておきましょう。
3:計画を立てるクセをつける
几帳面さを手に入れるためには、準備をしてから物事に取り掛かる習慣をつけましょう。計画を立てる時には、自然に、ゴール地点までに必要なことを洗い出しますね。この作業をすることによって、何をいつまでに整えておけばいいのかが明確になるのです。
最後に
いかがでしたか? 「几帳面」な人に憧れますか? それとも、ちょっと苦手でしょうか。先にも述べましたが、人の性質にはいい面と悪い面があります。もし、あなたが「几帳面」なタイプなら、その面をぜひいい方向で生かしてくださいね。また、周囲に「几帳面だなあ」と思う人がいたら、その人にあった仕事をお任せしてみてはいかがでしょうか。
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