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2022.08.12

お知らせくださいは目上の人に使える敬語? 意味や言い換え表現を解説

「お知らせください」はビジネスでよく使われる言葉ですが、敬語として正しいのかと感じる人もいるため、注意が必要な表現です。今回は、お知らせくださいという言葉を解説します。基本的な意味や正しいかどうか、言い換えする際の表現までご紹介します。ぜひ参考にしてください。

「お知らせください」に関する基礎知識

会話する男性社員
(c)Shutterstock.com

「お知らせください」について、以下の基礎的な内容からチェックしていきましょう。

・お知らせくださいの意味
・言い方の違いの是非
・お知らせくださいはビジネスで使える敬語かどうか
・「ください」に引っかかる人がいるため注意が必要であること
・お知らせくださいの使い方や例文

それぞれのポイントごとに詳しく解説します。

お知らせくださいの意味

そもそもお知らせくださいとは、連絡が欲しいときやなにかを教えて欲しいときに使う謙譲語の表現です。「連絡してください」や「知らせてください」、「教えてください」という意味で使います。

「知らせる」は「新しい情報を伝える」、「ください」は「くれ」という意味です。つまり「情報を伝えてくれ」という意味を敬語表現にしたものであり、何らかの情報を得たいときなどに使います。

「くださいませ」や「くださいますよう」も可

お知らせくださいだけではなく、さらに「~ませ」や「~ますよう」といった言葉をつなげて使うケースもあります。どちらの表現も、お知らせくださいだけで使うよりも丁寧なニュアンスにできる表現です。

「~ませ」自体には意味はないものの、丁寧な気持ちを込めて使う言葉です。ませを付けてお知らせくださいませという言葉にすると、柔らかい表現にできます。「~ますよう」は、婉曲した言い方をすることでソフトな印象にする言葉です。

お知らせくださいはビジネスで使える敬語

この言葉は、ビジネスでも使える敬語表現です。お知らせくださいには接頭辞である「お」と「くれ」の尊敬語である「ください」が含まれていて、2つの尊敬語を使っています。しかし、「お〜ください」という表現は2重敬語ではなくひとつの尊敬表現として使われているため、敬語として問題ありません。

正しい敬語表現であり、ビジネスで使っても問題ありません。ただし、後述するようにくださいの部分が引っかかる方がいることも事実です。お知らせくださいますようお願いいたしますと婉曲した言い方にするなど、工夫するといいでしょう。

「ください」に引っかかる人がいるため注意

先述のとおり、くださいとは「くれ」の尊敬語です。敬語表現ではあるものの命令文であるため、目上の人に使う場合、相手によっては不快に感じるケースがあります。丁寧さに欠けている、失礼だなどと感じられないように、取引先やあまり親しくない上司などに使う場合は、「お知らせ願います」などのより丁寧な言い換え表現をしたほうがいいでしょう。

お知らせくださいの使い方・例文

お知らせくださいは、先述のとおり「ませ」や「ますよう」などをつけると、より丁寧なニュアンスにして使えます。お知らせくださいを使った例文は、以下のとおりです。

・今度の同窓会に出席なさる場合は、土曜日までにお知らせください。
・ご要望などがありましたら、お気軽にお知らせくださいませ。
・内容が決まり次第、お知らせくださいますようお願いいたします。
・お忙しいなかお知らせくださいまして、ありがとうございました。

お知らせくださいの前に、「お忙しいとは存じますが」や「お手数をおかけしますが」などのクッション言葉があるとより丁寧です。

お知らせくださいの言い換え表現

握手する男性社員
(c)Shutterstock.com

言葉を言い換える場合の表現方法も、あわせてチェックしましょう。言い換えできる言葉には、お知らせを使わない表現と、くださいを使わない表現があります。目上の人に対して命令形で言わないようにしたいならば、くださいを使わない表現にするといいでしょう。

より丁寧な表現で言い換えようとするあまり、「お知らせいただけますでしょうか」という人もいます。しかし、この言葉はくどいと感じる人がいるため、避けたほうがいいでしょう。

それでは、どのように言い換えるのかを解説していきます。

「お知らせ」を使わない表現

「お知らせ」を使わない表現で言い換えをする場合は、以下のような言葉を使うといいでしょう。

・ご連絡ください
・ご連絡をお願いします
・ご教示ください
・ご一報ください
・お聞かせください
・教えてください

たとえば、「ご意見があればぜひお聞かせください」や「なにかありましたらご連絡をお願いします」などと使えます。

「ください」を使わない表現

先述のとおり、正しい敬語表現であっても、くださいに引っかかる人がいます。相手が気にならないように、くださいの使用を避ける表現も覚えておきましょう。

くださいを使わない表現は、以下のとおりです。

・お知らせ願います
・お知らせいただけますか
・お知らせいただけますと幸いです
・お知らせいただきたく存じます
・お知らせいただきますようお願い申し上げます

ちなみに、「お知らせいただけますと幸いです」と伝えた場合には、柔らかい表現にはなりますが必ず実行してほしい内容の依頼には向かないことに注意しましょう。

お知らせくださいの意味などを理解しよう

男性社員
(c)Shutterstock.com

お知らせくださいとは、連絡が欲しいときやなにかを教えて欲しいときに使う謙譲語の表現です。一般的に普及している正しい敬語表現であり、ビジネスで使っても問題ありません。ただし、くださいを使った命令文でもあるため、目上の人に使う場合には相手によって不快に感じるケースがあることに注意しましょう。

取引先などの目上の人に使うならば、以下のような表現に言い換えるのがおすすめです。

・お知らせくださいますようお願いいたします
・お知らせ願います
・お知らせいただけますか
・お知らせいただきますようお願い申し上げます

また、お忙しいとは存じますが、お手数をおかけしますがといったようなクッション言葉があると、より丁寧に伝えられます。言葉の意味や相手の感じ方、言い換え表現などを理解し、時と場合にあわせて使い分けられるようになりましょう。

TOP画像/(c)Shutterstock.com

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