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2025.12.23

表記で迷わない!「ください」と「下さい」の違いは? 敬語を正しく使うコツ

「ください」は、相手に物や何かを請求する意を表す尊敬語です。同じ意味である「下さい」は、「ください」よりも相手に丁寧な印象を与えます。この記事では、「ください」と「下さい」の意味や正しい使い方、類語、英語表現、よくある疑問と回答を紹介します。

この記事のサマリー

・「ください」と「下さい」は辞書でも同義で、明確な使い分けは示されていません。
・「ください」と「下さい」は、やや直接的な印象を与えることがあります。
・「ください」も「下さい」も、動詞「くださる」の命令形に由来し、敬語表現として成立します。

ビジネスメールや日常会話でよく使う「ください」と、「下さい」は、同じように見えますが、どちらが正しい表記なのでしょうか? また、敬語として正しいのはどちらなのか、迷ったことがある人も多いのではないでしょうか?

この記事では、辞書の記述をもとに、「ください」と「下さい」の違いや正しい使い分け方を整理し、具体例とともにわかりやすく紹介します。

「ください」と「下さい」の違いを正しく理解しよう

「ご確認ください」「資料を下さい」など、ひらがなと漢字の使い分けについて、両者の意味や使い方について、辞書の記載をもとに整理します。

「ください」と「下さい」の意味の違いとは?

「ください」「下さい」は、どちらも動詞「くださる」の命令形で、どちらも正しい表記です。『デジタル大辞泉』(小学館)では、次のように記されています。

ください【下さい】
《動詞「くださる」の命令形》
1 「くれ」の尊敬語。相手に物や何かを請求する意を表す。ちょうだいしたい。「手紙を―」「しばらく時間を―」
2 (補助動詞)「お」を伴った動詞の連用形、「ご(御)」を伴った漢語、また、動詞の連用形に接続助詞「て」を添えたものなどに付いて、相手に何かを要望・懇願する意を表す。「お座り―」「ご覧―」「止めて―」
[補説]「くださる」の本来の命令形「くだされ」の音変化とも、「くださいませ」の略ともいう。
引用:『デジタル大辞泉』(小学館)

例えば、「お水をください」も「お水を下さい」も、意味や文法の違いはありません。

『日本国語大辞典』(小学館)でも、両表記は同義として記載されており、明確な区別はされていません。

「ください」は敬語として正しいのか? 公用文での使用を確認

「ください」は、命令形ではありますが、敬語表現として一般的に使います。

特に「お持ちください」といった補助動詞としての形は、公的文書やビジネスメールなどでも広く使われていますよ。

(c)Shutterstock.com

ビジネスメールや日常会話での正しい使い方と言い換え表現

ここでは、ビジネスシーンにおける表記と、使い分けの実例を紹介します。

また、「ください」「下さい」は便利な表現ですが、繰り返し使うと単調に感じたり、強い印象を与えたりすることがあります。そこで、丁寧さや印象を調整できる言い換えを紹介します。

「ください」の丁寧な使い方とバリエーション

「ください」は、相手に敬意を払いながら指示や依頼を伝えるときに使う表現です。特にビジネスメールでは、丁寧なお願いとして定着しています。


「ご確認ください」
「お気をつけください」
「ご対応ください」
「ご入力ください」

「下さい」は場面に応じて使い分けを

「下さい」も依頼表現として、日常会話で使います。


「チケットを下さい」
「少し時間を下さい」

ビジネスメールや改まった場では、命令的に感じる可能性があります。例えば、「ご返信下さい」「ご対応下さい」と書くと、漢字の印象からやや強く感じるかもしれません。

筆者も新人時代に「ご確認下さい」とメールに書いたところ、先輩から「『ください』とひらがなで書いたほうが穏やかな印象だよ」と指摘を受けたことがあります。それ以来、相手や状況に応じて表記を意識するようになりました。

また、依頼を伝える場面では「ください」「下さい」よりも、「~していただけると嬉しいです」や「~していただけますか」などの表現にすることで、穏やかにお願いすることができます。

言い換え表現・類語で印象を調整したいとき

言葉の引き出しを増やせば、表現の幅が広がりますよ。ここでは「ください」「下さい」の言い換え表現紹介します。

・「ご確認ください」→「ご確認をお願いいたします」
・「ご連絡ください」→「ご連絡いただけますと幸いです」
・「ご提出下さい」→「ご提出のほどよろしくお願いいたします」

(c)Shutterstock.com

英語で「ください」はどう表現する?

丁寧に依頼やお願いを伝えたいとき、英語ではどのように「ください」と表現すればよいのでしょうか? “please” をはじめ、“Could you~?” や “Would you mind~?” など、場面に応じた適切な言い回しを知っておくと安心です。

“please”とは?

“please” は、依頼や命令に、柔らかさを添える基本的な語です。

“please” の用法と位置

文頭、文中、文末のいずれにも置くことができます。

文頭:“Please call me.”
文中:“Could you please call me?”
文末:“Call me, please.”

“please” の基本の使い方(副詞として)

「どうぞ」「ぜひ」「お願いします」の意味を持つ “please” は、依頼・命令のトーンを和らげる役割を果たします。

例文
“Please check the schedule.”
(スケジュールをご確認ください)

“Please come in.”
(どうぞお入りください)

“Could you please help me?”
(手伝っていただけますか?)

“please” の語源

“please” は、もともと “may it please you”(あなたのお気に召せば)という丁寧な非人称構文に由来しています。

古英語では「喜ばせる」「満足させる」という意味の動詞でもあり、「相手の気に入るように丁寧にふるまう」という意味が今も残っています。

参考:『ランダムハウス英和大辞典』(小学館)

(c)Shutterstock.com

「ください」に関するFAQ

ここでは、「ください」に関するよくある疑問と回答をまとめました。参考にしてください。

Q1. 「ください」と「下さい」、どちらが丁寧ですか?

A. 一般的には「ください」の方がやわらかく丁寧な印象を与えます。

「下さい」はやや命令的に感じる人もいるでしょう。

Q2. 「くださいませ」と「ください」はどう違いますか?

A. 「くださいませ」は「ください」よりもさらに丁寧な表現で、接客や案内文などでよく使います。

Q3. 「〜してください」ばかりになるのはNG?

A. 繰り返しの使用は文章が単調になりがちです。「〜をお願いいたします」など言い換え表現を適宜使い分けることで、読みやすくなります。

最後に

「ください」と「下さい」は、意味に明確な差があるわけではありませんが、使い方によって印象が変わることがあります。特にビジネスでは、より配慮が感じられる表記が求められます。

言葉の違いを知っておくことで、細やかな気配りができるようになるはずです。ぜひ実践に生かしてみてください。

TOP画像/(c)Adobe stock

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