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2022.07.26

「ランニングコスト」とは? コストの種類や削減方法について解説

「ランニングコスト」という言葉をご存じですか? これは企業が事業を継続していくために必要な維持費のことで、人件費や賃貸料、システムのメンテナンス料など様々あります。本記事では、「ランニングコスト」について、しっかり解説しますので覚えてくださいね。

「ランニングコスト」とは何か?

ビジネス用語である「ランニングコスト」。会議や資料の中によく出てくるこの言葉ですが、ビジネスパーソンとしては知っておかないと恥ずかしい思いをしてしまいます…。本記事では、「ランニングコスト」の意味、またセットでよく使われる「イニシャルコスト」との違い、コストの削減方法などを丁寧に解説していきます。ぜひこれを機にしっかりと覚えてくださいね!

企業が事業を継続していくにあたり、様々なコストが発生しますよね。「ランニングコスト」とは、システムや設備・建物を維持するために必要なコストのことです。消耗品費や通信費、電気代、また人件費や広告費など営業活動を維持するための費用も、この「ランニングコスト」にあたります。

「ランニングコスト」の具体例

わかりやすい例をいくつか挙げましょう。あなたが自動車を購入したとして、自動車を走らせるには、日々のガソリン代の他、タイヤ、バッテリー、エンジンオイルなどの消耗品費、駐車場代や車検費用など様々なコストがかかりますよね。これらの費用が、自動車における「ランニングコスト」です。

(c)Shutterstock.com

「イニシャルコスト」とは何か?

「ランニングコスト」と、よくセットで出てくるコストがあります。それは「イニシャルコスト」。「イニシャルコスト」とは、ずばり初期費用のことです。システムの導入時や物件を取得した際の費用、新しく事業を始める際の設備購入費など、初めに1度だけかかるコストを指します。

知っておきたい様々なコスト

経営活動には、このほかに様々なコストがあります。代表的なものは次の5つ。いずれもビジネスにおいては知っておくべき用語になりますので、ぜひ覚えておきましょう。

経済的コスト

金銭に関わるコストを指し、具体的には販売費及び一般管理費や人件費などがこのコストにあたります。また、アウトソーシング時の業務委託費や派遣社員の人件費もこれに含まれます。

時間的コスト

業務に費やす時間もコストの一つです。業務開始から終了までにかかる時間をコストとして考え、就業時間がこれに該当します。

肉体的コスト

どれだけの労力や手間をかけたかをあらわすコストです。繁忙シーズンや新規事業の立ち上げ時、またシステムに頼ることのできない人力を要する作業などは、肉体的コストが多くかかってしまいます。

頭脳的コスト

これは、思考や判断を伴うコストのことです。様々な事象に対し柔軟な対応を求められるヘルプデスクなどの業務は、頭脳的コストが高いといえるでしょう。

精神的コスト

これは業務対する不安や迷いなどの感情を示すコストのことです。他の4つのコストと比べると、個人の主観によって程度が異なります。仕事のプレッシャーや人間関係でストレスを感じている場合は、精神的コストが高い状況といえるでしょう。

(c)Shutterstock.com

「ランニングコスト」の削減事例

「ランニングコスト」は、コストの内容によって削減方法が様々あります。いくつか事例を紹介します。

ペーパーレス化

現在では多くの企業が積極的に取り組み、徐々に浸透しつつあるペーパーレス化は、コスト削減に大きな効果が。ペーパーレス化は、これまで煩雑であった事務手続きが急速に早くなり、オペレーションも簡略化することができます。印刷代や人件費など、時間的コストと経済的コストの両面においてメリットが生まれるのです。この動きは、新しいデジタルツールがどんどん開発され、ますます加速化するでしょう。

AIの活用

AIの活用は、あらゆる企業のコスト削減の課題に、大きな影響を与えてきました。これまで人の手で行ってきた業務は、ロボットの活用により圧倒的スピードと正確性で、効率性と生産性が飛躍的に上昇。また、人出不足の解消にもつながり、クリエイティブな人間的発想が求められる業務に時間をより費やせるような環境を作ることもできます。今後も、AIを活用したビジネスは間違いなく大きく発展していくでしょう。

LEDの利用

全国に多数の店舗を構える企業などで採用されているコスト削減方法の一つです。コンビニやスーパーなどの店内の照明を、LED電球にすることで、電気料金を大幅に下げられる効果があります。

LED照明は、省エネ効果とともに長寿命で、一般的な電球よりも高価にはなりますが、長期的にみるとトータルコストは抑えることが可能。消費電力が抑えられるということは、CO2の排出も減らすことができるので、環境にも優しいというメリットもあります。

リモートワーク

オフィス勤務からリモートワークへ切り替えることで、様々なコストが抑えられることも事実です。会議をオンラインにすることで、交通費や出張費を削り、さらには移動時間も削減できるため時間的コストにも大きく寄与します。

最近では、全社員にリモートワークを適用し、オフィスを手放す企業も増えてきました。そうすることでオフィス賃貸料を削ることができ、大幅な「ランニングコスト」ダウンを実現できます。

(c)Shutterstock.com

最新ビジネスツールの導入

リモートワークの普及によって、固定電話を廃止する企業も出てきました。これまで固定電話と法人携帯を、法人携帯に一本化することで通信費の削減だけでなく、場所をとらわれない働き方の実現が可能になります。近年ではスマートフォン一つで、通話だけでなくビデオ会議や資料共有、オンラインチャットなどができ、業務に必要なワークスペースが一つにまとまったツールを導入している企業が多いです。

最後に

コスト削減は、企業が事業を継続させていくためには大きな課題の一つ。その中でも経費の多くを占める「ランニングコスト」をいかに削減するかは、様々な工夫が必要となります。「ランニングコスト」を下げるために「イニシャルコスト」をかける場合もあり、それは事業の性質や経営スタイルによっても大きく異なるでしょう。「ランニングコスト」の削減と同時に、環境問題への課題にも取り組めることもでき一石二鳥なケースも。

本記事で解説した様々なコストは、ビジネスパーソンとしてぜひ知っておきたい必須用語です。ぜひお仕事に役立ててくださいね。

TOP画像/(c)Shutterstock.com

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