「見返す」とは?
「見返す」とは、「過去の仕返しとして、相手より優れた自分を見せつけること」。そのほかにも「後ろを振り返って見る」「一度見たものをもう一度見る」「相手の視線を外さないように、その目を見つめる」といった意味もあります。
このなかでも、「見返す」がもっともよく使われるのは、「相手より優れた自分を見せつけること」という意味でしょう。過去に屈辱を受けた相手に対して、前より成長した自分を誇らしげにアピールすることをさします。「見返す」を使う場面の例としては、相手に馬鹿にされたときや見下されたとき、好きな相手に振られたときなど。
「相手が驚くくらい成長して認められたい」「もっと綺麗になって、振った相手を後悔させたい」などの心理から、相手を「見返したい」と思うことが多いでしょう。
人を「見返す」方法とは?
失恋したときや、仕事場でひどい言葉をかけられたとき、「相手を見返したい!」と思うのではないでしょうか? ここでは、人を「見返す」方法を、恋愛シーンとビジネスシーンにおいてそれぞれ紹介します。
1:元彼や振った相手を見返す方法
■綺麗になる
自分を振った相手や元彼を「見返す」には、綺麗になることが効果的です。例えば、髪を切ったり、ファッションのテイストをガラッと変えたりしてイメチェンしてみること。スキンケアに力を入れたり、新しいメイク方法を試してみるのもいいですね。
また、ダイエットやヨガ、ボディメイクで体型を整えるのも手。見た目の変化に相手も気づき、「振らなければよかったかも」と後悔させることができるかもしれません。また、理想の自分に近づくことで自信がつき、前よりも堂々と振る舞えるようになるでしょう。
■次の恋を見つける
男性は女性を振った後でも、「まだ自分のことを好きかもしれない」と思うことが多いのだとか。そのため、次の恋を見つけて、吹っ切れているようすを見ると、相手もショックを受けるかもしれません。さらに、振った相手よりも素敵な男性と付き合うことができれば、「見返す」効果も倍増するでしょう。
2:仕事で見返す方法
■結果を残す
ビジネスにおいては、プロセスよりも「結果がすべて」と考える人が多いです。営業成績でトップになる、コンペで勝つなど、一つでも結果を残しましょう。こうした実績を積み上げていければ、周囲の人は評価を見直すはずです。
■出世する
上記の「結果を残す」よりも、時間や労力がかかりますが、出世は相手を「見返す」のにとても効果的。社内で正式に能力や才能を認められた証拠ですので、相手もこれ以上馬鹿にしてくることはないはず。また、相手より上の立場になってしまえば、相手も見下したような発言はできなくなりますね。
使い方を例文でチェック!
「見返す」の意味を理解したところで、具体的な使い方を見ていきましょう。日常生活で使えるフレーズばかりですので、ぜひチェックしてみてくださいね。
1:自分を振った元彼を見返すために、ジムに通うことにした。
「見返す」は失恋したときによく使われる言葉です。大好きだった彼に振られたときはもちろん、それがひどい振られ方だったのであれば、深い悲しさや悔しさがこみ上げてくるはず。そして、この例文のように、「相手を『見返す』ために、もっとイイ女になろう」と自分磨きをする人も少なくありません。
2:お気に入りの映画は何度も見返してしまう。
「見返す」は、「映画を見返す」「写真を見返す」などと使われます。この場合は、「一度見たものをもう一度見る」という意味です。好きな映画やドラマ、アニメなどは、何度も見たくなりますよね。そうした際に使える例文です。
類語や言い換え表現とは?
続いて、「見返す」の類義語をいくつかピックアップして解説しましょう。例文も紹介しますので、参考にしてみてくださいね。
1:見直す
「見直す」は、「もう一度あらためて見る」という意味。また、「それまでの認識を改める」「病気などが回復し、良い方向に向かう」という意味もあります。「見返す」には、「一度見たものをもう一度見る」という意味がありますので、この意味においては言い換えが可能です。
ただし、「見直す」には、ミスや欠点がないか、再度検討しながら見るという意味合いが含まれます。「見返す」は、単に「もう一度見る」という意味で、再検討のニュアンスは含まないので、この点が違いといえるでしょう。
例文:ミスがないか、テストの答案を見直した。
2:振り返る
「振り返る」は、「後ろを振り向く」「過去を思い出す」という意味を持ちます。「見返す」は「後ろを振り返って見る」という意味もありますので、「振り返る」も類語といえるでしょう。
例文:背後から変な音がして、思わず振り返った。
英語表現とは?
ここでは、「見返す」の英語表現にぴったりなフレーズを紹介します。意味はもちろん、ニュアンスも微妙に異なりますので、一つひとつチェックしてみてくださいね。
1:I will prove them wrong.
「I will prove them wrong.」は、直訳すると「相手が間違っていることを証明する」。つまり、「相手を見返してやる」という意味です。復讐というよりは、相手を後悔させてやる、驚かせてやるというニュアンスを含みます。
2:I will get you back.
「I will get you back.」も、「見返してやる」という意味のフレーズです。復讐をしてやる、仕返しをしてやるというニュアンスを含みますので、「I will prove them wrong.」に比べて、やや強い印象を与える表現でしょう。
3:look back
「look back」の意味は、「振り返って見る」「過去を思い出す」。「He is looking over photos of trips.」で、「彼は旅行の写真を見返しています」という意味に。「Don’t look back.」というフレーズだと、「後ろを振り返らないで」という意味になります。
最後に
「屈辱を受けた相手に対して、成長した自分を見せつける」という意味の「見返す」。相手を見返したいという気持ちは成長のバネになることもあります。悔しさをうまくモチベーションに変えて、周囲をあっと言わせるような結果を残せるといいですね。
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