実は知らないグルテンフリーとは?
菌ケア専門家であり、総合的な菌ケアサービスを展開するKINSの代表取締役を務める下川穣さんの著書「腸活にも、美肌にも、ダイエットにも! 菌ケアで美しくなる」が発売中。今回は、耳にすることも多いグルテンフリーについて教えていただきました。
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菌ケア専門家監修・グルテンフリーダイエット
現在は運動や食事の見直しといった基本的なダイエット以外にも、糖質制限などさまざまなダイエット方法が登場しています。その中で「グルテンフリーダイエット」を聞いたことはありますか?
なんとなく小麦製品を制限するということを知っている人もいるかと思います。意外なものにも含まれている小麦。今回は「グルテンフリーダイエット」の正しい始め方や効果について紹介していきます。
◆そもそもグルテンフリーとは?
グルテンフリーは、全ての小麦製品をカットする食生活のことを指しています。
パンやパスタ、うどん、クッキー、ケーキといった、小麦を使用した食べ物は全てカットの対象。野菜・果物・米・肉・魚といった小麦以外のものを食べて栄養を体に取り入れます。
そもそもグルテンフリーは「セリアック病」という病気の改善のための食事療法として確立されました。この食事方法を海外のスポーツ選手やセレブが取り入れたことで普及したのです。
実際にこの食生活によって「むくみがスッキリした」「肌の調子が良くなった」という声も上がっています。
◆グルテンフリーに効果はある?
グルテンフリーについて医学的観点から見ると、体重減少の因果関係は実は解明されていないのです。グルテンが含まれる小麦を食べたからといって体重が増えるということではありません。
ただ、パスタやケーキといった小麦製品は高カロリーなものが多いですよね。その為、グルテンフリーを心がけることで摂取カロリーが減少し、ダイエットに繋がるということは十分あり得ます。
また、小麦粉に含まれる成分には中毒性があるともいわれています。言われてみるとクッキーなどひとつ食べるとついついまた手が伸びてしまいますよね。小麦を控えることで必然的にそういった食べ物を我慢することになるのです。
グルテンフリーを始める前に
今までメリットばかりを話してきましたが、始める前にデメリットを知ることも大切です!
小麦を我慢するだけで簡単にグルテンフリーができると思うかもしれませんが、実は意外と難しいのです。海外に比べて日本はグルテンフリーに対応したレストラが少なく、外食や市販品では困る場面も。
そして、油や唐揚げ、カレールー、アイスクリーム、ビール… パッと見では小麦が入っていると気づかないものも存在します。グルテンフリーを始めるということ=食生活をガラッと変えることなのです。
◆グルテンフリーを始める前の3つの準備
1. 自炊環境を整える
日本はまだまだグルテンフリーの普及率は低いです。その為、外食やコンビニ食メインの食生活では難しいことも。自炊であれば、グルテンフリーの食事で栄養バランスを保ちながらダイエットができます。
2. グルテンフリーOK/NGを明確にする
小麦製品をカットするグルテンフリー。OKとNGの食材を把握しておくことも成功の秘訣。最近では、グルテンを制限している人でも食べられるこんにゃく麺、米粉や蕎麦粉で作られたパンやケーキといった食べ物も展開されていますよね。
3. グルテンフリーの「非常食」を備えておく
自炊をすることは理想的ですが、疲れたときや忙しいときにはなかなか難しいことも。そんな自炊ができない日のために簡単に食べられる「非常食」を用意しておくのが長続きのコツです。
グルテンフリー中の食事
グルテンフリーの食事生活でも、食べられるものはたくさんあります!
お米や十割蕎麦といった主食から、野菜や肉、魚、乳製品、卵と小麦粉なしでも基本的な食事は揃えられるのです。お酒に関しても、ビールは飲めませんがワインであれば飲むことが可能です。
グルテンフリーの自炊は、和食が多くなりがち。そこで今回はグルテンフリー生活でも食べられる洋食レシピを紹介します。
◆きのこたっぷり和風ハヤシライス
【材料(2〜3人分)】
・2〜3種類のお好みのキノコ:200g
・玉ねぎ:中2個
・ニンニク:1片
・バター:30g
・米粉:大さじ2
・トマト缶:1個(A)
・赤ワイン:大さじ3(A)
・コンソメキューブ:1個(A)
・中濃ソース:大さじ1(A)
・米味噌:大さじ1
【作り方】
1. ニンニクはみじん切りに、玉ねぎは薄切りにする。
2. 鍋にバターを溶かし、ニンニクと玉ねぎを中火で炒め、透き通ったら米粉を入れてさらに炒める。
3. 玉ねぎが香ばしくなってきたら、調味料[A]を入れてしっかりと混ぜ合わせる。
4. 鍋にキノコを入れてしっかりと混ぜる。煮立ってきたら蓋をして弱火で20分煮込む。
5. キノコから水分と旨味が染み出てくるので、煮込んでいる間に2〜3回蓋を開けてよく混ぜ合わせて再び蓋をする。
6. 20分煮込み終わったら、米味噌を加えてコクを出す。
◆グルテンフリー中でも食べられるKINSオススメのパン
▲マイセン|玄米食パン
国産玄米から作った玄米粉を100%天然使用し、焼き上げたパン。小麦や乳製品、卵などアレルギー特定原材料を含む28品目は不使用。そして商品名にもあるように「トーストしてお召し上がりください」というトースト専用のパンです。
トーストすると表面がサクッと香ばしく、中はふっくらもっちり。普通の食パンよりも少し強めの歯ごたえですが、ほのかに香る玄米の香りが素朴でとてもおいしいです。また、蒸すことでまるで炊き立てのご飯をほおばっているような食感や風味を味わえます。
夏に向けてグルテンフリー生活でダイエットを始めてみるのはいかがでしょうか? 自分に合う方法で無理をせずグルテンフリー生活を始めていただければと思います!
TOP画像/(c)Shutterstock.com
教えてくれたのは… 菌ケア専門家 下川穣
1985年4月1日生まれ 福岡県北九州市小倉出身。
岡山大学歯学部を卒業後、都内医療法人の理事長(任期4年3ヶ月)を務める。3年のクリニック経営を中心に、2,500名以上の慢性疾患に対する根本治療を目指した生活習慣改善指導を行っている。医療法人時代に、菌を取り入れることによって体質改善した原体験をきっかけに菌ケアによる根本治療の可能性を感じ、2018年12月に株式会社KINSを創立。現在、代表取締役を務める。
Instagram:@yutaka411985/@yourkins_official
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