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BEAUTY

2022.03.04

日焼け止めってどう選べばいい? ニキビ肌さんが日焼け止めを選ぶときの注意点は〈菌ケア専門家が解説〉

日焼け止めを選ぶ際のポイントや、ニキビ肌さんが意識すべきことなどを、菌ケア専門家のKINS・下川穣さんに教えていただきました。

菌ケア専門家監修・日焼け止め選びのポイントは? ニキビ肌の方が避けるべき成分はあの成分!

菌ケア専門家であり、総合的な菌ケアサービスを展開するKINSの代表取締役を務める下川穣さんの著書「腸活にも、美肌にも、ダイエットにも! 菌ケアで美しくなる」が発売中。今回は、1年中降り注いで肌にダメージを与えている紫外線対策について教えていただきました。

前回記事▶︎菌ケアで花粉症対策

▲『腸活にも、美肌にも、ダイエットにも! 菌ケアで美しくなる(幻冬舎)』¥1,540(税込)

日焼け止めは、1年中日使うスキンケアアイテム

みなさんは普段から紫外線対策していますか? 日焼け止めは夏だけではなく一年中使う大切なスキンケアアイテム。でも紫外線吸収剤や散乱剤、ナノ化、UVAやUVB、ブルーライトカットなどなど… 日焼け止めを選ぶポイントは様々で、正直どこを重視して選べばよいのでしょうか?

当たり前のように日焼け止めを塗っていても、「日焼け止めにあるSPFやPAの表示、実際にどのくらいを目安にすればいいの?」、「紫外線吸収剤はよくないってホント? でもどうして?」といった疑問を抱えている方も多いかと思います。

今回は、知っておきたい日焼け止めのキホンをここで改めておさらいしましょう!

そもそも紫外線とは?

(c)Shutterstock.com

太陽の紫外線には「UVA」「UVB」「UVC」の3種類があります。これらは同じ紫外線ですが波長の長さによって、ABCと分けられています。

実際に人間の体に届くのは「UVA」と「UVB」の2種類。この2つの違いを簡単に言うと以下のようになります。

・お肌を短時間でこんがり焼くのが「UVB」
・急に焼けるわけではないが、長期的にシミの原因になるのが「UVA」

近年の日焼け止めではUVBに対する防御力である「SPF」のほかに、「UVAをどれだけカットできるか」の基準として、「PA」という数値を表記するのが一般的になってきています。

◆紫外線吸収剤vs紫外線散乱剤

日焼け止めで話題になりがちな「紫外線吸収剤か散乱剤か」問題。結局これってどっちがいいの? と思う方も多いでしょう。

これに関しては様々な議論がされており、一概に何が正解とするのは難しい部分もあります。ただ、2020年に出たFDA(アメリカのFood and Drug Administration、厚生労働省のような機関)による論文では、紫外線吸収剤に入っている有効成分が血流、体内に暴露し、一部では母乳にも入り込んでしまうということがわかってきているそう。

紫外線吸収剤を使った製品が全て危険というわけではないですが、そういった体内への吸収も実際に考えられるとなると、やはり少し気になりますよね。どちらが使われているかは日焼け止めの成分表示で確認することができます。

✔︎ 紫外線吸収剤:オキシベンゾン、メトキシケイヒ酸エチルヘキシルなど
✔︎ 紫外線散乱剤:酸化セリウム、酸化亜鉛、酸化チタンなど

日焼け止め選びのポイント

(c)Shutterstock.com

KINSが考える日焼け止め選びの基本的なポイントは、以下です。

・保湿成分が充実していること
・SPF30以上であること
・PA+++以上であること

日焼け止めを使うシーンにもよるので、SPFやPAは、異なるものを使い分けてもいいですね。米国皮膚学科会でも、保湿力があるSPF30以上の日焼け止めを勧めています。まずは肌に必要な潤いを守りつつ、日常的な紫外線がきちんとカットできる、といったことを最低条件に選びましょう。

✔︎ 植物由来の保湿成分:ホホバオイル、オリーブオイル、ヒマワリ種子油、ホホバ種子油、クロヨナ種子油、ミツロウなど

◆【ニキビ肌向け】日焼け止め選びのポイント

肌悩みによって気にするべきポイントはあるのでしょうか。特にKINSに寄せられるお悩みでも多い、ニキビ肌さんが日焼け止めを選ぶ注意点はどんなことでしょう。

オイリーでニキビができやすい

菌ケアの観点や色々な研究結果をもとにすると、ニキビ肌さんが意識しておくとよいのが「オレイン酸」と「グリセリン」。

まずオレイン酸は「アルガンオイル」や「オリーブオイル」のような、植物性の油脂によく含まれる成分。それ自体は悪いものではないですし、アルガンなどのオイルは乾燥肌にとってはむしろおすすめ。

ただ、オレイン酸はニキビの原因菌でもある「アクネ菌」のエサとなりやすいため、すでにオイリーでニキビの多い肌の場合は相性が良くないことが考えられます。水性の保湿成分として使われる「グリセリン」も同様にアクネ菌を増やしやすいとされているため、ニキビ肌の菌ケアとしては注意した方が良いでしょう。

インナーUVケアはザクロジュースに注目

紫外線から物理的に肌を守るために日焼け止めも大切ですが、同時に肌のターンオーバーなどには体内環境も関わっているので、くすみのない美肌を目指すならインナーケアもかかせません。

日頃から栄養バランスの整った食事をすることはもちろんですが、ある論文では「ザクロジュース」が美肌に関係しているのではという研究データもあります。その研究結果では、ザクロジュースを12週間継続して飲むことで、UVBに対する耐性や肌フローラへの変が示唆されていました。

これからは新しいインナーUVケアとして、ザクロジュースを取り入れてみるのもいいかもしれませんね。UVケアも、お肌の「菌」に優しいものを取り入れて、健康な美肌を目指しましょう。

TOP画像/(c)Shutterstock.com

教えてくれたのは… 菌ケア専門家 下川穣

1985年4月1日生まれ 福岡県北九州市小倉出身。
岡山大学歯学部を卒業後、都内医療法人の理事長(任期4年3ヶ月)を務める。3年のクリニック経営を中心に、2,500名以上の慢性疾患に対する根本治療を目指した生活習慣改善指導を行っている。医療法人時代に、菌を取り入れることによって体質改善した原体験をきっかけに菌ケアによる根本治療の可能性を感じ、2018年12月に株式会社KINSを創立。現在、代表取締役を務める。

Instagram:@yutaka411985@yourkins_official

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