春に頭を悩ます花粉症… 菌ケア目線の対策で快適な春を過ごしませんか?
総合的な菌ケアサービスを展開するKINSの代表取締役を務める下川穣さんから、菌ケア目線での花粉症対策について、教えていただきました。
前回記事▶︎手が乾燥でガサガサ… 肌荒れの原因と改善法は? お湯の温度にも注意したい!
花粉症と菌ケアの関係について疑問に思う方もいらっしゃるかと思います。そもそも腸は、全身の免疫細胞の7割以上も集まっていると言われており、その腸内細菌のバランスが崩れると免疫系にも異常が現れます。現代病とも言われる花粉症が増加傾向にあるのは、現代の食生活や生活環境、ストレスなどの変化による腸内環境の乱れが原因かもしれません。
腸と生活習慣の関係とは
花粉症はアレルギーの一種で「花粉」という本来無害である物質に対して免疫が過剰に反応している状態。花粉症においては「小さい時は出なかったのに!」という方も多いのではないでしょうか。
その理由の一つとして「生活習慣が変わったことによるリーキーガット症候群」の可能があげられます。リーキーガット症候群は「腸もれ」とも呼ばれます。腸の細胞と細胞の間に隙間が空いてしまい、そこから腸内の有害な物質(食べ物の細片や菌、悪玉菌の出す毒素)が血中に漏れ出し、免疫に異常をきたしている状態です。
この症状を起こす原因は様々あり、例えば日常のストレスからずさんな食生活(高脂質・高糖質なの食事や食物繊維の不足、それからジャンクフードや添加物など)、小麦製品の常食などがあります。広く、腸内細菌の善玉菌の数を減らし、悪玉菌が増えてしまうような生活習慣を行うことが、症状を引き起こす原因として考えられています。
小麦を日常的に摂るのはダメ? KINSのオススメ食生活
腸もれ(リーキーガット症候群)は、小麦の常食が原因であると考えられています。小麦グルテンに含まれるグリアジンという物質が、腸壁を刺激し隙間を開けてしまうことがわかりました。健康な方であれば多少の小麦は問題ないのですが、小麦の摂取が日常的になっている方や、腸内環境が悪化している方(腸が弱っている状態)の場合、腸もれが起きやすくなっています。
それでは、「腸もれ」の対策はどうすればいいのでしょうか?
対策としては、小麦を含む製品を抜いた食事を行ったり、より腸内環境が整う食事をとったり、具体的には善玉菌を増やす食物繊維や、善玉菌の定着を助けるオメガ3脂肪酸を積極的に摂る食生活を意識したりすることが大切です。
菌目線での花粉症対策は緑茶!
緑茶にはさまざまなアミノ酸やポリフェノールが含まれていますが、その中でも「カテキン」(ポリフェノールの一種)には、「善玉菌(ビフィズス菌)を育てる効果」と「免疫を整える効果」の2つの効果があります。
◆緑茶の抽出の仕方で含まれるカテキン
緑茶は、抽出する際の温度によって、カテキンの成分が変化することが分かっています。自分の体調や欲しい効果によって淹れ方を変えてみてもいいでしょう。
〈緑茶に含まれる成分〉
・エピガロカテキンガレート(EGCG)
割合として一番多く含まれている。抗酸化力が高く、免疫を調整する。
・エピガロカテキン(EGC)
免疫機能を強化する。
菌ケア目線で花粉症に効果があり、おすすめなのは「免疫を整える」役割のエピガロカテキンガレート(EGCG)。このエピガロカテキンガレートは、熱いお湯(80℃以上)で煮出した緑茶に多く含まれ、酸化を防ぎ免疫機能を整える作用があります。
つまり花粉症などアレルギー症状の軽減です。さらに、喉にウイルスが付着するのを防ぐ効果もあるなど、風邪予防にも効果があります。花粉症が気になっている方は、80度以上の高温で抽出した緑茶をまずは取り入れてみるといいかもしれません。
反対に水出しの緑茶にはまた別のカテキンが。それはエピガロカテキン(EGC)です。これは免疫力を強化する働きがあります。10℃以下の水で作るのが一番よいとされており、冷水で出した緑茶はカフェインの濃度も低いので、夜に飲むこともよいでしょう。
作り方は、およそ水1Lに茶葉10~15gを目安とし、3時間以上置くのが理想的。寝る前に作って朝飲むと効率がよさそうです。水出し緑茶を加熱すると成分が壊れてしまうので、冷えた飲み物を避けたい人は、冷蔵庫から出して常温に戻るのを待ちましょう。
最後に、KINSオススメの緑茶を紹介します。
茶友|あさつゆ
茶友さんは長崎県の緑茶メーカー。広大な茶園では7種類もの異なる緑茶を栽培していて、その銘柄はこれまでに「日本茶アワード」や「農林水産大臣賞」など様々な賞も受賞。
茶友さんの「あさつゆ」は、「天然玉露」とも呼ばれる緑茶の品種、「アサツユ」を使用した商品。自然に旨味が強いお茶で、本物志向の方々にも愛される、まろやかで味わいのある緑茶です。味わい深いの魅力ですが、価格は手頃なところも◎。
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花粉症に悩まされている方は多く、花粉症になったことがない方でもいつ症状がでるかわかりません。日頃からの菌ケアを取り入れて、快適な春を過ごしてみてください。
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教えてくれたのは… 菌ケア専門家 下川穣
1985年4月1日生まれ 福岡県北九州市小倉出身。
岡山大学歯学部を卒業後、都内医療法人の理事長(任期4年3ヶ月)を務める。3年のクリニック経営を中心に、2,500名以上の慢性疾患に対する根本治療を目指した生活習慣改善指導を行っている。医療法人時代に、菌を取り入れることによって体質改善した原体験をきっかけに菌ケアによる根本治療の可能性を感じ、2018年12月に株式会社KINSを創立。現在、代表取締役を務める。
Instagram:@yutaka411985/@yourkins_official