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「距離を置く」とは?
恋愛においてよく聞くワードである「距離を置く」ですが、実際にはどんなことを指しているのでしょう? 広い意味では、通常の付き合いを一時的に減らす、または関係を少しストップすることを意味します。
具体例を挙げるなら、会う回数やLINEの連絡を減らすといった、物理的・感情的に距離を取ることでしょうか。目的としては、お互いに考える時間をつくったり、感情を整理するための行動であるといえるでしょう。
【女性100人に聞いた】彼氏と距離を置くことを意識した経験がありますか?
※アンケートは20〜39歳の日本全国の女性を対象にOggi編集部が質問。調査設問数10問、調査回収人数123名(未回答含む)。
実際に、どのくらいの人が考えたことがあるのかを調べるため「彼氏と距離を置くことを意識した経験がありますか?」と100人の女性に質問しました。回答は「ある」…49%、「ない」…51%となり、約半数もの人が意識した経験があるという結果に。
「距離を置く」ことを意識した理由

ほぼ半数の人が距離を置くことを意識したのには、どんな原因や理由があったのでしょうか。具体的に聞いてみました。もしあなたが、今まさに悩んでいるのならば…体験談を参考に、距離を置いてみてもいいかもしれませんね。
喧嘩が多い
ふたりの関係がうまくいかず会うたびに喧嘩をしてしまったり、お互いに仕事などで少し疲れて面と向き合うことができないときには、「一時的に距離を取る方がいいかも」と思うよう。たしかにそのままの関係を続けていても、ポジティブな方向に持っていこうという気力が湧かなくなってしまいそうです。
「喧嘩が増えた」(30代・岐阜県)
「喧嘩ばっかりになって疲れた」(30代・大阪府)
「口喧嘩で冷静になりたかった。 嫉妬や自信のなさから言葉で相手を傷つけてしまったことがあり、一度距離を置いて自分自身と向き合いたくなった」(20代・山梨県)
相手との気持ちの差
彼氏が自己中心的な場合、本当に自分を好きだと思ってくれているのか確認したくなってしまうもの。友人との予定を優先したり、趣味に夢中で時間を割いてくれない…そんなことが続いたら、こちらの気持ちばかりが募ってしまいます。一旦距離を置くことで「私がどんな思いでいるのか考えてほしい」との心情が伝わるといいのですが…。
「興味を持ってくれないこと」(30代・千葉県)
「自分の好きなことばかりの人で、私は二の次。連絡も全然してくれなかったから」(30代・埼玉県)
「自分の気持ちがちゃんと伝わっていなかったとき。 相手の態度が変わってきたとき」(30代・石川県)
仕事関係
仕事はどうしても生活の中心になりがちですので、それによってふたりの環境や関係性が左右されてしまうことも多いのでは。たとえば転勤などで会うこと自体が難しくなるほか、忙しさで会えなくなる場合もあるでしょう。そういった事情から、ひとまず距離を置き「この先のことを考えたい」と考えるようです。
「転勤等により環境が変わり、連絡頻度等が合わなくなったため」(30代・神奈川県)
「仕事ばっかりで会って来れなくなる日が続いて、何ヶ月も会わなくなった彼氏」(20代・北海道)
ネガティブな気持ち
付き合いが長くなると段々馴れ合いの関係になり、イヤだと思う部分から目を逸らせなくなってしまうこともあります。ただしそれが「ちょっとしたことですぐ相手にイライラする」など、ネガティブな方向へ進むと危険です。すぐに距離を置いたほうがいいでしょう。ほかにも、感謝の気持ちを忘れてしまったときに「いったん離れたい」と感じた人がいるよう。以前はさまざまな場面で感謝を伝えていたのに、今や「当然でしょ」なんて思ってしまっている…そんな自分に気づいたならば、一度気持ちを整理したいと考えるのも無理はないですよね。
「相手に感謝できなくなったとき」(30代・福岡県)
「些細なことでイライラしてきたとき」(30代・東京都)
依存する
付き合うということは、愛しているという気持ちのやりとりを通してポジティブな関係性を築いていくこと。また、他人との深いつながりを通して、個人的に成長していくチャンスでもあるのです。しかし、それは対等な関係だからこそできること。どちらかが相手に依存するようになると、途端にマイナスな方向へ引きずられてしまいかねません。そのようになりかけたら、一度関係を見直すべき状態といえそう。
「依存しすぎてもよくない」(20代・兵庫県)
「相手に執着してしまうと感じたことがあったから」(20代・茨城県)
「相手の私への依存度があまりに高すぎたから」(30代・東京都)
価値観の不一致
価値観やライフスタイル、経済観念などに違いを感じている場合、それを受け入れることができるのか、妥協点を見出せるのかと悩むこともあるでしょう。できれば相手にも同じように考えてほしいとあって、お互いに価値観の不一致へ向き合う時間を取ろうと考えるようです。
「価値観が合わなかった」(30代・東京都)
「価値観の違いが見えはじめたから」(30代・福岡県)
相手のイヤな部分が気になる
長く付き合っていると、今まで気にも留めなかった部分へ嫌気を感じるようになることもありますよね。そういった少しの不満や疑問を溜め込んでいくと、いつの日か一気に爆発してしまう可能性も…。ふたりの関係にヒビが入るのを避けるためにも、一旦距離を置くべき状況といえるのではではないでしょうか。
「ずっと一緒に行動しすぎると、相手の嫌なところが見える。そのようなときに一歩引いて考えてしまう」(20代・北海道)
「不満と疑問があったから」(20代・佐賀県)
マンネリ化
付き合うほどにデートプランが似たり寄ったり状態となったり、相手のことをもっと知りたいという気持ちが薄れていくマンネリ化は、往々にして起こりがち。つまらないという思いを持ちながら惰性で関係を続けるなんて、お互いにとって〝いいこと〟とはいえません。きちんと自分の気持ちに向き合う時間がほしい、と思うのも当然かも。
「マンネリ化しそうだった」(30代・兵庫県)
「マンネリ化したとき」(30代・愛知県)
「距離を置く」ことのメリットは?

一時的にと言えど、相手と距離を置くのはちょっと勇気がいることでもありますよね。できればどんな部分にメリットがあるのかを知っておきたいところ。ということで、回答者の皆さんに聞いてみました。
冷静になれる
喧嘩が増えたり相手への不満が溜まるなど、ネガティブな気持ちであふれている状態を一旦抑えられる。それが、距離を置くことのいちばんの意義といえるはず。少し冷静になる時間を持てば、その場の勢いで別れてしまうなんて事態も避けられますしね。さらに、自分とは合わない部分ばかりが目につくときでも、心を冷まし落ち着いて思い返すことで、彼にしかないいいところや好きになった理由を思い出せるのでは。
「冷静になって考えられる。その相手が自分にとってどんな存在なのかを改めて理解するきっかけになる」(20代・山梨県)
「ひとりでじっくり考える時間が持てること」(30代・秋田県)
「激情を一旦落ち着かせて、いくらか冷静になることができる」(30代・鳥取県)
「時間が空くと冷静に判断できる。相手のいいところや会えない時間の寂しさの度合いがわかり、さらに愛情が深くなる」(30代・岩手県)
自分の時間ができる
付き合い始めると、自ずとひとりの時間は少なくなりますよね。実はそれが不満として心に溜まり、ふたりの関係を難しくしているのかも…。自分自身が好きなことや趣味に熱中する時間を取れば、充実感が得られるほか自己肯定感も上がります。それが、彼との新鮮な時間を取り戻す結果につながることもあるでしょう。また、友人や家族などと話す機会を増やすことで、恋人を客観的に見られるようになるはずです。ひとりでは気づけないことも、きっとたくさんありますよ。
「自分の時間や意思を保つことができる」(30代・福岡県)
「自分の時間を持つことで、相手を客観的に見られるようになった」(20代・茨城県)
「自由な時間ができる」(30代・大分県)
「友達や家族に時間を使える」(30代・大阪府)
自分に必要な人か自覚できる
距離を置くことで「これは絶対彼に話したい!」など、気持ちを共有したいと思うことがあったり、彼がいないとつまらないという真実に気づくケースもあるかもしれません。側にいない、または声が聞けないことに対して寂しさや不安が募るのであれば、やっぱり自分には彼が必要なんだと自覚できるのではないでしょうか。
「あらためて必要な人か確認できる」(30代・千葉県)
「相手が本当に自分の人生に必要かどうか考える期間になる」(30代・神奈川県)
「相手が大切な存在だったと改めて気づくきっかけになる」(30代・愛知県)
見つめ直せる
ひとりの時間を持ち、冷静に考えを巡らせる…それが、相手との関係をどう構築していきたいのか、自分はどんな過ごし方なら幸せを感じることができるのかなど、まっさらな状態で自身の恋愛観を確認することへつながります。きっと相手に対する考え方や、どんな行動を取ることがふたりの幸せとなるのかも理解できるでしょう。
「自分の状況を客観的に見ることができる」(20代・神奈川県)
「見えなかった感情に気づく」(30代・奈良県)
「依存しすぎているときは、一旦距離を置いたほうが関係を改善できるかも」(30代・兵庫県)
「今のままでいいかゆっくり考えられる」(30代・東京都)
心の安定
彼との喧嘩が絶えなかったり、悩み考えすぎるなどで、疲れ切ってしまった心を休められるのもメリットです。一旦恋愛から離れて心を落ち着かせる時間も、人生には必要なのです。気持ちが安定すれば、自分の感情を落ち着いて整理することができますよ。
「落ち着ける」(20代・滋賀県)
「疲れが取れる」(20代・千葉県)
リフレッシュ
ストレスを抱えすぎて「もう別れるしかない」といったネガティブな気持ちに囚われると、気分がどんどん落ち込んでしまいます。そんな気持ちを一旦リセットするためにも、距離を置くのが有効です。彼とモヤモヤしながら過ごす時間をリフレッシュする時間に充てれば、考え方も前向きになるでしょう。友達と飲みながらたくさん話をしたり、ランニングやヨガへ取り組んでみるのはいかがでしょうか。
「気持ちをリセットできそう」(30代・東京都)
「ストレスがかからない」(20代・栃木県)
「距離を置く」際に決めておきたいルール

彼氏と距離を置くというのは、勇気のいる行動です。決断に至ったならば、その勇気を自分で称えてあげてください。ただし、実際に距離を置く前に、いくつかのルールを決めておくことをおすすめします。アンケート結果を見てみましょう。
期限を決める
距離を置いて、そのままフェードアウトしてしまった…なんて事態にならないよう、「この日まで距離を置こう」と具体的に期日を決めておくのがおすすめ。時間制限があれば、ダラダラと考えていつまで経っても思いがまとまらないといったことも避けられます。
「1週間、連絡もやめたい。など期限をつくる」(20代・和歌山県)
「いつまでに結論を出すか決める」(30代・神奈川県)
「いつまで距離を置くかの期日を決める」(30代・北海道)
「距離を置く期間を決めておく」(30代・埼玉県)
定期的に連絡
距離を置いていたとしても、別れたわけではないので最低限のつながりは持っておきたいもの。ですから、週末に近況報告をしたり、無理にならない程度でLINEしてみるといったルールを設けてもOK。ただし、連絡を絶っているときであろうと、聞かれたことにはきっちり返事をしておきましょう。新たな火種を生まないよう、上手に距離を保ちたいですね。
「1日に1回は連絡する」(20代・静岡県)
「連絡する頻度を決める」(30代・愛知県)
「連絡を取り合うことは忘れない」(30代・神奈川県)
「直接会わないけど、LINEは毎日する」(30代・兵庫県)
「返事は忘れずに返すこと」(30代・福岡県)
きちんと考える
友達と遊び放題であったり、趣味に没頭しすぎたりして問題へ向き合う時間を取らないなら、距離を置く意味がありません。リフレッシュも目的のひとつではありますが、そこは履き違えないようにしたいところ。
「また会うときまでに相手のことをよく考える」(30代・東京都)
「恋人とどのように向き合っていくか考える」(30代・神奈川県)
会う回数
距離を置く期間を長めに設定するならば、ある程度「お茶や食事だけで顔を合わせる時間」をつくるというのもあり。冷静に考えている状態のときに少しでも会ってみれば、新たな気づきが生まれるかもしれません。また、今までになかった感情が湧きおこり、改めて熟考できるようになることも考えられるでしょう。
「必ず会う日を決めておく」(20代・北海道)
「月2回会うことにする」(20代・埼玉県)
ほかの人になびかない
出会いの場である合コンへ行ったりするのは絶対にNGです。宙ぶらりんになっている気持ちを持っていかれ、浮気につながる可能性もないとは限りません。「お互いを信頼した上で距離を置くのは当然のこと」と考えて、きちんと約束しておきたいですね。
「その間に浮気はしない」(20代・千葉県)
「距離を置くだけで、ほかの異性とつながりを持つ時間ではないこと」(20代・茨城県)
「浮気禁止」(20代・東京都)
自然消滅にしない
考えているうちに「もう付き合う必要ないかも…」と勝手に思い至り、会う約束を反故にしたり、連絡を断つといった行動は絶対に避けましょう。思いが実りお付き合いに至った彼に対して、礼儀を持つのは人として当たり前のことです。必ず、考えた結果についての話し合いを心がけて。
「自然消滅しない。人間関係をキープできるように努力する」(30代・神奈川県)
「自然消滅にはしないこと」(30代・滋賀県)
明確にする
相手と「どんな意図で距離を置くのか」を明確にしておくことが大切です。なぜなら再会したとき、お互いの期待や感情のズレがないようにしておきたいから。たとえば、価値観が一致していないことについて「考えがまとまらないから、お互いにゆっくり考える時間にしよう」または「何が喧嘩の原因になりがちなのか。喧嘩しないためにはどうするのがいいのか」など、考える内容を確かめておくべきです。そうすれば、距離を置いたのに何も変わっていないという悲しい事態を避けることができるはず。
「距離を置きたい理由を明確にする」(30代・福岡県)
「距離を置いた後どうするのか決める」(20代・神奈川県)
別れも視野に入れる
会わなくなったり連絡が減っても「寂しい」「何か物足りない」などの感情が生まれてこない事実に気づいてしまうケースもありそう。もしかすると、ちょっと無理をしていたり、惰性で付き合っていたのかもしれないですね。距離を置くことが、恋愛関係が終わるきっかけにもなり得ることはお互い理解しておきましょう。
「最悪、別れても仕方ないと割り切る」(30代・大阪府)
「別れにつながることもあり得ると考えておく」(30代・大阪府)
〝恐れず前向きに考える〟ことができれば、何かが見えてくる
〝付き合っている彼と距離を置く〟と聞くと「大丈夫なの?」とネガティブなイメージを持つ人が多そうです。しかし、「ふたりの関係をよりよいものにするための時間」だと考えれば前向きな手段だと捉えられるのではないでしょうか。
相手からもし「距離を置きたい」と言われたとしても、別れが近づいているのでは…と恐れるのではなく、真剣に自分たちのことを考えてくれているからこそなんだ、とポジティブに解釈してみましょう。どんな結果になっても、ふたりにとって最適な選択ができるよう、考えを巡らせる期間にしていけるといいですね。
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