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2025.09.17

「パンドラの箱」の意味とは? ギリシア神話から会話での使い方まで解説

「パンドラの箱」とは、比喩的に「予知不可能な困難を秘めたもの」の意味で使われる言葉です。今回は、「パンドラの箱」のギリシア神話の背景や意味、使い方、現代への示唆、よくある疑問と回答を紹介します。

この記事のサマリー

・「パンドラの箱」はギリシア神話に由来する言葉です。
・中身にはあらゆる不幸が詰まっており、箱の底には「希望」だけが残ったとされます。
・現代では「予知不可能な困難を秘めたもの」の比喩として用いられます。

「パンドラの箱」という言葉は、ニュースや会話の中で耳にすることがあっても、その由来や正しい意味を詳しく説明できる人は少ないかもしれません。ギリシア神話に登場するこの物語は、「不幸や災いが広がる」という側面と、「最後に希望が残る」という側面を併せ持っています。そのため、日常の比喩表現としても広く用いられていますよ。

本記事では、辞典に基づく正確な情報をもとに、神話の背景から現代での使い方までを整理しました。読むことで、会話や仕事の中でこの言葉を自信を持って使えるようになるはずです。

「パンドラの箱」とは? ギリシア神話の背景を紹介

まずは「パンドラの箱」という言葉がどのような神話に由来するのかを整理します。正しい理解をしておくと、比喩的な使い方や現代的な解釈も一層クリアになりますよ。

ギリシア神話におけるパンドラの物語

ギリシア神話によると、プロメテウスが天から火を盗みました。その盗んだ火を人間に与えたため、人類は高慢になってしまったのです。そのことを罰するため、主神ゼウスはパンドラという女性を地上に送りました。

彼女に託されたのは、あらゆる悪・不幸・災いが封じ込められた箱(※本来は壺)。パンドラはその箱を好奇心から開けてしまい、たちまち世界に病や不幸が広がりました。ただし、すべてが飛び出したあと、箱の底には「希望」だけが残ったとされています。

辞書では次のように説明されています。

パンドラ‐の‐はこ【パンドラの箱】
ゼウスがパンドラに持たせた、あらゆる災いの詰まった箱(本来は壺)。彼女が地上に着いたとき好奇心から開けたところ、すべての災いが地上に飛び出したが、急いでふたをしたので希望だけが残ったという。
引用:『デジタル大辞泉』(小学館)

(c)Shutterstock.com

「パンドラの箱」の言葉としての意味と使い方

日常会話やビジネスシーンでも「パンドラの箱」という表現は登場します。比喩的にどう使えるか、また使用NGな使い方も整理して紹介します。

比喩表現としての用例

「パンドラの箱」という言葉は、比喩的に「予知不可能な困難を秘めたもの」の意味で使われます。例えば「新制度はパンドラの箱を開けるようなものだ」という言い回しは、一度手を付けると次々に問題が表面化してしまう状況を表します。

会話やメールの中で「触れると複雑な問題が広がりそう」というニュアンスを伝えたいときに有効です。

誤用や注意すべきシーン

「パンドラの箱」は「予知不可能な困難を秘めたもの」を意味します。したがって、「問題解決の糸口」であったり、「新しいチャンス」と解釈するのは誤りですので注意しましょう。

また、フォーマルな会議や取引先へのメールで安易に使うと、深刻さを軽く見ているように受け取られる可能性もあります。比喩としては便利ですが、相手や場面を選んで用いることが大切です。

都市伝説・現代文化におけるパンドラの箱

検索では「都市伝説」や「怖い話」への関心も目立ちます。ここでは、現代のサブカルチャーやエンタメに「パンドラの箱」がどのように引用されているかを紹介しましょう。

都市伝説・オカルトでの扱われ方

「パンドラの箱」は、ネット上の都市伝説やオカルト的な文脈で「決して開けてはいけないもの」「封印された謎」の象徴として語られることがあります。掲示板やSNSでは、未解明の現象や危険な話題を「まるでパンドラの箱だ」と例えるケースも多く見られます。

元々の神話が「災厄を広げるもの」だったため、想像力をかき立てやすい題材となっているのです。

ドラマ・映画・漫画での登場

「パンドラの箱」という言葉は、ドラマや映画、漫画のタイトルやモチーフとしてもしばしば登場します。作品の中では「触れてはならない秘密」や「運命を変えるきっかけ」といった象徴として扱われることが多いのが特徴です。

(c)Shutterstock.com

「パンドラの箱」から学ぶ現代への示唆

「パンドラの箱」には「希望が残る」というラストは今を生きる私たちに強いメッセージを与えてくれます。ここでは、現代的な意味づけを考えてみましょう。

「希望」をどう捉えるか?

パンドラの箱の底に残った「希望」は、人間が困難を生き抜くために欠かせない要素として受け止められています。絶望的な状況にあっても前を向かせる力としての希望、あるいは未来を見通す予知能力の象徴ともされています。

仕事や生活の中で思いがけない問題に直面したとき、「最後に希望が残る」という神話の結末は心強い支えとなるのではないでしょうか。

比喩表現から考えるリスクとチャンス

「パンドラの箱を開ける」という表現は、リスクとチャンスの両面を考えるヒントにもなります。未知のプロジェクトや新しい挑戦に踏み出すとき、思わぬ問題に直面するかもしれませんが、そこには前進の可能性も隠れています。

災厄と同時に「希望」も残る物語を意識することで、リスクを恐れすぎずに挑戦へ踏み出す勇気を得られるかもしれません。

(c)Shutterstock.com

「パンドラの箱」に関するFAQ

ここでは、「パンドラの箱」に関するよくある疑問と回答をまとめました。参考にしてください。

Q1. パンドラの箱には何が入っていたのですか?

A.「あらゆる悪・不幸・災い」や「人間の罪悪」が封じ込められていました。開けられたことで、それらが地上に広がったとされています。

そして、最後に「希望」だけが残りました。

Q2. 「パンドラの箱」という表現はどういうときに使えますか?

A. 「予知不可能な困難を秘めたもの」という意味で使えます。

例えば「この問題に手をつけると、パンドラの箱を開けるような事態になりかねません」といった使い方です。

Q3. NGな使い方はありますか?

A.「チャンス」や「解決策」と同義で使うのは誤りです。

最後に

「パンドラの箱」という言葉は、ギリシア神話に由来しながら、現代では比喩表現として広く使われています。そこには「災いが広がるもの」という側面と、「最後に希望が残る」という前向きな側面の両方が込められています。職場での会話や日常のちょっとしたやり取りの中でも、この二面性を理解していると、より的確にニュアンスを伝えられるでしょう。

TOP画像/(c)Shutterstock.com

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