「○○界隈」という言葉がZ世代の間で流行しています。そのうちの1つが今回紹介する「自然界隈」。SNSでよく使われる言葉ですが、みなさんも一度は目にしたことがあるのではないでしょうか? 本記事では、自然界隈や自然界隈ファッションについて解説していきます。
「自然界隈」の意味とは?
「自然界隈」の読み方は「しぜんかいわい」です。2023年の12月に発表された『SHIBUYA109lab.トレンド予測2024』では、「自然界隈」がモノ・コト部門にランクインしました。まずは、言葉の意味から見ていきましょう。
「自然界隈」とは、高原や山、川などの自然スポットのこと。また、その場所を好んで出かける人達のことを指します。SNSで「#自然界隈」というハッシュタグを見たことはありませんか? 今若者の間で、自然スポットに出掛けたり、自然の中で写真を撮ってSNSに投稿することが流行っています。
自然界隈は割と広義の意味で使われていて、明確な使い方は決まっていないように見受けられます。例えば、休日に自然スポットに出かけたことを「自然界隈してきた」と言うこともありますし、よく自然スポットに遊びに行く人を「自然界隈の人だ」と言うこともあり、多様な使い方ができるでしょう。
なぜ若者の間で自然界隈が流行っているのか?
若い世代といえば、SNSやインターネットのイメージを強く持っている方もいらっしゃるでしょう。そんな彼らが、なぜ自然界隈にハマっているのでしょうか?
1:いつもとは違う環境のため、リラックスできる
普段は学校に通ったり、バイトしたりと、せわしない毎日を送る若者にとって、自然スポットは人目を気にする必要もなく、リフレッシュできる場所です。自然の音や景色が、彼らをリラックスさせるのでしょう。SNS疲れによるストレスを感じている若者にとって、自然はデジタルデトックスにも効果的です。
2:コロナによる影響
コロナ禍による外出制限を経験したことで、改めて自然の壮大さや開放感に心地よさを感じた人は少なくないでしょう。また自粛が解除され、いきなり人が溢れる街に戻ったことで人疲れし、自然スポットへ出掛けるようになったという声もあります。
3:安価に遊べるコスパの良さ
最近は川や山でキャンプをしたり、BBQをしたりする人達が増えています。その理由の1つは、コストが抑えられるということ。商業施設で遊んだりレストランに入って食事をするよりも、自然の中で写真を撮ったり、食材を持ち寄ってみんなで料理する方が、格安で遊ぶことができます。学生にとって、これは大事なポイントでしょう。
最近では、公園も学生の人気スポットになりつつあります。シャボン玉遊びや水遊び、ピクニックなど、子どもの頃にやった遊びで懐かしい気持ちに浸る若者も多いでしょう。
4:SNSに投稿する写真の差別化
デジタルデトックスのために自然へ出掛ける人がいる一方で、写真映えのために出掛ける人もいます。カフェやプリクラが流行った時期には、Instagramに投稿される写真が同質化してしまい、それに飽きてしまった若者も多いそう。そんな中、大自然に囲まれた写真やピクニックの写真は新鮮味がありますよね。周りと差をつけるために、自然の中で撮影した個性的な写真を投稿する若者もいるようです。
「自然界隈ファッション」にも注目!
自然スポットに合わせて、アウトドアコーデをするのも自然界隈の楽しみ方です。アウトドアミックスは、最近トレンドのファッションスタイル。どのようなアイテムが取り入れられているのでしょうか?
1:カジュアルスポーティなトップス
まず、トップスにはカジュアルなロゴTシャツや、動きやすいタンクトップなどを合わせます。レイヤードコーデが好きな方は、ナイロンジャケットを使用すると良いでしょう。ストライプやチェック柄のシャツを羽織るのもトレンドです。
2:ワイドめのパンツスタイル
ボトムスには、だぼっとしたシルエットのカーゴパンツやワイドデニムが人気です。ショートパンツでいうと、ミニ丈よりも膝下丈のパンツをベルトと合わせるコーデが多く見られます。スカートを履く場合は、生地が破れにくくタイトなシルエットのものにしましょう。
3:アウトドアブランドの小物
自然界隈ファッションで一番特徴的なポイントは、小物です。帽子や靴、バッグをアウトドアブランドで揃えることで一気に自然界隈にマッチしたコーディネートが完成するでしょう。帽子はキャップやバケットハット、靴はハイカットスニーカーが人気です。バッグはショルダーバッグやサコッシュなど、ストリート感を出しつつ動きやすいものがおすすめでしょう。
若者の間で流行している「○○界隈」
実は「自然界隈」以外にも「○○界隈」という言葉が若者の間で流行しています。他にどのような言葉が注目されているのでしょうか?
そもそも「界隈」とは、「そのあたり一帯、その付近」という特定の場所を指す意味と、業界やある分野に関わる人を指す二通りの意味があります。若者の間で使われる「界隈」は後者。「○○な人達」という意味で「○○界隈」と使います。オタクであれば「オタク界隈」、ゲーム好きであれば「ゲーム界隈」というように使うことができるでしょう。
中でも最近よく見かけるのは「回転界隈」と「風呂キャンセル界隈」です。「回転界隈」とは、TikTokのハッシュタグで見られるもの。曲に合わせて回転していく動画スタイルがブームとなり、回転界隈と呼ばれるようになりました。
「風呂キャンセル界隈」は略して「風呂キャン界隈」とも呼ばれます。主にXで注目されているネットスラングで、名前の通り入浴をキャンセルする、つまりお風呂に入らない人達のこと。お風呂が嫌いというわけではなく、入浴が面倒で飛ばしてしまう若者が急増しているそう。それに伴ってドライシャンプー商品が注目されるようになってきています。
最後に
川や山、公園など、最近の若者には自然スポットが人気のようです。低コストで誰でも楽しめるのも良い点ですね。デジタルデトックスをしたい方や人疲れしてしまった人は、ぜひ自然界隈に参加してみてはいかかでしょうか?
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