【目次】
・白湯(さゆ)についておさらい
・習慣にしたい白湯を飲むタイミング
・二日酔いや胃腸が疲れているときに
白湯(さゆ)についておさらい
「白湯」とは、水をやかんや鍋で沸かしたお湯のこと。お湯には何も入れません。水を沸騰させることで、カルキなどの不純物が飛んで口当たりがまろやかに。冷まして飲んでもOKです。体の抵抗力が弱まっている人や、赤ちゃんの飲料水に使用するのが一般的。
習慣にしたい白湯を飲むタイミング
【1】朝に飲む方法
朝に飲む白湯は、インドの伝統医学「アーユルヴェーダ」の考えに基づいた“毒出し”がブームに。起きぬけの胃腸が空になっている状態で飲むのがベストです。
内側から内臓を直接温めることで代謝が上がり、冷えの改善や便秘解消などに期待大! 沸騰させたお湯を50~60度に冷まして飲むのが、アーユルヴェーダ流です。胃腸をゆっくり目覚めさせましょう。
【2】入浴時のルーティン
教えてくれたのは…
杉山産婦人科:杉山力一先生
[東京医科大学産科婦人科医局では、不妊治療・体外受精を専門に研究]
≪朝風呂する場合≫
朝は1日の中で最も体温が低下するタイミング。体温とお風呂の温度差による健康被害が起きる可能性もあるので注意が必要です。
白湯を飲んで体温を上げておいたり、湯舟は40度未満のお湯に数分浸かるようにしましょう。また、寒い日は脱衣所やお風呂場を温めておくのもポイントです。
≪入浴前後のルーティン≫
朝に限らず、入浴前と後にコップ一杯の白湯を飲みましょう。入浴による発汗は、血液の粘度が高まることで血液がドロドロになってしまいます。入浴後にも白湯をたっぷり飲んでおくことで、このリスクを最小限に抑えながら、自然に無理なくカラダの免疫力がアップします。
免疫力アップする入浴法! 意外とNGなお風呂の入り方してるかも…
【3】生理中の白湯
「生理期間に冷たい飲み物の摂取はNG。カラダを冷やさないことが生理期間を心地よく過ごすポイントになります。体内の余分な老廃物・毒素をデトックスする作用もある、“スパイス白湯”での温活がおすすめ」(杉山先生)
≪スパイス白湯とは?≫
白湯にスパイスをブレンドした飲み物のこと。白湯を飲むよりも、スパイスによる保温・温感作用が高まり、生理期間の下腹部の痛みや頭痛・カラダのこわばりを穏やかに解きほぐしてくれるのを期待できます。
≪白湯にブレンドするスパイス≫
・シナモン
・クミン
・サフラン
上記のスパイスなどがおすすめです。
二日酔いや胃腸が疲れているときに
【1】お酒は胃に負担をかけない飲み方を
教えてくれたのは…
国際中医薬膳師・漢方アドバイザー:大木さと子さん
お酒はゆっくりペースで飲むようにし、チェイサーは白湯がおすすめ。なるべく胃が冷えないように気をつけることが大切です。
【2】二日酔いになってしまったとき
教えてくれたのは…
産業医・労働衛生コンサルタント:加藤杏奈先生
[専門は産業医学・予防医学・メンタルヘルス]
二日酔い(頭痛や吐き気など)の原因は、アセトアルデヒドの影響と脱水。血中のアセトアルデヒドの濃度を薄めて、早く分解・排出できるようにするために白湯を飲みましょう。冷たい水は胃腸の低下を弱め、吸収されづらいのでおすすめしません。
【3】胃痛・下痢・嘔吐
教えてくれたのは…
板橋聖子先生
[東京女子医科大学予防学科兼女性科(非常勤講師)・「優ウィメンズクリニック」勤務]
胃痛・下痢・嘔吐の症状があるときは、胃腸に余計な負担がかかるので食事をしてはいけません。水分がとれるようであれば白湯を飲みましょう。水分を摂っただけで戻したり下したりしてしまう場合は、脱水の危険があります。すぐに受診しましょう。
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