Q.朝起きたら二日酔い! このつらさ、早くなんとかしたい…どうしたらいいの?
こんにちは。産業医の加藤杏奈です。飲み会前〜直後に対策することが、二日酔いを抑えるポイントであることはすでにお伝えしましたが、今回は、対策をしたのに二日酔いになってしまった…というときの対処方法をお届けします。
二日酔い? と思ったら、とにかく水分補給!
二日酔いの原因はアセトアルデヒドの影響と、脱水。アルコールの中間代謝物質であるアセトアルデヒドは有害で、これが頭痛や吐き気などを引き起こす元凶です。血中のアセトアルデヒドの濃度を薄めて、早く分解・排出できるように常温の水か白湯を飲みましょう。冷たい水は胃腸の低下を弱めて、吸収されづらいのでおすすめしません。アルコールの利尿作用で体は水分とともに多くのミネラルも失っているので、スポーツドリンクもGOOD。
二日酔いが原因の頭痛に鎮痛薬はダメ!
多くの鎮痛薬は肝臓で代謝されます。アルコールを分解するのにいっぱいいっぱいな肝臓にとっては迷惑な話。薬が代謝されきれず、強く効きすぎたり、副作用が出やすくなってしまいます。頭痛にはカフェインで対応するのがよいでしょう。カフェオレや緑茶がいいと思います。一部の胃腸薬、漢方薬はOK。五苓散(ごれいさん)という漢方薬は二日酔いの症状緩和やむくみに効きます。ドラックストアで購入できますよ。
お酒を抜きたい、とサウナや入浴や運動で汗を流すのは△
アルコールを体から抜けさせようとしてお風呂に浸かったり、運動したりして汗をかくのは、脱水状態の体によくありません。軽いシャワー程度にしておきましょう。
食欲が少しでてきたら‥採るとよい食べ物は?
しじみの味噌汁・はちみつ→肝臓を助けます。
梅干し→酸性に傾いた体をアルカリ性に。
グレープフルーツジュース→果物に含まれる果糖は吸収がよく、二日酔い時の糖分補給に向いています。
以上、皆さんの心地よい暮らし&お仕事のお役に立ちますように☆
加藤杏奈|産業医・労働衛生コンサルタント
産業医科大学医学部医学科卒業。東京大学大学院医学系研究科公共健康医学専攻修了。専門は産業医学、予防医学、メンタルヘルス。産業衛生専門医。現在、某化粧品メーカーの産業医として勤務している。