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「要領がいい」の意味やメリットデメリットとは?
やることがたくさんあるとき、「要領のいい人になりたいなあ」と思ってしまいますよね。本記事では、「要領のいい人」と「要領の悪い人」の違いや特徴、要領よくやる方法をご紹介します!
そもそも、「要領がいい」とはどういうことなのでしょうか。辞書で確認しましょう。
要領がいいの意味
要領(ようりょう)がい・い
小学館『デジタル大辞泉』より
1. 処理のしかたがうまい。手際がいい。「ベテランらしく—・い」
2. 手を抜いたり、人に取り入ったりするのがうまい。「—・いだけで実のない人」
上記のように、「要領がいい」には2つの意味があります。1は、簡単にいうと物事の処理能力が高いこと、2は手抜きや人に取り入るのが上手なことを指します。
ご覧のとおり、2は少し印象がよくないですね。同じ「要領がいい」でも、ニュアンスが異なることに注意したいものです。意味の違いは、使われるシチュエーションによって理解できると思います。
「要領がいい人」の特徴
では「要領がいい人」は、どんな考え方や行動をとるのでしょうか。特徴をいくつか挙げてみます。
優先順位が把握できている
「要領がいい人」は、やるべきことの優先順位を的確に理解しています。たとえば、〝仕事〟と一口に言っても期限が迫っているものもあれば、期限までは時間があるが完成させるには相当な手間がかかるものもあります。
「要領がいい人」は、どれから手をつければいいのか、どの順序でやれば一番スムーズなのか瞬時に見極める力を持っています。
人の動かし方がうまい
「要領がいい人」は、人のことをよく見ています。Aさんはどんな仕事が得意で何が苦手なのか、Bさんにはどんな仕事をさせたら持ち味を活かせるのか。人の特徴を見抜けるとともに、頼むことが上手です。
少し大変そうに思われる仕事でも「こういうの上手だよね。明日までにお願いできるかな?」と、サラッと頼んでしまうのです。自分について知ってくれているとの気持ちがあるからでしょうか、「要領がいい人」に頼まれると、頼まれたほうもなぜだか気持ちよく引き受けてしまいます。
柔軟な対応ができる
「要領がいい人」は臨機応変な対応が得意です。不測の事態が起こっても驚かず、軽やかに切り抜けます。
それはなぜか…ずばり、物事の目的をきっちりわかっているから。目標達成までの予定に少しくらいイレギュラーがあっても、最終的にたどり着くところが明確な「要領がいい人」は臨機応変に軌道修正できるのです。
「要領がいい人」の考え方
「要領がいい人」はどのような考え方で物事を処理しているのでしょうか。それがわかれば、「要領がいい人」に近づけそうです。5つほど紹介しますので、ぜひ実践してみてください。
シンプルに考える
「要領がいい人」と話していると、物事を難しく考えていないことに気がつきます。たとえ難しい局面であっても、それらを「シンプルに分解」して考えているよう。「何を、いつまでに、どれだけ用意すればいいのか」といった必要な情報だけを上手に抜き取ることができる、とも言えますね。
まず、やってみる
「要領がいい人」は、案外大胆。準備もそこそこに、すぐ始めてしまうのです。見ているほうはハラハラしますが、本人は平然としています。
なぜならば、自分のできることをよく心得ているからですね。まずちょっとやってみることで、目的達成にどのくらいのパワーや時間が必要なのかを判断しているのです。たしかに、実際やってみないことにはわかりませんものね。
〝ちょうどいい〟を目指す
何をするにも完璧を目指すことは素晴らしいですが、実際のシーンでは、そこまでのクオリティが必要ない場合も多いもの。「要領がいい人」は、物事を進行させることを大切にするので、それに足る程度の〝ちょうどいい〟ところまで対応します。この〝ちょうどいい〟を的確に理解することで時短にもなり、力を温存することができるのです。
振り返らない
振り返って反省することは、もちろん大切です。しかし振り返ったとて、そこに戻れるわけではありません。特に、急ぎの仕事をしているとき反省に注力されたのでは、時間ばかりが過ぎてしまいます。
「要領がいい人」は、不必要に過去を振り返りません。常に先を見通し、今すべきことを優先して物事にあたるのです。
切り捨て上手
「要領がいい人」は取捨選択が上手です。何かを選ばなければならないときには、目的に対して不要なほうをスパッと切り捨てることができます。
「もったいないなあ」「こっちにもいいところがあるのに」と悩んだりせず、目標に向かって進みます。
「要領が悪い人」の特徴・行動
逆に「要領が悪い人」はどうでしょうか。あなたの普段の行動に、思い当たる節はありますか?
準備にこだわる
「要領が悪い人」は、どんな事でも準備に余念がありません。ていねいに時間をかけて準備をしますが、結果的には不要だったということになりがちです。
環境にこだわる
「要領が悪い人」は、環境にうるさいという特徴があります。〝仕事に集中するのは静かな場所じゃないとできない〟や〝思いついたことはノートへ表にして書く〟など、決め事が多いのです。
目の前のことにこだわる
「要領が悪い人」は、目の前に仕事があったとき、それを途中で置いておくことができません。いつでもいい仕事でも、今すぐに終わらせてしまわないと気がすまないのです。
「要領がいい人」になる方法とは?
「要領が悪い人」にはこだわりが多いようです。言い換えれば、物事の優先順位を考慮せず、あまり機転がきかない、ということでしょうか。では「要領がいい人」を目指したいときは、どんなことに気をつければよいのでしょうか。
自分のことをよく知る
得手不得手や、どんなことに時間がかかってしまうのかなど、まずは自分の能力を正しく把握しましょう。自分にできることを確実に理解しておかないと優先順位もつけられませんし、人に何を頼むかも決められません。
具体的には、自分の仕事をタスクごとに時間を測ってみましょう。数値化することで、客観的なデータが得られますよ。
生活習慣を健康的にする
テキパキと物事をこなすには第一に、身も心も健康であることが必要です。疲れていては、できることもできなくなってしまいます。早寝早起きなど、健康的な生活を心がけましょう。元気な毎日が、健やかな思考を生み出します。
目的を明確に
難しい仕事になればなるほど、それを完遂させることに一生懸命になってしまい、目的を見失いがちです。「要領がいい人」を目指すときは、目的を見えるところに貼っておくなどして、自分の作業がそれに適っているか、逆にやりすぎていないかなどを常にチェックしておきましょう。
ポイントを押さえて〝ちょうどいい〟を目指してみよう
「要領がいい人」のテキパキと効率的に片づけていく姿ってかっこいいですよね。「自分には真似できないな」と感じている方も多いのではと思いますが、実はほんの少しロジックに差があるだけなのかもしれません。
まずは自分のできること・できないことについて考えてみましょう。それが終わったら、次は物事の優先順位をしっかりと考える。そのように習慣づけることで、日常が変わってくるはずですよ。
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