【目次】
・育毛には体に取り入れる食べ物も重要!
・薄毛の原因は? 抜け毛を防ぐポイントは?
・育毛を助けるよい習慣について
・髪のために摂取したい食材・飲み物
・医師やプロに聞いたおすすめレシピも
・最後に
育毛には体に取り入れる食べ物も重要!
薄毛や育毛対策は、以前は男性だけの問題と思われがちでしたが、最近では女性で悩みがある人も多いようです。今悩んでいる方は、自分だけではないということに気づき、正しい方法で育毛などの習慣を身に付けていきましょう! とはいうものの、実際「育毛」のためには何をすればいいのでしょうか。育毛剤だけが対策方法なのでしょうか。いいえ、そんなことはありません! 髪のケアのためには、外側からのアプローチだけでなく、取り入れる食べ物なども重要な要素です。今回は、そんな育毛×食べ物について、特集します。
<POINT>
・育毛のためには、まず薄毛・抜け毛の原因を知ろう!
・育毛剤より大切なものは、腸の健康
・海藻類は適度な摂取が◎ 摂りすぎNG
薄毛の原因は? 抜け毛を防ぐポイントは?
「育毛」というテーマについて考えるとき、まずは薄毛や抜け毛の原因を突き止めることが対策の第一歩です。男女問わず薄毛が気になるという調査結果もあり、その原因はさまざま! 今から紹介する中に、思い当たるものがある方は、そこから生活環境の改善をしていきましょう。
薄毛が気になるのは何歳から?
ホットペッパービューティーの調査では、薄毛が気になり出した年齢は男女ともに年々早まる傾向で、男性平均36.3歳、女性平均37.7歳に。
薄毛が気になりだしたきっかけは?
気になり始めたきっかけは、男女ともに1位は「自分で鏡を見ていた時」。ただ、毎年スコアは減少傾向。「家族から」の指摘で気になり出したケースが増加中! 自分でも気づかないうちに薄毛が進行している可能性も…!?
男性36.3歳、女性37.7歳! 他人の目線が気になりだす髪の毛問題【薄毛に関する意識調査】
シャンプーが薄毛の原因かも?
皮膚科専門医の荒浪暁彦先生によれば、シャンプーに含まれる頭皮や髪を傷める成分が原因で、薄毛を招いている可能性もあるのだそう。
「一般的に売られている『硫酸系(石油系)界面活性剤入りシャンプー』の使用をやめれば、薄毛に悩む人の数はかなり減ると思っています。
一般のドラックストアなどで売られているシャンプーには、汚れを落とすために『ラウレス硫酸ナトリウム/アンモニウム』に代表される界面活性剤が入っているものがあります。
硫酸はタンパク質を溶かすほどですから洗浄力が強いのですが、角質層に刺激があるため、使い過ぎると頭皮を傷めてしまうのではないかと私は危惧しています」(荒浪先生)
【医師監修】あなたが使っているシャンプー、大丈夫? それが薄毛の原因を招いているかも…
パーマやカラーのしすぎ、紫外線の浴びすぎ
髪が細くなったり、薄くなったりするのは、加齢や自然現象である程度は仕方のない面もありますが、パーマやカラーリング、間違ったケア、紫外線の浴びすぎなどが原因で髪のトラブルを招いている可能性も。
え、そうだったの… 抜け毛予防には〝あのフルーツ〟が効果的!?
病気が関係している可能性も
もしも突然びっくりするほどの髪が抜けてしまった場合は、その抜け毛の裏に病気が潜んでいる可能性もあると、荒浪先生は言います。
「ほとんどの場合がホルモンバランスの変化によるものですが、中には体の病気が原因で起こるものもあるため、注意が必要です。野生の動物は泥だらけで汚れていても、毛は抜けません。しかし、病気や加齢、栄養不足などで不健康になると、毛並みが悪くなったり抜け毛が多くなったりします。
それは人間でも同じです。フサフサの髪と美肌を維持したければ、表面的に育毛剤や化粧品を使うよりも〝健康でいること〟のほうがよほど重要です。抜け毛の原因となる主な症状は、糖尿病などで引き起こされるホルモン系の異常、血行不良、肝臓疾患、強いストレスによる精神疾患、脂漏性皮膚炎、全身性エリテマトーデスなどが挙げられます。
これらの病気による抜け毛は、毛髪と頭皮のケアだけを心掛けていても決して改善しません。頭皮も肌の一部ですから、本当の原因を突き止め、体の中から治していくことが必要となります。短期間で髪の量が急に減ったような場合は、必ず病院を受診するようにしてください」(荒浪先生)
髪が抜ける原因とは一体? 事前に予防するために取り組みたい対処法も解説
医師に聞いた「大切なのは育毛剤よりも腸の健康」
教えてくれたのは… あらなみクリニック総院長:荒浪暁彦 先生
著書『顔の印象はプチ美容でここまで変わる〜薄毛、シワ、シミ、アトピー、ニキビ治療の最前線!〜』(ワニブックス)好評発売中。
抜け毛・薄毛を防ぐには、何よりも健康を保つことが大切!
「内臓(特に腸)と髪は密接な関係があります。老けたくない・薄毛になりたくないなら、とにかく【腸】を健全にすることが最も重要。
その手段の一つとして私は、血行と代謝を良くしながら体全体を健康に導くよう、漢方薬を処方しています。頭皮のためというよりも、“体の内側から元気にする”ことが狙いです。
また、普段の食生活においては良質な腸内細菌を増やすことも大切なので、腸内細菌の糧となる【食物繊維】をたくさん摂ることを勧めています」(荒浪先生)
髪が抜ける原因とは一体? 事前に予防するために取り組みたい対処法も解説
育毛を助けるよい習慣について
育毛とは、端的に言えば、髪の毛を育てる=髪の毛を増やすことですよね。目に見える髪の毛だからと、外側からのアプローチにばかり目が行ってはいませんか? 髪の毛も身体の一部。もちろん内側からの習慣改善だって必要です。ここでは、育毛の助けとなるいい習慣や役立つ食材を紹介します。
はじめる前に…
気になる薄毛や抜け毛。『育毛』ってやっぱり体の内側からケアすべき? 今日から始められる毎日の習慣や、薄毛対策におすすめの食べ物・気を付けるべきことをご紹介していきます。
≪POINT≫
・生活“習慣”の改善を目指しましょう
・“継続できること”から始めましょう
・髪の成長に良くないことも確認しましょう
※髪が成長しやすいように“道筋”をつくってあげることがポイントです。
心当たりのある習慣を改善
≪考えられる薄毛・抜け毛の原因≫
・加齢による自然現象
・パーマやカラーリング
・皮脂などによる毛根の詰まり(栄養が行き渡らない)
・毛根を引っ張り上げるまとめ髪
・紫外線による影響
・喫煙による影響
・ホルモンバランスの乱れ
・頭皮の乾燥や血行不良
・不規則な生活やストレス
・亜鉛不足
・何らかの病気(短期間で急激に抜け毛が増えた場合は、必ず病院を受診しましょう)
※特に薄毛に悩む人は頭皮に『紫外線』が届きやすいため、皮膚のコラーゲンがダメージを受けたり、毛周期がさらに乱れて薄毛が進行… という悪循環に陥ることも。
≪髪や頭皮を健やかに保つ方法≫
・清潔を保つ
・乾燥から守る
・栄養バランスのいい食事を
シャンプー時のポイント
≪シャンプー時のポイント≫
・“体温よりちょっと高め”程度の37~39度のぬるま湯で。(地肌に刺激を与えにくく、余分な皮脂はしっかり洗い流せる温度です)
・洗いすぎやこすりすぎに注意
・すすぎ不足やドライ不足に注意
・ドライヤー時、頭皮に熱風をあてない
タンパク質やビタミンを多く含む食べ物を積極的に摂る
書籍『からだにおいしい キッチン栄養学』によれば、髪の主成分はタンパク質で、そのタンパク質が十分でないと丈夫で健康な髪ができないのだそう。
さらにはタンパク質の代謝に欠かせないビタミンB6や、細胞の再生を助けるビタミンB2、毛細血管の血液を促進させるビタミンE、紫外線やストレスに対抗するビタミンCもしっかりと摂るべきだと言います。
・たんぱく質やビタミンB群が豊富な魚介、肉、卵などを毎食1品摂る
(大豆製品なら納豆やゆで大豆など)
・いちご、キウイフルーツ、かんきつ類などのビタミンCを食後や間食に摂る
(メロンも比較的ビタミンCが豊富)
・こんぶ、わかめ、かんてんなどの海藻も適度に摂取する
(皮膚や髪を健康にする働きがある。摂りすぎはNG)
え、そうだったの… 抜け毛予防には〝あのフルーツ〟が効果的!?
髪のために摂取したい食材・飲み物
抜け毛改善・育毛対策には、たんぱく質やビタミンを多く含む食材を摂取するのがいいということがわかりましたね。それでは、実際どのような食材から摂取することができるのでしょうか。ここでは、日常から気軽に手に入れやすく、摂りやすい食べ物・飲み物をピックアップしました。早速見ていきましょう。
栄養価の高い最強な食材、高野豆腐!
良質な植物性タンパク質を豊富に含み、脂質・ミネラル・ビタミンなどの栄養成分がギュッと凝縮された【高野豆腐】。大豆からつくられているので、女性ホルモンのエストロゲンと似た働きを持つ大豆イソフラボンや、老化の予防をサポートするビタミンE・カルシウム・マグネシウム・鉄・そして、亜鉛も含まれているスーパーフードです。
食物繊維が白米の約22倍! もち麦!
腸内の糖分や脂質を体内に溜め込まない役割や、便通の改善を助ける不溶性の食物繊維もバランス良く含まれている【もち麦】。腸活を促す食材としても、注目を集めています。白米の約22倍もの食物繊維が含まれているとされ、いつものお米にもち麦を混ぜて炊くだけで腸活のサポートに。
おやつならコレがおすすめ◎ アーモンド!
食物繊維を豊富に含んだ【アーモンド】。腸が活発に動くことでエネルギーを消費したり、血行を促進するサポートも。亜鉛も含まれています。おやつに取り入れるなら、1日25粒を目安に。
オフィスで小腹がすいたら…【無印良品】200kcal以下のおやつ♡
無糖も選べるアーモンドミルク
アーモンドは、栄養素を吸収しやすいドリンクタイプもおすすめ。牛乳と比較しても低カロリー・低糖質。そして、グルテン・乳糖・コレステロールを含まないのも魅力です。そのまま飲んでもいいし、料理にも使えますよ。
≪最後に≫
どんな食材でも、一度にたくさん摂るのではなく、毎日継続することを目指しましょう。
注目の【アーモンドミルク】簡単アレンジで身体環境をサポート!
医師やプロに聞いたおすすめレシピも
ここまでの解説の中で、抜け毛改善や育毛対策には腸内環境を整え腸を健康に保つこと、また適度な海藻類の摂取が効果的ということを学んできました。ここでは、実際に医師やプロがおすすめする腸内環境改善のためのレシピや、育毛に効果的な栄養素が入ったレシピを紹介します! ぜひ今日から真似してみてくださいね。
腸内環境の改善を助けるヨーグルト+α
\紹介するレシピはこちら/
腸内環境を整える「ヨーグルト」+血液サラサラ効果のある「玉ねぎ」で、腸内環境の改善をサポート!
井上由美子著/木村郁男 医学監修
『玉ねぎヨーグルト』(ワニブックス)好評発売中
≪玉ねぎヨーグルトのレシピ≫
≪材料≫
玉ねぎ:1/2個(100g)
ヨーグルト(無糖):200g
塩:小さじ1/2
≪作り方≫
1. 玉ねぎを、繊維に垂直に薄切りします(辛みも食感もやわらかくなる)。
2. [1]を30分ほど空気にさらして、辛みを飛ばします(辛みがお好みの人はそのままでもOK)。
3. [2]と塩を混ぜ合わせます。
4. 冷蔵庫で冷やします(一晩置くと食べやすくなりますが、すぐ食べてもOK)。
※食べはじめは、お腹がゆるくなることがありますが、腸内環境が変化して起こることです。様子を見ながら続けてください。
※2~3日で食べきりましょう。
磯の香りの簡単和え蕎麦
■材料
お蕎麦:1人分
ひじき:戻した状態で大4〜5(多くてもおいしい)
出汁醤油:大1
ごま油:小1
カラスミ:適量
■作り方
1. 茹でて水でよく締めた蕎麦に、戻したひじきを和えます。
2. 出汁醤油と、少々のごま油で味付け。
3. 凍らせたカラスミをたっぷり削りかけてちょっぴり贅沢仕上げに。
ひじきの香りがふんだんに楽しめるメニューです。
ベジたんスープ1:油あげとしらすのスープ
教えてくれたのは… 野菜ソムリエプロ・ライフスタイルプロデューサー:Atsushiさん
著書『ベジたんスープ50』(小学館)好評発売中。
野菜(=ベジタブル)+たんぱく質、で「ベジたん」。腸の働きを助ける野菜とたんぱく質を使った、シンプルなスープを2種ご紹介します。薄毛の人が不足しがちな【亜鉛】などの栄養素にも着目。女性に嬉しい美容スープです。
≪材料≫
・油あげ:1/2枚(15g)
・しらす:50g
・パプリカ:1/3個(50g)
・セロリ:1/2本(50g)
・ごぼう:1/4本(40g)
・水:400ml
・顆粒かつおだしの素:小さじ2
・ナンプラー:大さじ1
・酒:大さじ2
・チューブにんにく:小さじ2
・チューブしょうが:小さじ2
・白すりごま:大さじ2
・レモン汁:1/2個分
・ごま油:小さじ2
≪作り方≫
1. 油あげとパプリカを細切りに。セロリ(葉も含む)とごぼうは斜め薄切りにします。
2. 鍋にごま油を中火で熱し、セロリ・ごぼう・パプリカの順に入れて炒めます。
3. 水を加えて沸騰したら、油あげ・しらすを加えます。
4. レモン汁を入れて完成!
ベジたんスープ2:スパイシートマトチーズスープ
≪材料≫
・ノンオイルのツナ:2缶(汁ごと使用します)
・キャベツの葉:2枚(100g)
・ピーマン3個:(100g)
・玉ねぎ(小1/2個):80g
・トマトジュース(無塩):200ml
・オリーブオイル:小さじ2
・チリパウダー:適量
【A】
・顆粒コンソメスープ:大さじ1
・チリパウダー:大さじ1
・クリームチーズ:20g
・白ワイン:大さじ1
・塩:少々
・チューブにんにく:小さじ1
・豆乳:200ml
≪作り方≫
1. キャベツ・ピーマンを3cmの長さで細切りに。玉ねぎは3cmの長さで薄切りにします。
2. 鍋でオリーブオイルを中火で熱し、玉ねぎ・ピーマンの順に炒めます。
3. トマトジュースを加えて煮立ったら、ツナとキャベツを加えます。
4. キャベツに軽く火が通ったら、[A]を加えてひと煮立ちさせます。
5. 器に盛り、チリパウダーをふって完成!
【野菜ソムリエプロAtsushi】の美容液スープダイエット!
医師考案! 注目の『長生きみそ汁』
教えてくれたのは… 自律神経研究の第一人者で腸のスペシャリスト:小林弘幸教授
著書『医者が考案した「長生きみそ汁」』(アスコム)好評発売中。
≪健康みそ汁とは?≫
みそに含まれる乳酸菌で腸内環境を整えて、玉ねぎで血液さらさらに。また、豊富に含まれる抗酸化作用で、ホルモンバランスの乱れや抜け毛の改善をサポートするなど、いいこと尽くめのみそ汁です。
健康みそ汁の作り方はカンタン!
≪材料≫
・赤みそ(八丁味噌):80g
・白みそ:80g
・玉ねぎ:150g(約1個をすりおろす)
・りんご酢:大さじ1
≪作り方≫
1. すりおろした玉ねぎに、白みそ・りんご酢を加えて混ぜ合わせます。
2. 玉ねぎの水分でなめらかに混ざり合ったら、製氷機に入れて冷凍庫へ。
3. 2~3時間で凍りますが、カチカチにはならないのでフォークをさして取り出すことが出来ます。
4. 器に入れて、お湯を150ml注いで完成! お好みで具材を入れるとより美味しい。
最後に
今回は、育毛について「食べ物」の面からアプローチした記事をお届けしました。髪の毛のためには、育毛剤などの外側からの対策だけでなく、内側からのアプローチも重要なポイントであるということを学ぶことができました。老若男女問わず、いつ直面するかもしれない薄毛問題。今回の記事を参考に、日ごろからの育毛対策にぜひ活かしてくださいね。