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BEAUTY

2019.05.04

生理になるとイライラが止まらない!!!!! もうっ! なんで? 女医が回答!

生理中の不調の現れ方は人によって異なりますが、イライラが止まらず、仕事や家事に集中できない、周囲に人にきつく当たってしまう、など日常生活に支障を来たすことも少なくありません。イライラの原因と対処法について、女医が詳しく解説します。

ただでさえ不快な症状が起こりやすい生理中は、気分だけでも落ち着いて過ごしたいものですよね。

今回は、生理中のイライラの原因と対処法について詳しく解説します。

【目次】
【生理 イライラ】するのはなぜ?
【生理 イライラ】薬を飲めば治る? いい薬は?
【生理 イライラ】する期間はどれくらい?

【生理 イライラ】するのはなぜ?

原因は女性ホルモンのバランスが乱れること

女性ホルモンにはエストロゲンとプロゲステロンと呼ばれる二種類のホルモンがあります。女性には「月経周期」があり、生理開始日から次の生理が始まる前日までの期間を1クールとします。

月経周期
(c)Shutterstock.com

この月経周期はほぼ一か月の間隔で巡りますが、これはエストロゲンとプロゲステロンの分泌バランスによって司られているのです。

まず、生理が始まると、妊娠に向けて成熟した子宮内膜が剥がれ落ちて経血として排出されます。すると、女性の身体は次の妊娠に備えて子宮内膜の増殖と卵子の成熟を行うために、エストロゲンが多く分泌させるようになります。

二週間ほど経つと成熟した卵子が排卵し、今度は増殖した子宮内膜を着床に適した状態にするためにプロゲステロンが多く分泌されるようになります。

そして、さらに二週間ほど経過しても着床しない場合は、エストロゲンとプロゲステロンの分泌量が急激に低下して、成熟した子宮内膜の排出=生理を引き起こすのです。

女性ホルモンの一つであるエストロゲンは、心身をリラックスさせる作用があります。このため、生理中にエストロゲンの分泌が減少すると心が落ち着かなくなって、些細なことでイライラしてしまうことが多くなるのです。

月経周期
(c)Shutterstock.com

また、生理中は生理痛やホルモンバランスの変化に伴うめまい、倦怠感、眠気など様々な不快症状を引き起こします。さらに、外陰部の蒸れや経血漏れなどにも注意を払わなければならず、それらがイライラを引き起こす原因になることも少なくありません。

【生理 イライラ】薬を飲めば治る? いい薬は?

生理中のイライラの主な原因は月経周期によるエストロゲンの減少であるため、根本的にイライラ感を改善するには不足したエストロゲンを補うしかありません

実際、生理に伴う症状がひどく、日常生活に大きな支障を来たしているようなケースではホルモン療法が行われることも少なくありません。

しかし、ホルモン療法はむくみや体重増加などの副作用を生じることもあるため、抵抗のある人も多いでしょう。

おすすめは漢方薬

漢方薬の効果には個人差がありますが、副作用がほとんどなくドラッグストアや薬局などで気軽に購入することもできるため、色々試して自分に合ったものを探してみるのもよいでしょう。

漢方薬
(c)Shutterstock.com

生理中のイライラに効果がある漢方薬

・加味逍遥散
・補中益気湯
・半夏厚朴湯
・抑肝散

また、これらの漢方成分や西洋ハーブなどを独自に組み合わせて生理中の諸症状を改善する効果が期待できる「命の母®」「プレフェミン®」などの市販薬もおススメです。

そして、エストロゲンと非常に似た構造を持つ「イソフラボン」のサプリメントなどにも生理中のイライラを抑える働きがあると考えられています。

イソフラボンは大豆に含まれる成分で、豆乳などにも大量に含まれています。薬ではありませんが、女性ホルモンの働きを補う効果があるとして、更年期障害や生理中の症状に有用な場合があります。生理中のイライラが強い時は、サプリメントやイソフラボンが多く含まれた飲食物を積極的に摂ってみましょう。

【生理 イライラ】する期間はどれくらい?

生理中のイライラはエストロゲンの分泌量が元の状態に戻ると自然に治まってきます。エストロゲンの分泌は、生理開始3日ほど前から急激に減少し、生理開始5日目あたりから徐々に増加していきます。

このため、生理に伴うイライラ感は生理開始3日~生理開始5日目あたりまで続いていきます。

しかし、これらの期間には個人差があり、生理周期が乱れがちの人はエストロゲンの分泌が少ない状態が続いて、イライラが長引きやすくなることもあります。

生理周期に伴うエストロゲンの減少は、避けることができない減少であるため、女性は生理中のイライラと上手く付き合っていかなければなりません。

そのためには、イライラを少しでも改善できるよう、規則正しい生活を心がけて睡眠や休息時間を十分に確保する、ストレスが溜まらないよう熱中できる趣味を持つ、気分転換に出かける、など気分をアップさせるような対策を行ってみましょう。

睡眠
(c)Shutterstock.com

成田亜希子先生

一般内科医。プライベートでは二児の母。
保健所勤務経験もあり、医療行政や母子保健、感染症に詳しい。
国立医療科学院などでの研修も積む。
日本内科学会、日本感染症学会、日本公衆衛生学会所属。

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