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「お手すきの際で構いませんので」はどんな意味?
「お手すきの際で構いませんので」は、”急ぎではない”ことを示しつつ、柔らかくこちらからの依頼や確認をお願いするとても丁寧な言葉です。ビジネスではごく頻繁に見かける表現ですが、ややかしこまった印象も。
また、とても便利で親切な言葉なのでついつい頻繁に使いがち。やたらめったら使っていると形式的に聞こえてしまい、「本当に急ぎじゃないかも」と誤解されることも。使う頻度やタイミングを見極めて使うことが大切です。
「お手すきの際で構いませんので」は、急ぎじゃない要件を伝えるときに便利!
そもそも、「お手すきの際で構いませんので」どんなときに使うのが自然なのでしょうか。
「お手すきの際で構いませんので」は、急ぎじゃない要件を伝えるときに添えるのが正しい使い方。確認や返信が必要なメールに添えると、相手を焦らせることなく、余裕を持って対応してもらえます。
また、上司や取引先に対し配慮していることを伝えたいときにも効果的です。相手が忙しいことを理解していることが伝わるため、印象がよくなります。

実は注意が必要?誤解されやすい使い方
「お手すきの際で構いませんので」は便利な表現ですが、使い方を間違えると逆効果になることもあります。では、どんな場面で注意が必要なのでしょうか。
当然、”急ぎ”の依頼には向かない
「お手すきの際で構いませんので」は、その言葉通り、急ぎではないことを前提とした表現です。本当に急ぎの場合は、ストレートに「恐れ入りますが、本日中にご確認いただけますでしょうか」など具体的に期限を明示し、急いでいることを伝えましょう。
急ぎなのにこの表現を使うと、相手は「急ぎじゃないんだな」と判断してしまい、対応が遅れる原因になります。
形式的に使いすぎると、気持ちが伝わらない
毎回同じ表現を使っていると、「丁寧さ」よりも形式的な印象が強くなってしまいます。
本当に配慮の気持ちを伝えたい場面では、感謝の言葉を添えたり、言い回しを変えたりするとより温かく伝わります。
口頭では不自然に聞こえる場合も
対面や電話では、「お手すきの際で構いませんので」という表現はやや固く聞こえることがあります。口頭では「おとき間のあるときに」「ご都合のよいタイミングで」や、シンプルに「急ぎではないので」と伝えるなど、堅苦しくない言葉を使う方が自然です。
「お手すきの際で構いませんので」を上手に使うコツ・例文2つ
「お手すきの際で構いませんので」をより効果的に使うには、以下のようなコツがあります。例文とともにご紹介します。
文末だけでなく”文中”に入れると柔らかく聞こえる
「お手すきの際で構いませんので」はややかしこまった印象になりがちな表現です。文末に置くだけでなく、文中に入れると、文章にリズムが出てより柔らかい印象になります。
<例>
「恐れ入りますが、お手すきの際で構いませんので、ご確認いただけますでしょうか」
「お忙しいところ恐縮ですが、お手すきの際にお目通しいただければ幸いです」
感謝を添えると印象がアップ
「お手すきの際で構いませんので」の前に感謝の言葉を添えると、相手への配慮がより伝わります。
<例>
「いつもご対応ありがとうございます。お手すきの際で構いませんので、下記ご確認をお願いいたします」
「日頃よりお世話になっております。お手すきの際に以下の内容についてご返信いただけますと幸いです」
「お手すきの際で構いませんので」の言い換え表現

場面や相手に応じて、言い換え表現を使い分けるとより自然に伝わります。具体的な言い換え表現を、例文とともにご紹介します。
カジュアルに伝えたいとき
親しい上司や社内の人に対しては、以下のような表現だとカジュアルで親しみやすく伝わります。社内のチャットツールや同僚との気軽なやり取りは、この程度の方が温度感が伝わります。
<例>
「おとき間のあるときにご確認いただければと思います」
「ご都合のよいタイミングでお願いできますでしょうか」
「急ぎではないので、ご都合のよいときにお願いします」
フォーマルに伝えたいとき
取引先や目上の方に対しては、より丁寧な表現を選びましょう。「お手すきの際で構いませんので」よりもさらにかしこまった印象を与えたい場合は、「ご多忙」「お忙しい中」といった言葉を添えることで、より一層の敬意が伝わります。
<例>
「ご多忙のところ恐縮ですが、ご確認いただけますと幸いです」
「お忙しい中恐れ入りますが、お目通しいただければ幸いです」
相手に配慮が伝わる言葉選び
「お手すきの際で構いませんので」は、相手に対して思いやりを込めた丁寧な表現ですが、場面や頻度を誤ると、形式的に聞こえてしまうというデメリットもあります。
相手の状況や関係性に応じて言い換え表現なども選びながら、さらには感謝の言葉や一言工夫を加え、こちらの想いを伝えつつも丁寧なコミュニケーションを心がけましょう。
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コマツマヨ
WEBサイトライティングをメインに、インタビュー、コラムニスト、WEBディレクション、都内広報誌編集、文章セミナー講師など幅広く活動。



