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2025.09.30

「お願いしたいです」は正しい敬語? 失礼にあたる例をチェック!

ビジネスや日常生活で、相手に依頼をする場面は多くありますよね。そのときに「お願いしたいです」という表現を使ったことがある人も多いのではないでしょうか。しかし「お願いしたいです」はビジネスシーンの敬語として正しいのでしょうか…?「お願いしたいです」という表現の意味や敬語としての位置づけ、シーン別の使い方や言い換え表現を解説します。

並木まき

「お願いしたいです」は正しい敬語?

(c)Adobe Stock

「お願いしたいです」は、依頼の意志を柔らかく伝える表現です。
「お願いする」という動詞に、希望を表す「〜したい」が組み合わさっているので「お願いするつもりです」「お願いできればと思います」といったニュアンスに近い表現でしょう。
この「お願いしたいです」は丁寧語にあたり、基本的には相手を不快にさせる言い方ではありません。しかし敬語としては“ややカジュアル”なことから、相手との関係性やビジネスメールなどの改まった場では注意すべき言い回しです。

♦︎「お願いしたいです」を違和感なく使えるシーンは?

アラサー世代が「お願いしたいです」を自然に使える場面は限られます。
一般的な使い方を見てみましょう。

同僚や社内メンバーに依頼をするシーン

同じ立場の相手や社内でのやり取りであれば「お願いしたいです」でも十分丁寧な言い回しですし、失礼にあたることはありません。

例文:
「このタスクの引き継ぎをお願いしたいです」
「午後の会議で発表をお願いしたいです」

ビジネスシーンで「お願いしたいです」を使う注意点

(c)Adobe Stock

一方でビジネスシーンで「お願いしたいです」を使うときには、注意すべきポイントがあります。

♦︎注意点:相手との関係性に合わせる

社内の同僚や部下に使うのなら許容されても、上司や先輩には不十分な敬語として認識される場合が少なくありません。

たとえば上司に「ご確認をお願いしたいです」と言っても意味は通じますが、より丁寧な言い回しを用いるならば「ご確認いただけますと幸いです」が適切でしょう。
また先輩に向かって「対応をお願いしたいです」だと生意気な印象を与えかねないため「ご対応をお願いできますでしょうか」などと言い換えるのが好ましいでしょう。

このように、相手との関係性によって言い回しを変えるほうが丁寧な言葉遣いです。

♦︎注意点:取引先や顧客への依頼では基本的に使えない

取引先や顧客など外部の相手には「お願いしたいです」を基本的には用いるべきではありません。
さらに敬意を示す表現を用いるのが適切です。

たとえば「ご対応をお願いしたいです」ではなく「ご対応をお願い申し上げます」、「お時間をお願いしたいです」ではなく「お時間を頂戴できますでしょうか」のように言い換えます。

なお、メールや正式な文書では「お願い申し上げます」や「お願いできればと存じます」などを用いるのが失礼のない言い回しかつ無難でしょう。

♦︎注意点:曖昧すぎる使い方をしない

ビジネスチャットや社内メールに「お願いしたいです」だけが書かれていると、具体的に何をしてほしいのかが相手に伝わらないこともあります。
「お願いしたいです」を用いるときには必ず依頼内容を記すように気をつけて、相手に何をしてもらいたいのかを明確にしましょう。

「お願いしたいです」の言い換え表現とニュアンスの違い

電話をする女性
(c)Adobe Stock

「お願いしたいです」は、別の言い回しに言い換えができます。
ニュアンスが微妙に異なる表現もありますので、正しく理解しておきましょう。

♦︎「お願い申し上げます」

「お願いしたいです」と同じ意味ですが、丁寧で改まった表現です。
取引先や顧客向けに使える言い回しですので、改まった表現が好まれる場でオールマイティに使えます。

♦︎「お願いできますでしょうか」

柔らかさを出しながら、相手に委ねる言い方です。相手に何かをお願いしたい意味は「お願いしたいです」と同じですが、相手に委ねている点で柔軟性が出る言葉です。
上司や外部の相手にも使えるフレーズです。

♦︎「お願いいたします」

「お願いします」を「お願いいたします」と変えるだけでも、丁寧な印象が強まります。
「〜いたします」は一般的なビジネス敬語ですので、先輩や上司にだけでなく同僚や後輩に用いても違和感がありません。

「お願いしたいです」が失礼に… アラサーのリアル失敗談

(c)Adobe Stock

「お願いしたいです」を使ったことが、失敗の原因になってしまったアラサーも!
うっかり恥をかかないよう、気をつけたいところです。

♦︎カジュアルすぎて失礼だと怒られた

「先輩と同席していた打ち合わせで、取引先に対して『それで、お願いしたいです』と伝えてしまいました。
その場では特に問題は起きませんでしたが、打ち合わせが終わってから、先輩に『相手への敬意が足りない印象を与えるよ』と怒られて、勉強になりました」(28歳女性)

♦︎繰り返し使いすぎて注意された

「以前、先輩に書類を渡すときに毎回『お願いしたいです!』を定型句として使っていたら“機械的で単調な印象を与えているから気をつけて”と注意を受けました。
“間違いではないけれど、毎回同じ言葉だけだと印象があまり良くないよ”と言われて納得したので、そのときの状況に合わせて適切に言い換えることも大切だと感じました」(33歳女性)

♦︎部下から「指示がわかりにくい」と言われた

「部下に指示を出すときに『この件、お願いしたいです』などと言っていましたが、あるときに部下が私の指示と別のことをしていて、問題が勃発。
でも、よくよく本人と話をしたらいつも『この件、お願いしたいです』だけで、具体的な指示の内容がわかりにくかったと言われて、反省しました。
『相手もわかっているだろう』という思い込みはダメですね。具体的に何を依頼しているのかは、ちゃんと毎回言わないといけないと痛感しました」(36歳女性)

「お願いしたいです」はややカジュアルな言い回し

「お願いしたいです」は、相手に依頼を伝えるときに便利な表現。
ですが敬語としては、ややカジュアルな位置づけです。
社内や同僚との会話には適していても、上司や取引先など目上の相手には「お願い申し上げます」「お願いできますでしょうか」などの表現に置き換えるのが無難でしょう。
ビジネスシーンでは相手との関係性や状況に応じて適切な表現を選ぶことが信頼にもつながりますから、必要に応じて丁寧な言い換えを取り入れ、よりスムーズなコミュニケーションを実現していきましょう。

TOP画像/(c)Adobe Stock

並木まき

ライター、時短美容家、メンタル心理カウンセラー。企業研修や新人研修に講師として数多く携わっている。シドニー育ちの東京都出身。28歳から市川市議会議員を2期務め政治家を引退。数多くの人生相談に携わった経験や20代から見てきた魑魅魍魎(ちみもうりょう)な人間模様を活かし、Webメディアなどに執筆。

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