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「伊達」という言葉を目にする機会は多いかもしれません。しかし、思い浮かべるイメージは、人それぞれでしょう。なぜなら、「伊達」という言葉は、歴史上の人物や食文化、ファッションに至るまで、幅広い分野で使われているからです。それぞれの場面でどのように使われているのかを知ると、この言葉の奥深さが見えてきますよ。
この記事では、「伊達」について深掘りしていきます。
「伊達」とは? さまざまな意味を持つ言葉の魅力
まずは「伊達」の意味や由来を見ていきましょう。
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「伊達」の読み方と意味、由来は?
「伊達」は「だて」と読みます。意味を辞書で確認しましょう。
だて【伊=達】
引用:『デジタル大辞泉』(小学館)
[名・形動]
1 意気や侠気(きょうき)をひけらかすこと。また、そのさま。「―な若い衆」「男―」
2 人目を引くはでな服装や振る舞いをすること。見えを張ること。また、そのさま。「―や酔狂ではない」
3 好みがしゃれていること。考え方がさばけていること。また、そのさま。粋(いき)。「―に着こなす」
「さすが茶人の妻、物好きもよく気も―に」〈浄・鑓の権三〉
[補説]人目につくようにする意の「立つ」の連用形「立て」からとも、伊達政宗の家来がはでな服装であったからともいう。
「伊達」の由来には諸説ありますが、その中の一つに伊達政宗の家来が華美な服装で人目を引いたことから、生まれたという有名なものがあります。時代が進むにつれ、「華やかさや粋な振る舞い」を指す言葉として使われるようになりました。
今でも「伊達男」という表現があるように、外見や立ち居振る舞いにこだわる人を指す場合もあります。
伊達者とは? 粋で華やかな文化を表す言葉
「伊達者(だてもの、だてしゃ)」とは、華やかな装いを好み、洗練された立ち居振る舞いをする人を指します。単なる派手さではなく、粋や風流を重んじる姿勢が特徴といえるでしょう。
現代でも、おしゃれやセンスのよさを表す言葉として使われることがあります。
伊達巻とは? おせち料理に欠かせない一品の魅力
おせち料理の定番である伊達巻(だてまき)。その甘くふんわりとした味わいが、多くの人に親しまれています。なぜ「伊達巻」という名前がついたのか、また、どのような特徴を持つのかを見ていきましょう。
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伊達巻の意味と由来
「伊達巻」は、白身魚のすり身と卵を合わせ、ふんわりと焼き上げた後、すだれで巻いて渦巻き状に仕上げた料理を指します。おせち料理の定番として親しまれ、華やかな見た目が特徴です。
また、「伊達巻」という言葉は、幅10センチほどの細帯を指すこともあります。実は、「伊達巻」という言葉はこの細帯の名として先に存在していました。この帯に似ていたことから、この料理にも「伊達巻」という名がつけられたそうです。
参考:『日本大百科全書』(小学館)
伊達政宗とは? 歴史に名を刻んだ戦国武将をわかりやすく解説
戦国時代を生き抜いた伊達政宗は、会津・陸奥を平定した人物として名を馳せました。その生涯や、今なお語り継がれるエピソードを紹介します。
伊達政宗の生涯と功績
伊達政宗は、戦国時代から江戸時代初期にかけて活躍した大名であり、仙台藩の礎を築いた人物です。幼少期に右目を失明したことで「独眼竜」とも呼ばれました。
豊臣秀吉の小田原征伐に際し、政宗は当初、抵抗する姿勢を見せました。しかし、最終的には秀吉に臣従し、領地の一部を没収されます。1600年、関ヶ原の戦いでは徳川家康に味方し、戦後に新たな領地を与えられました。その後、政宗は仙台藩の基盤を整えたのです。
一方、文化面では茶道や和歌、能楽に親しみ、書の才能にも優れていました。伊達政宗は、戦国武将としてだけでなく、政治・経済・文化においても独自の才覚を発揮し、その影響は今も仙台をはじめとする東北地方に色濃く残されています。
参考:『日本大百科全書』(小学館)
伊達メガネとは? おしゃれアイテムとしての魅力
伊達メガネは、視力矯正の目的ではなく、ファッションアイテムとして楽しむためのメガネです。トレンドに左右されながらも、多くの人が取り入れ続けており、その人気は衰えることがありません。
顔の印象を変えたり、コーディネートのアクセントとして使ったりと、幅広い楽しみ方ができるのも魅力の一つでしょう。
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伊達メガネの意味は?
伊達メガネとは、度なしのレンズが入った眼鏡を指します。視力矯正の必要がない人が、ファッションとして取り入れることを目的にかけるものです。伊達メガネは、顔の雰囲気を変えたり、知的な印象を演出したりする効果も期待できます。
伊達メガネの選び方|顔の形に合わせたコーディネート
顔の形に合ったフレームを選ぶことで、バランスが取れた印象になります。例えば、丸顔の人はシャープな印象を与えるスクエア型、面長の人は柔らかさを演出できるボストン型を選ぶと、全体の雰囲気が整いやすいでしょう。選び方を工夫することで、より自分に似合う伊達メガネを楽しめますよ。
最後に
「伊達」という言葉は、幅広い分野で使われていることがわかりました。身近にある「伊達」という言葉に改めて注目してみるのも面白いかもしれませんね。
TOP画像/(c) Adobe Stock