ビジネスにおいて「つもり」は御法度です。「やっているつもり」「知っているつもり」「理解しているつもり」では、誰からも信頼はされないでしょう。
ビジネス上使う言葉も「理解しているつもり」では、役には立ちません。もしかすると「タスクフォース」も、そんな言葉の一つかもしれませんよ。この記事では「タスクフォース」の意味と役割、目的を解説いたします。
タスクフォースって何?
タスクフォースとは、特定の課題や目標を達成するために編成される一時的なチームのこと。複数の部門や専門分野からメンバーが集まり、迅速かつ効果的に問題を解決することを目指します。このチームは、通常の業務とは異なる特定のプロジェクトに集中して取り組むために結成されます。まさに、NHKの人気ドキュメンタリー番組「プロジェクトX」で描かれていることですね。
タスクフォースの役割と目的
どうしてタスクフォースは必要なのか? どのような役割を担い果たすのか? などを詳しく見ていきましょう。あなたのビジネスやキャリアにも重要なヒントになると思います。
なぜ、タスクフォースが必要なの?
タスクフォースが必要とされるのは、日常業務では対応しきれない特別な問題や緊急事態が発生した場合です。あるいは新製品の開発プロジェクトを立ち上げたりする場合も該当するでしょう。
他にも具体的な例としては、市場への新規参入、製品のリコール対応、震災復旧事業、大規模なシステム導入などが挙げられます。特に人命にかかわるような事故や災害では、迅速な対応が求められ、専門知識と経験を持つメンバーが集まることが成功の鍵となります。
ビジネスでのタスクフォースの重要性
ビジネスの現場では、しばしば想定外の事態や事故、被害などが起こります。小規模なトラブルやアクシデントであれば担当部署で対処できますが、大きなものになれば通常の体制では対応しきれません。緊急事態への対応となれば、できるだけ短期間での収拾が求められます。
そのためタスクフォースを結成して、迅速な意思決定と実行力によって、問題解決に向けた効果的な施策が講じられるのです。また、新製品の開発や業務改善などに取り組むためのプロジェクトにおいてもタスクフォースが結成されます。
タスクフォースの仕組みを知ろう
一時的に結成されるチームだけに、通常の組織やチームとは構成メンバーや指揮命令、意思決定など、運営方法が特殊な点もあります。タスクフォースがどのように構成され、どのように運営されるのかを理解することで、その効果を最大限に引き出す方法がわかるでしょう。
タスクフォースのメンバー構成
タスクフォースを結成するメンバーは、リーダーとなる人を中心に、専門分野のエキスパート、それをサポートするスタッフから構成されます。リーダーはプロジェクトの進行管理を担当し、各エキスパートはそれぞれの分野での知識と経験を活かして問題解決にあたります。多様な背景を持つメンバーが集まることで、さまざまな視点からのアプローチが可能となりますね。
タスクフォースの運営のコツ
結成されたタスクフォースが、期待どおりの成果を出すためには、成功に導くノウハウが必要になります。運営のポイントを整理しておきます。
まずは、明確な目標を設定し、定期的な進捗確認、柔軟な対応が欠かせません。各メンバーの役割を明確にし、メンバー間のコミュニケーションを密に保つことも大切です。その上で、メンバー間の協力体制を強固なものにするため、定期的なミーティングやフィードバックセッションを行うことが求められます。
タスクフォースとして働くには?
特別なミッションを託され、一時的に結成されタスクフォースのメンバーに選ばれることに、憧れを抱く人もおられるでしょう。タスクフォースのメンバーに求められるスキルや資質などを考えてみます。
求められるスキルと資格
タスクフォースのメンバーには、専門知識や経験だけでなく、問題解決能力、コミュニケーション能力、チームワーク力が求められます。特にリーダーには、プロジェクト管理能力とリーダーシップが重要です。これらのスキルを身につけるためには、関連する研修や資格取得が役立ちます。
タスクフォースでキャリアアップする方法
タスクフォースのメンバーとしての経験は、その後のキャリアアップに大いに役立ちます。特定のプロジェクトに対する貢献は、組織内で評価されることでしょう。次のキャリアステップへの道が、開かれることもあります。
また、タスクフォースでの経験を通じて得られるスキルや知識は、他のプロジェクトや役割でも活かすことができます。
最後に
タスクフォースは、組織が直面する特定の課題に迅速に対応するための効果的な手段です。その役割や構成、必要なスキルについて理解を深め、ビジネスの現場での活用を検討してみてはいかがでしょうか。さらに、あなた自身が如何なる事態が発生した時にも、タスクフォースのメンバーなるために準備をしておきたいものです。
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