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2024.04.04

頑迷固陋とはどういう意味? 読み方は? 言葉の由来や類義語・対義語を紹介

頑迷固陋とは、頑固で柔軟な考え方ができないという意味の四字熟語です。頑固で道理に通じていないという意味の言葉を組み合わせて、意味を強調しています。本記事では頑迷固陋の意味や言葉の由来、類義語・対義語を解説します。例文も紹介しますので、参考にしてください。

頑迷固陋とは?

頑迷固陋とは、「がんめいころう」と読みます。頑なで他の意見も聞き入れない様子を表す言葉です。また、視野が狭く、正しい判断が下せない様子も表しています。

ここでは、頑迷固陋の意味や言葉の由来を解説します。

頑固で柔軟な考え方ができないこと

頑迷固陋は、考え方に柔軟性がなく、頑固であるという意味です。「頑迷」も「固陋」も、頑固で道理に通じていないという意味があり、同じような言葉を重ねて意味を強調しています。

がん‐めい【頑×迷/頑冥】
[名・形動]かたくなでものの道理がわからないこと。考え方に柔軟性がないこと。また、そのさま。「—な老人」「—固陋 (ころう) 」

出典:小学館 デジタル大辞泉

こ‐ろう【固×陋】
[名・形動]古い習慣や考えに固執して、新しいものを好まないこと。また、そのさま。「旧時代の—な人々」「頑迷—」

出典:小学館 デジタル大辞泉

「頑固で視野が狭く、道理をわきまえない」という意味や、「自分の考えに固執して柔軟でなく、正しい判断ができない」というときに使います。新しいことを受け入れず、古い観念にこだわっている人に対してネガティブなニュアンスで使われることが多いでしょう。

言葉の由来

「頑迷固陋」自体には出典がないとされていますが、中国の古典である「後漢書」には「頑陋(がんろう)」という記述がみられます。また、漢の司馬相如(しばしょうじょ)が遺した文に「固陋」の記述があり、どちらも「頑なで自分の考えに固執している」という意味で使われるとされています。

このような熟語を合わせた「頑迷固陋」は、古い考えにこだわり聞く耳を持たない様子や、そのような人物をたとえる言葉となっているのです。

拒否をする男性の写真
(c)Adobe Stock

頑迷固陋の例文

頑迷固陋の意味について、例文をみていきましょう。

・頑迷固陋な考えの経営者がトップにいると、社員は苦労することが多い
・課長の頑迷固陋な性格に嫌気がさして、離職を考える社員が増えている
・頑迷固陋にならないためには、できるだけさまざまな考え方に触れて視野を広げることが大切だ
・年配者が頑迷固陋とは限らない。頑固で考え方に柔軟性のない者は、年齢を問わずいるものだ

頑迷固陋の類義語

頑迷固陋には、次のような類義語・言い換え表現があります。

・狷介孤高(けんかいここう)
・意固地(いこじ)

どちらも、自分の考えに固執するという点で頑迷固陋と似た言葉です。一緒に覚えることで、頑迷固陋の理解が深まります。

ここでは、頑迷固陋の類義語をみていきましょう。

指をさす男性
(c) Adobe Stock

狷介孤高

狷介孤高とは、自分の意志を頑なに守り、周りと群れずに品格を高く保っている様子を表す言葉です。「狷介」は自分を固く守って妥協しないという意味があり、「孤高」は世俗から離れて超然としている様子を表します。

自分の考えを頑なに守るという点で頑迷固陋に似ていますが、狷介孤高には超然として気高いという意味合いがあります。

〈例文〉
・彼はこれと決めたことは絶対に曲げない狷介孤高な面がある
・自分には狷介孤高な面があるため、できるだけ人の意見に耳を傾けるよう努めている
・彼女は世間のことにあまり関心がなく、超然としていて狷介孤高な人だ

意固地

意固地とは、頑なに意地を張ることです。「つまらないことに意地を張り続ける」という意味合いがあり、頑迷固陋と同じくネガティブなニュアンスで使われる傾向にあります。「依怙地」と書くこともあり、意味は同じです。

意固地は、主に「意固地になる」「意固地を通す」という使い方をします。

〈例文〉
・彼女は自分の意見を曲げようとせず、反対意見があるとすぐに意固地になってしまう
・意固地を通さず、もう少し柔軟な考え方をしたらどうか
・彼は一度決めたことは絶対に変えようとしないため、意固地な人といわれている

頑迷固陋の対義語

頑迷固陋の対義語には、次のような言葉があります。

・現状打破(げんじょうだは)
・新陳代謝(しんちんたいしゃ)

これらの言葉は、現状を変え、変化させるという意味があります。頑なに自分の考えにこだわり、変化を受け入れない頑迷固陋とは対照的な言葉といえるでしょう。

頑迷固陋の対義語について、意味や例文を紹介します。

タブレットとスマホを持って会話しているビジネスパーソンの写真
(c)Adobe Stock

現状打破

現状打破とは、現在の状況や状態、情勢などをよい方向に変化させることです。「現状」とは「現在の状況や状態」を指し、「打破」は「停滞している現状を打ち破る」「新たに切り開く」という意味合いがあります。

現状打破は、現在の状態が悪いときだけでなく、よい場合にも使われる言葉です。マンネリ化している状況から抜け出したり、古いものを刷新したりするなど、変化を求める行動に対して使います。

〈例文〉
・我が社が低迷から現状打破するには、新しいアイデアを積極的に取り入れることが必要だ
・彼女は会社に不満はないが、仕事にマンネリを感じており、現状打破のために転職を考えている
・営業の成績が伸び悩んでいる彼は、現状打破の対策について上司に相談した

新陳代謝

新陳代謝とは、古いものが新しいものに次々と入れ替わることです。「新陳」とは新しいものと古いものを指し、「代謝」は次々と入れ替わることを表します。

新陳代謝は生物が体内に必要なものを取り入れ、不要なものを体外に排出する作用を指すほか、組織の若返りというニュアンスを含む場合もあります。

〈例文〉
・世の中のあらゆるものは新陳代謝により新しく生まれ変わっている
・組織の古い体質を変えるため、役員を入れ替えるなどの新陳代謝が必要かもしれない

頑迷固陋を正しく覚えよう

頑迷固陋とは、頑固で融通がきかず、ひとつの考えに固執して他の意見も聞き入れない様子を表します。視野が狭く、正しい判断が下せないなど、ネガティブな意味合いで使われる言葉です。

同じく頑固であり考えを変えようとしないという意味で、「狷介孤高」や「意固地」という類義語があります。

また、対義語には、現状を変えるという意味の「現状打破」や「意固地」があげられます。

それぞれの意味の違いを確認しながら、頑迷固陋という言葉を正しく覚えましょう。

メイン・アイキャッチ画像:(c)Adobe Stock

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