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2024.03.19

「気炎万丈」とは? ビジネスシーンでの使い方や類語・対義語を解説

「気炎万丈」とは、「さかんに気炎をあげること」。ビジネスシーンでは、議論が白熱した現場などを表現するときに「気炎万丈した」と表現します。本記事では、「気炎万丈」の意味や使い方、類語・対義語を解説します。

皆さんは、企画会議や討論会などで、議論が白熱した現場を目にしたことはありませんか? 参加者同士が熱く語り合って、会場全体が盛り上がっている様子を「気炎万丈」と言います。そこで本記事では、「気炎万丈」の意味や使い方、類語、対義語を解説します。

「気炎万丈」とは?

「気炎万丈」は「きえんばんじょう」と読みます。意味を辞書で確認してみましょう。

[名・形動]大いに気炎をあげること。また、そのさま。

『デジタル大辞泉』(小学館)より引用

「気炎万丈」とは、「さかんに気炎をあげること」。「気炎」は、「燃え上がるような盛んな意気」のことで、「万丈」は、「極めて意気がさかんなこと」です。このことから、周囲を圧倒するほどの強い意気込みが感じられることを「気炎万丈」と表現するようになりました。

「炎」を「災」と間違えたり、「上」を「丈」と書いてしまうことが多いため、注意してみてくださいね。

(c) Adobe Stock

使い方を例文でチェック!

「気炎万丈」は、非常に意気盛んな現場や人の様子などに使用します。ここでは、ビジネスシーンでの主な使い方を例文で見ていきましょう。

1:その大手IT企業は、海外に進出しようと気炎万丈だ。

会社全体が、非常に勢いに乗っているということがわかりますね。まさに燃え上がるような意欲があり、海外進出をして会社の規模を広げよう、グローバルに活躍しようという意気込みが感じられます。業績が右肩上がりであることも影響していることでしょう。

2:国会では、少子化対策について気炎万丈な議論が展開された。

「気炎万丈」が使われていることで、非常に白熱した議論がなされていることが想像できます。議員同士が激しく意見を戦わせ、会場全体が盛り上がっているような状況です。互いの意見を取り入れることで、より良い結論が出されることを願いたいですね。

3:彼の気炎万丈な話しぶりに、圧倒されてしまったよ…。

仕事にまつわるセミナーやスピーチなどで、他の人の話を聞く機会が多いものです。会社の未来やビジネスプランに関して、凄まじい熱量で話す人の姿に圧倒されてしまった、ということもあるでしょう。その道の先駆者や企業のトップは、気炎万丈な振る舞いで周囲を巻き込む術を持っているのかもしれませんね。

類語や言い換え表現は?

「気炎万丈」の類語には、「意気衝天」「意気軒昂」「血気盛ん」があります。意味を1つずつチェックしていきましょう。

(c) Adobe Stock

1:意気衝天

「意気衝天」は、「いきしょうてん」と読みます。意味は以下の通りです。

意気込みが天を衝(つ)くほど、激しく盛んなこと。「―の勢い」

『デジタル大辞泉』(小学館)より引用

まるで、意気込みが天まで届くほどに激しいさまを「意気衝天」といいます。非常に情熱的で、勢いに乗っている様子がイメージできますね。例えば、野球の試合で選手が次々とヒットを飛ばし、勝ち進んでいくような状況がまさに、「意気衝天」といえるでしょう。

(例文)
・選手たちは、意気衝天の勢いで甲子園に向かった。
・高橋議員による怒涛の追い上げは、まさに意気衝天であった。

2:意気軒昂

「意気軒昂」の読み方は、「いきけんこう」。意味は以下の通りです。

[ト・タル][文][形動タリ]意気込みが盛んで、元気いっぱいなさま。「―たる女性チーム」
[補説]「意気軒高」と書くこともある。

『デジタル大辞泉』(小学館)より引用

「意気」は、「元気や気合い、積極的な気持ち」のこと。「軒昂」は、「意気が高く上がるさま」を表します。ポジティブな感情が湧き立ち、勢いのある様子を見て、「〇〇さんは意気軒昂だね」と表現することも。

(例文)
・兄は意気軒昂として日本を出発した。
・選手たちは、意気軒昂たる姿を見せてくれた。

3:血気盛ん

「血気盛ん(けっきさかん)」は、どのような意味でしょうか?

活力にあふれるさま。「―な青年」

『デジタル大辞泉』(小学館)より引用

気力が満ちて、元気溢れるさまを「血気盛ん」と表現します。体、気力ともに活力がみなぎっている若者やアスリートに対して使われることが多いですね。若者のパワーは周囲に元気や希望を与えてくれるものです。

(例文)
・血気盛んな青年たちは、サッカーに情熱を燃やしていた。
・血気盛んなあまり、無茶をしすぎてはいけないよ。

(c) Adobe Stock

対義語は?

「気炎万丈」の対義語としては、気力や勢いがなくなってしまう言葉がふさわしいでしょう。ここでは、「意気消沈」と「意気阻喪」を紹介します。

1:意気消沈

「意気消沈(いきしょうちん)」の意味は、以下の通りです。

[名](スル)意気込みがすっかり衰えること。元気がなくなること。意気阻喪(いきそそう)。「惨敗して―する」

『デジタル大辞泉』(小学館)より引用

すっかり元気をなくして、しょげている人の様子を「意気消沈」と言います。何か悲しいことやショックなことが原因で、落ち込んでいる状態のようです。気力がなくなり、ガックリとうなだれている人の姿がイメージできるのではないでしょうか?

(例文)
・兄はパートナーから離婚を切り出されて、意気消沈していた。
・贔屓にしていたお店が閉店することがわかり、意気消沈した。

2:意気阻喪

「意気阻喪」は、「いきそそう」と読みます。意味は以下の通りです。

[名](スル)意気込みがくじけ弱ること。意気消沈(いきしょうちん)。

『デジタル大辞泉』(小学館)より引用

心がくじけて、元気がなくなることを「意気阻喪」と言います。「阻喪」はあまり馴染みのない言葉ですが、「気力がくじけて勢いがなくなること」を表す言葉です。例えば、応援していたチームが惨敗したという知らせを聞いて、落胆してしまった… というような場面が当てはまるでしょう。気力がみなぎる「気炎万丈」とは正反対の言葉と言えますね。

(例文)
・試合目前で骨折をしてしまい、弟は意気阻喪であった。
・3日かけて仕上げたデータが消えてしまい、後輩は意気阻喪の状態だった。

最後に

「気炎万丈」とは、「大いに気炎をあげること」。非常に勢いがあり盛り上がっている現場や人の状態を指すときに使われるため、意外と使用範囲が広い言葉と言えるでしょう。「血気盛ん」や「意気軒昂」などの類義も覚えて、状況に応じて使い分けてみてはいかがでしょうか?

TOP画像/(c) Adobe Stock

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